昨日のFOMCに起きて参戦されていらした方々、お疲れ様でした! 私は密かに、もしかしたら利上げ、あるんちゃう? と思っていた一人でしたが、見事に外しました。
ジャクソンホールで、「利上げ? 今でしょ?」 という内容の発言をされていたフィッシャー副議長が据え置きに票を入れていたのも、驚きました。
まぁ FOMCの決定については、明日の
セントラル短資FXさん
のコラムで書かせていただくとします。
*ユーロ建て クリアリング業務がロンドンから消える?ブログでササッと書ける内容でありませんので、来月から日本に帰った時にやらせていただく、いくつかのセミナーで詳しく説明させてください。本日はほんのさわり部分です。
ここで話すのは、あくまでも
「クリアリング(清算・決済)」 に関することです。
くれぐれも、ロンドン金融街:シティに拠点を置く銀行が、EU各国に自由に金融商品やサービスを提供できるパスポート制度の話しではありませんので、誤解なきよう、お願いいたします。
前置きが長くなりましたが、本日 ブルーンバーグが、
「Banks Said to Plan for Loss of Euro Clearing After Brexit」
というタイトルの記事、載せてまして... またしても、ブルーンバーグでして...
Brexit の後に、このクリアリンク機能を、欧州大陸に持っていかれるかもしれない ということに関しては、ブルーンバーグだけでなく、FT紙もロイターも他の新聞でも以前から報道されていましたので、特に驚かないのですが、本日わざわざ記事にしているのがブルーンバーグだけなので、ムムム... と思いました。
日本のブルーンバーグ記者の記事に問題が多いようだ.・・・ということを知ってから、こちらの英語版のブルーンバーグ記事にも特に注意してみていたのですが、やはり他社が一切報道せずに、ブルーンバーグだけが「独占?」記事を書いていることが意外と多く、困っています。
*クリアリング機能って、そんな大事なの?はい、大事です。
ロンドン・シティのクリアリング業務は、金融先物、特に金利スワップがメインですが、国際決済銀行(BIS)によると、
・2015年 世界全体のデリバティブ商品の取引高は、550兆ドル
・金利スワップの取引高 435兆ドル

こんなに大きかったんだ...

・ロンドンをベースにしている世界最大のクリアリング業務会社: LCH は、世界全体のデリバティブ取引の半分以上のクリアリング業務を行っている

・LCHの毎日のクリアリング高は、3兆3000億ドル

内訳: ドル建て 1兆7600億ドル ユーロ建て 8366億ドル
*どうして、クリアリング業務を欧州大陸が欲しがるのか?理由としては、ユーロを使っていないロンドンが、ユーロのクリアリングを独占するのは、おかしいんじゃないか? 万が一のことがあれば、金融市場の安定という部分でも問題が生じる可能性がある ということです。
そこで、欧州中銀(ECB)は、欧州最高裁判所(ECJ)に 「ロンドンでやるの、おかしいんちゃう

」 と提訴したのですが、2015年3月に 「特に問題ないと判断したので、このままでええやん

」 とECJの判決が出て、欧州大陸の関係者は悔しい思いをしたのです。
この時の屈辱が未だにECB内部には根強く残っているようで、今回のBrexitが決定してから、虎視眈々とロンドンのクリアリング業務をユーロ圏へ戻そうとチャンスを狙っているようです。
特にフランスは意欲満々で、オランド大統領の口を開くたびに、クリアリング業務を欧州へ返せ!と訴えておられます。
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