朝起きて ニュースを調べていたら オランダ連立政権崩壊 という記事が飛び込んできました。ユーロ圏のニュースと言えば ギリシャやスペインなどのPIGS諸国に関するものばかりを 選んで 読んでいたので、オランダ政権崩壊が 20日に起こっていたにも関わらず 本日まで気が付かなかったというドジさです(反省)

私は 記事を読むまで全く知らなかったのですが バルケネンデ首相率いる連立政権は 過去8年の間に既に4回も政権崩壊を経験しているようです。酷いよね、これ...

たぶん 今回の政権崩壊を持って バルケネンデ氏は キリスト教民主党首の座を奪われる事は避けられないんでしょうね、きっと。
今回の崩壊理由は オランダ軍部隊のアフガニスタン駐留延長をめぐる与党間の意見対立を受けて起こったもの。具体的に言えば 2007年にキリスト教民主党、労働党、キリスト教連合の3党連立内閣が発足しましたが そのうちの一党:労働党が 駐留延長に猛反対し 15時間に及ぶ話し合いが物別れに終わったからです。
本日 オランダ時間午前9時30分より バルケネンデ首相は ベアトリックス女王に謁見し 労働党の連立離脱を報告、当面は同党抜きで政権維持を図る旨 伝えた模様。ベアトリックス女王は これから 連立内閣の2党(労働党とキリスト教連合)の党首と会談する予定です。
労働党が抜けた連立2党は、下院定数150議席のうち 47議席の少数与党に転落した為 安定政権確立を最優先する女王は バルケネンデ首相に対し内閣総辞職を迫り 早ければ5月までに総選挙が行われる公算が大きいです。
5月という時期が選ばれた理由は 地方選挙が3月3日に予定されている為 それが終り 一段落する5月頃に 総選挙実施 という事のようです。
オランダ軍 アフガニスタン撤退に関わる問題点1) オバマ大統領、そして NATOのアフガン戦略への影響昨年12月に オバマ大統領がノーベル平和賞を受賞した際 アフガニスタンでのNATO主導の軍事部隊に 欧州からの増派を呼びかけていましたが 今回のオランダ軍撤退を受けて アフガニスタンを巡る米国と欧州との関係にひびが入る可能性も。
2) オランダ政府による歳出削減案延期総選挙が5月に行われると仮定すると それまで政権を引っ張っていくのは暫定内閣となります。そうすると 今年度 予定されている350億ユーロに上る歳出削減策に関する協議も先送りされてしまう可能性が高くなります。
3)英国軍のアフガン駐留兵削減要求最近の英YouGov社による世論調査では 67%の国民が 英国のアフガン駐留兵の削減を求めています。英国のアフガン関与は EU諸国の中でも断トツに高く 人口100万人に対する派兵数は
・英国 154人
・フランス、ドイツ、イタリア 52~58人
・スペイン 23人
・ポルトガル 10人
・ギリシャ 1人
となっておりEU加盟各国平均に対し 英国の派兵数は 12倍となっています。
現在 英国からアフガニスタンに駐在する兵士数は 9,500人、もし 英国がEU平均の派兵数にすると その数は 4,000人。

5,500人の削減が可能 ⇒ 20億ポンドの赤字削減に繋がります。
今回のオランダ軍撤退を巡り イギリスでも アフガン駐留兵削減要求の声が高まる可能性が出てきました

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