Twitter でかなり話したので、それをまとめる意味でブログにします。
イタリア政局だけでお腹いっぱいなんですが、スペインも出てきました。
* スペイン下院の議席数スペイン下院の任期は、4年
つまり4年ごとに総選挙が実施されることになります。
しかし、リーマンショックが起きた2008年以降の選挙年を調べると、
2008年

2011年

2015年

2016年
となっており、政局不安を感じますね。
2016年総選挙での議席数は以下のとおりです。
与党: 合計 170議席PP党 134議席
閣外協力 合計 36
野党: 合計 180議席下院総議席数は、350なので、野党のほうが大きいんかい


* 内閣不信任動議を準備するに至ったいきさつスペイン高裁は、ラホイ首相率いる国民党(PP党)幹部を含む29人を、贈賄/汚職事件により有罪判決を下したようです。この事件は、最近のスペインでは最も大規模な汚職事件だそうです。
高裁によると、今回の事件では、PP党そのものの、多額の賄賂を受け取っていた疑いもあると発表。PP党の会計長であるBárcenas,さんは、マネーロンダリングと贈収賄などの容疑で、33年の有罪判決。PP党の元厚生大臣も賄賂を受け取っていた。
* 昨日夕方の動き高裁の判決が出されたのが、昨日の夕方で、そのすぐあとに、シウダダノス党がが、不信任動議を呼び掛けました。
そして、今朝になり、最大野党である社会労働党のサンチェス党首が、同じく不信任動議の採決の要求を公表しました。野党の反エスタブリッシュメント政党:ポデモスも、サンチェス党首の意見に同意しています。
もし、この動議が採決される場合は、下院 350議席のうち、過半数を超える176票が必要になります。
果たして176票になるのか計算しましたが、
社会労働党 84議席
ポデモス 67議席
シウダダノス党 32議席
合計 183議席ですので、大丈夫なのですが、シウタダノス党はPP党を閣外協力している立場なので、果たして全ての議員が不信任票を入れるかは、疑問です。
* ラホイ首相の記者会見内容先ほど 記者会見を開いたラホイ首相、発言の主な内容は、
・内閣不信任案動議は、経済回復を妨げる
・今回 有罪判決を受けたメンバーは、現政権の議員ではない
・解散総選挙は、実施しない
・予算案成立を急がないと、スペインの経済安定に支障をきたす
・現下院は4年の任期を全うするつもりだ

