昨日 午前中何もせずに日本のドラマを PCで観ていたので、今朝は やることが山積み
まぁ、忙しいということは、ありがたいことですね
* ヨーロッパ、どうした? 大丈夫なの 
15分ほど前に自宅に戻り、Twitterを見たら、「連立解消」という日本語が目に飛び込んできました。
私、とっさに イタリアの5つ星と同盟が、喧嘩別れでもしたのかと思い、 ヤッホ~ ヽ(^^)(^^)ノ

とか思って調べたら、ドイツかい

* そもそも・・・・イタリアに気を取られているうちに、ドイツで それも 「ヨーロッパの首相」 とよばれる 「安定のメルケルさん」 に、いったい 何があったの? と、誰もが思いますよね。
そもそも・・・ から始めますね。
メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU党)と連携してきたキリスト教社会同盟(CSU)が、連立解消か

という話しになってきました。両党の連立は戦後すぐの1949年からずっと続いており、「姉妹党」 と呼ばれています。
いったい 何が発端なのか

というと、
移民/難民受け入れについての意見の相違。メルケルさん(CDU)は、受け入れOK

それに対し、ゼホーファ内務相(CSU)は、身分証明書がない移民などは国境を渡る前に追い返せ

この両者の意見の相違が発端で、今週水曜日と木曜日に話し合いを持ったのですが、合意できず。
結果として、CSU党はこれ以上、メルケルさんのCDU党との連立を継続する意味がない・・・ という結論に至った模様。
話しが前後して申し訳ありませんが、EUにおける移民/難民の取り扱い方法としては、
「最初に足を踏み入れた国」で移民登録をすることになっています。
そのため、ゼホーファ内務相(CSU)は、移民がドイツの国境を渡って入国する際に、移民登録を既に済ませた移民は、ドイツに入らずその登録国に戻るのが当たり前だろ!という主張
この移民/難民問題は欧州最大の頭痛の種で

メルケル首相がそもそも寛容な姿勢を示したがために、他の国、特に東欧やギリシャ、イタリアなどが実害にあい

イタリアでは「反移民」の同盟が連立政権を取ったことは、皆さんのご記憶にも新しいでしょう。
メルケル首相は、この問題は6月28/29日のEU首脳会談の場で話し合い、EUとしての対策を立てて、それに基づいて解決しよう と呼びかけています

しかし、ゼホーファ内務相は、今まで3年間に渡ってEUでの移民対策を話し合っているが、妥協策が見つからなかった。今月のEUサミットでも簡単に解決される問題ではない・・ と主張。 これ最もな意見です。
最新の世論調査では、65%の有権者はメルケル首相の「移民大歓迎政策」に反対しているそうです。
* CSU党の事情今回 連立解消も辞さない姿勢を示しているCSU党
これには事情があります。
それは、今年10月に控えるバイエルン州の州議会選挙。
CSU党の正式名は、「バイエルン・キリスト教社会同盟」です。つまり、地元バイエルン州の議会選挙で負けるわけにいきません。
移民問題がこじれた場合、反移民を掲げる右翼国家主義政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が強敵として立ちふさがっていることもあり、メルケル首相率いるCDU党と連立を組み、メルケルさんの移民政策を受け入れる立場を貫いていたら、AfDに負けてしまうかもしれません。
* おまけ フランス vs イタリア問題が起きているのは、ドイツだけではありません。
今週、訪仏する予定であったコンテ伊新首相は急遽予定をキャンセル

その理由は、先日629人の難民を乗せた船の寄港をイタリアのサルビーニ内務相が拒否したことに対し、フランスのマクロン大統領が非難したからです

サルビーニさんは正式にマクロンさんに謝罪を要求。しかし、マクロンさんは無視。
まぁ、サルビーニさんの肩を持つわけではありませんが、2015年以来の難民引き受けでは、アジア/中東からの難民はギリシャが、アフリカ大陸から船で来る難民はイタリアが主に引き受けているので、イタリア人はもうたくさんでしょう。
メルケルさんが「難民 Welcome 大歓迎」 したおかげで、南欧州各国が難民の受け入れをせざるを得なくなった。
難民の中には経済が弱いギリシャに留まるより、ドイツなどの北ヨーロッパで働きたい人が多い。
その移動中にポーランドやハンガリーを通るけど、それらの国は 「一切 難民は受け入れません」 という強硬姿勢を崩さない。
本当に大変な問題です。
