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ECB ドラギ総裁記者会見での注意点

ECBからの発表がありました。


・政策金利 据え置き
・量的緩和策の月額 800億ユーロで据え置き
量的緩和実施期間は、2017年3月か必要であれば、その後も継続

2017年3月から、6ヶ月の延長があるのではないか? という予想がありましたが、それはなかったので、ユーロ上昇


*ドラギ総裁記者会見での注意点
昨日、ECBに向けての注意点 について書きましたが、少々付け加えることがありますので、ここに書きますね!


*国債購入に関すること
さきほどのリンク記事 の一番最後に書いたことなんですが... 

>>>絶対にないとは思うので「ECB 理事会に向けた予想」のところでは省略したが、「万が一」サプライズが起きるのであれば、

①個別債券の購入上限の引き上げ
②国債購入に関するキャピタル・キー(ユーロ加盟各国の ECB への出資比率)導入の撤廃
③国債購入の最低利回りはデポジット金利と定められているが、これの撤廃  <<<


これなんですけどね... やはり妙に気になってまして... ただ、これを読んでも何のことかよくわからない方もいらっしゃると思いますので、きちんと書きます。


①個別債券の購入上限の引き上げ
現時点では、個別債券の購入上限は、33%です。この上限を引き上げれば、当然 購入できる量が増えます。


②国債購入に関するキャピタル・キー(ユーロ加盟各国の ECB への出資比率)導入の撤廃
このあたりになると、「よくわからない」  という人が増えてくると思いますので、詳しく説明しますね。

まずは、キーワードとなっている【キャピタル・キー】ってなに   という素朴な疑問。

そもそもECBという中央銀行は、ユーロ加盟各国からお金を集めて運営されています。その際に、それぞれの国がECBに収めるお金の額は、GDP規模で決まっています。つまり、一番経済規模が大きいドイツが一番多く払い込む、次は2番目のフランス、そして3番目はイタリア、4番目はスペイン... と続き、一番GDPが小さいエストニアとなります。

ECBが現在実施している量的緩和策(QE)のひとつである「PSPP 国債購入プログラム」 で購入される国債の国別の額は、この【キャピタル・キー】を基にして決められています。つまり、ドイツが一番ECBにお金出してますので、国債購入プログラムでも、ドイツ国債を購入する額が一番多いんです。

最初はそれでよかったのですが、最近になってから問題が生じてきました。それは、ドイツやフィンランド、オランダなどの国債が足りなくなってきたのです。

そして、国のサイズが大きい ということと、債務残高(国債の残高) が大きい事は一致しません。ドイツのように財政が健全な国は、むやみやたら国債を発行して借金しなくても済みます。それに比べ、イタリアの債務残高は欧州イチですが、国のサイズが3番目なので、ECBが購入する額もドイツやフランスと比較すると少なくなります。

そこで、思い切って【キャピタル・キー】を撤廃し、どの国の国債をいくら買うかという制限をなくしてしまおう!  そうすれば、ドイツ国債の品薄問題も同時に解決できる... という案が浮上してきています。

ただし、これは非常に危険なことで、ECBが (購入上限を守りながらも)好き放題購入してくれると判れば、一部の国では財政政策のてこ入れを怠り、バンバン国債発行して、借金漬けになってしまう危険性があるからです。そして、財政ファイナンス (財政援助) という問題も出てくることが考えられます。ここで書くまでもありませんが、中央銀行は加盟国の財政援助をすることは、法律で禁じられています


③国債購入の最低利回りはデポジット金利と定められているが、これの撤廃 
ECBのPSPPの条件のひとつに、「購入対象となる国債の利回りは、ECBのデポジット金利よりも低くてはならない」 というものがあります。

現在 ECBのデポジット金利は、マイナス 0.4%

つまり、ECBが購入できる国債の利回りは、マイナス0.4%より高くなければいけません。

ただし、上でも書きましたが、購入可能であるドイツの国債が品薄になってきたため、デポジット金利よりも低い利回りの国債も買えるようにしたら、どうか? という意見が出てきています。


最後に、さきほどのリンク記事 に書いていないこと


④購入対象の国債の期間をなくす
ECBのPSPPの条件のひとつに、「購入対象となる国債の期間は、2年物~30年物」 というものがあります。

しかし、ECBがやはり実施している「CSPP 社債購入プログラム」 では、6ヶ月物の社債も購入されています。

つまり、社債は6ヶ月でもよいのに、国債は2年から?  それ、おかしいんじゃない? ということのようです。



自分の中で、「絶対にないだろう」 と思っているのが、②キャピタル・キーの撤廃 です。
万が一 これがOKになってしまうと、まずイタリアの国債が買われると思っています。ユーロは一旦売られるかもしれませんが、どのくらいのインパクトになるか、正直わかりません...




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[ 2016/09/08 20:51 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX(株)さんで 連載スタート
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