もうロンドン夜中1時30分過ぎてます。はっきり言って 眠いです
なんか ポンド下落に関する質問がメイル・フォームを通じていくつか入って来ましたね。この方達、ポン円ロングという事は ないですよね???
もっと頭がはっきりしている時に詳しく書く予定でいましたが、少しだけここに書きます。
保守党が政権を取ったら 投票日から50日以内に緊急予算案を発表すると公約していました。その予算案が来月発表されます。その内容を巡り 保守党とビジネス界の間で「そんな筈じゃなかった...」

関係が生じ ギクシャクしはじめて来た様子です。
保守党は 財政赤字削減を急がないと、格下げ会社が英国のトリプルA格付けを下げるかもしれない事を異常なまでに恐れています。ギリシャ危機を見てますから、第2のギリシャになる事だけは避けたい筈

ですし、今回の「欧州緊急支援策」の財源配分で欧州を敵

に廻した英国ですから、何かあった場合は欧州からのヘルプは 全く期待出来ません

。
ギリシャ危機から端を発したユーロ危機の間、どういう訳か知りませんが イギリス国債が「セーフ・ヘブン」

として買われています。そうなんですよ.....米債は理解出来ますが、英債にも資金が廻ってきています。それが ポンドの急落をストップしていました。
しかし 先週後半以来、ビジネス界が「冗談だろう!」

と怒り狂う

問題が発生してきたようです。それは キャピタルゲイン税 (CGT) 上げの噂。現在 一部の例外を除き、イギリスに於けるCGT税率は 18%となっています。現在 噂されている内容としては 来月の緊急予算案で CGT 18%を一気に 40~50% (所得により課税比率を変更) へ上げる



という話し。保守党贔屓のビジネス界の人達は、保守党に票を入れれば ビジネス界やそこに従事する自分達を裏切るような税制改革は避けてくれると思っていたようです。しかし いざ蓋を開けてみれば 保守党は過半数に届かず中道左派の自民党との連立に踏み切りました。その結果 保守党単独政権であれば避けて通れる政策も 自民党がYESと言わなければ 実行に移せません

。その最初の例が CGT上げの噂となりました。この噂を聞いたビジネス界の人達は 「CGT40%なんて 労働党政権よりも ヒドイじゃないか!

こんな事になると判っていたら 保守党に票を入れなかったよ.....」と泣き

が入っています。
特にビジネス界の上層部の人達は、自社株を腐るほど保有しています

。 もし CGTが40%や50%まで上がるのであれば、現在 18%のうちに売ってしまおう

と考え、それが 英株式指数 FTSE100の大幅下落を引き起こす危険性につながります。
ちなみに 欧州各国のCGT税率はと言うと
スイス、オランダ

0%
アイルランド

25%
現在のところ 欧州で一番CGTが高いといわれるフランスでさえ

30.1% です。
もし 英国がCGT税率を 40~50%まで上げた場合は、英国内にある投資顧問が、スイスやオランダにオフィスを移す事は十分に考えられます。昨年 労働党が金融業界に課した特別課税により、一部のヘッジファンドが既にスイスなどに移りました。CGT税率上げは、ますます英国の金融センター機能を奪う結果になり、今 一番英国に必要な成長率の向上を妨げる要因ともなるので、よく考えてから実施して欲しいと切望している私です。
寝ますよ もう 2時近い

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