う~ん ですね、これは・・・・・
このすぐ下の記事 で書いたことが、数字に出てきているのかな・・・
ノットさんのように 「9月以降、QE続ける必要ないでしょ?」派と
ドラギさんのように 「まだまだ諸手を挙げて喜ぶには、早すぎるでしょ?ユーロ高でインフレ率、上がらなくなるかもしれませんよ!」派* ユーロ圏・1月 消費者物価指数(HICP) 速報値ユーロ圏
12月 1.4%

1月予想 1.2%

結果 1.3%
ドイツ
12月 1.6%

1月予想 1.6%

結果 1.4%
フランス
12月 1.2%

1月予想 1.1%

結果 1.5%
スペイン
12月 1.2%

1月予想 0.8%

結果 0.7%
コア・インフレ
12月 0.9%

1月 1%
コアが若干でも上昇しているということは、ユーロ高よりも、単にエネルギー価格の変動の影響なのかもしれません。
* ユーロ圏・12月 失業率こちらは予想通り
11月 8.7%

12月 8.7%
以前セミナーでもお話ししたのですが、米英などの国は、失業率が5%を切って、4%台で推移しており、「雇用市場における緩みは、ほぼ使い切り、完全雇用に近い状態」という認識です。
それもあって、雇用統計の数字を見る時に注目される数字は、失業率 から 賃金上昇率へ移ってきました。
つまり、完全雇用のもとで、賃金がどのくらい上がっていくのか? マーケット参加者の関心は、そちらに移ったのです。
賃金が上がれば、当然 インフレ率も上がります。インフレが上がれば、金利の正常化に向けて舵取りを変更できるので、緩和策の終了/利上げ期待から、その通貨は買われやすくなります。
しかし、ユーロ圏の失業率は、未だに 8.7%と高い水準ですので、米英とは違い、未だに失業率の数値に、市場の関心が集まります。
当然ですが、この地域の労働市場は 完全雇用とは言いがたく、賃金上昇も(米英と比較するほど)期待できません。そうなると、インフレ率が上がっていくには、もっともっと時間がかかることが予想されます。
そして さらに運の悪いことに、最近のユーロ高で、尚更 インフレが上がらない条件が整ってしまった感じです

長々書いてしまいましたが、マーケットを見る時に ファンダメンタルズを加えて考えるというのは、このように気が遠くなるほどの作業なのですが、慣れてしまえば 上に書いた作業は一瞬で出来ます。
そして、経済指標が出た瞬間や、ECB関係者の発言が出た時に、こういうことが既に頭に入っていると、その数字/発言が出た時のユーロの動きをみて、そこからの自分のストラテジーを組み立てる時に楽ですし、より幅が出ると思っています。
