日本では報道されているかわかりませんが、3月のEU+トルコ難民サミットでの決定に基づき、ギリシャ国内の難民の移動が今週から始まりました。
*3月難民サミットでの決定内容3月7日、そしてその翌週に渡り、EUとトルコそれぞれの首脳が集まり、
難民対策について協議 しました。
以前、ブログで記事にしましたが、その時の内容も含め、もう一度お伝えします。
念のために最初に書きますが、ここでいう「難民」とはシリア難民に限定しているようです。一部の報道では、シリアとアフガニスタンと書いてありましたが、UNHCR(国際連合難民高等弁務官事務所)が認定した国の難民以外、難民とは認めないようです。
・ドイツなどに向けて移動するために、トルコからシェンゲン協定加盟国のギリシャの島などへ移動した難民を、もう一度 トルコに戻す
書いてある意味がわからない方に、簡単に説明しますと…
ギリシャを含む欧州26カ国は、シェンゲン協定という協定を結んでいて、この26カ国のひとつの国に入国すれば、残りの25カ国内の移動の際にはパスポートのチェックがありません。
ですので、難民の立場になると、まずトルコに入ったら、すぐにギリシャに移動したいんです。そうすれば、そこから先は一切パスポートのコントロールなしに移動できるので…
まぁ、難民問題が悪化してから、シェンゲン協定加盟国の中に、国境監視をつけたり、国境を一部閉鎖したりする国が続々と出てきているので、今年に入ってからは、シェンゲン協定は名前だけになってしまっています ・ギリシャ本土や島から、トルコに再入国した難民数と同じ人数の難民をEU加盟各国は受け入れる
(つまり、トルコに滞在する難民数は、常に一定となる。2,000人/日 を目標としているようです)
これに関しては、私たちはEUサミットの全体会議で合意した内容だとばかり思っていたのですが、サミット翌日になってEU関係者が、「この合意内容は、ドイツとトルコが個別で行った2国間協議で決められたものである。」と語りました。・ギリシャの各島に滞在する難民を一掃するのが目的
・トルコ国民は、シェンゲン協定加盟国への入国に際し、今まではビザが必要であったが、その必要がなくなる
(遅くても6月末までには実施予定)
・EUは、当初予定していた30億ユーロの2倍に当たる60億ユーロの難民対策費を、2018年まで3年にわたり支給するなどの交換条件に応じるようです。
*サミット後に発生した問題点・毎日2000人規模の難民がギリシャからトルコへ移動し、それと同数の難民をEU各国は受け入れることになるが、この案を受け入れているのは、現在のところ ドイツとオランダだけ。ハンガリーは絶対に受け入れない姿勢を崩さない
・イタリアは、トルコの言論の自由や人権問題が解決されない限り、この条件はのめないと言っている
・フランスは、イスラムのトルコがビザ無しでシェンゲン協定国内を自由に移動できることに反対している
・シュルツEU議会議長は、今回のEU/トルコ難民協定と、トルコの EU加盟とは、全く別の問題だと強調している
*今朝の南ドイツ新聞の記事本日、南ドイツ新聞が行った「シェンゲン協定の無効」についてのアンケートでは、衝撃的な数字が出ました

ドイツ、フランス、イタリアそれぞれの国民に対して行われた調査では、実に6割以上 (フランスでは7割以上) が、シェンゲン協定の無効を支持

していることがわかりました。

フランスではテロがありましたので、理解できるのですが、ドイツでこれだけの高い数字が出るとは、ある意味予想外でした。
あと、日本ではあまり伝わっておりませんが、EUサミットで協議される難民とは、だいたい シリア、あと一部のアフガニスタンからの難民を指しておりますが、イタリアへは北アフリカ (リビア、モロッコ、アルジェリアなど) から大量の難民が押し寄せています。これについては、特に対策が立てられていない状態ですので、今回のギリシャ/トルコの難民対策にばかりEUの人々は時間を割いていることに、イタリア政府は不満を漏らしています
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