*モルガンスタンレー最近のユーロ高に対するECBの姿勢が試される重要な会合となるであろう。QEの額を増やすなどの対策を設ければ、ユーロ高は収まるだろうが、それがなされなければ、ユーロは更に上昇しかねない。
*ソシエテジェネラレ銀行当行は本日のECB理事会は、政策金利の変更なし、スタッフ予想内容も若干の修正、ドラギ総裁もある程度のハト派トーンを継続するという「特に目立った変化がない会合」となると予想している。
*バンカメ・メリル本日のECB理事会では、これ以上のユーロ高を防ぐことを、メインに話し合うのではないか?その意味からも、ドラギ総裁の発言内容だけでなく、全体的にハト派色を強くにじませる内容になると考えられる。中期的には、中国の景気減速からくるインフレ低下リスクのほうが、ユーロ圏に多大な影響を与えると考えている。総合すると、通貨(ユーロ)については、将来更に大きな緩和策の導入の可能性を示唆するなど、トークダウン(ユーロを下げるような発言)する可能性もあるだろう。
*クレディスイススタッフ予想は、2015年と16年のインフレ率下方修正が行われ、2015年は0.3%→0%、2016年は1.5%→1%近くまで見通しを下げると予想する。このインフレ率の下方修正により、必然的にQEの実施期間が現在設定されている「2016年9月」を超えて長期化する可能性が出てくるだろう。ただし、QEの延長について、本日の記者会見ではドラギ総裁は決定的な発言はしないと思う。ユーロは現在でも調達通貨(Funding 通貨)であり、リスクオフになると買われ、リスクオンでは売られている。当行はこの流れは短期的に変化するとは考えていないが、本日の記者会見でこの流れを変えるような強烈な
メッセージが出てくれば、この流れが変わるかもしれない。
*BNPパリバ当行は本日の理事会で、QE2などの追加緩和策の発表があるとは考えていない。そうはいっても、世界情勢を考慮すると、ECBが目標としている物価安定の維持が順守される可能性は低くなっているので、ドラギ総裁の発言内容は、ハト派色の強いものとなるだろう。そして、7月の理事会から現在まで、ユーロ実効レートは4%以上強くなっており、ユーロを取り巻く環境は引き締めとなっている。当行は追加緩和の発表があるのなら、それは12月の理事会になると考える。ここから更にユーロ安になるのであれば、ユーロ圏から資本が流出する場合となる。ユーロドルとユーロポンドそれぞれのショートの巻き返しが継続しているが、当行はこれを機会として、あらたな売り場を探すつもりである。
*ロイズ銀行スタッフ予想のインフレ見通しの下方修正は予想範囲内であろう。最近のユーロ圏から発表される経済指標は、ポジティブなものも出てきている。総合すると、本日の理事会では、ハト派色の強いものとなるであろうが、追加緩和策の発表はないと予想する。
*UBSユーロ圏のインフレ率が、ターゲットからかけ離れているため、ECBは今後も緩和策の継続を余儀なくされるだろう。当行の予想は、ECBのQEは、現在の月額600億ユーロを2016年9月まで継続し、その後何らかの形でのテーパリング期間に移行するというものだ。
*バークレイズ銀行当行はECBは年末までに、何らかの緩和策を発表すると考えている。本日のドラギ総裁記者会見では、もしかしたら、QEの期限を2016年9月以降に延長するという発表があるかもしれない。期限延長以外の選択肢としては、QEプログラムの規模の拡大、デポジット金利のカットなどがある。ただし、これらの対策が本日全て発表されるとは考えにくい。
*ドイツ銀行当行はECBは何らかの形で口先介入してくると考えている。その理由は当行が使用している「金融コンディション指数」によると、ユーロを取り巻く環境は引き締め効果が出ているからだ。最近のユーロ圏のマクロ経済について考えてみると、原油安とクレジット市場の緩和 vs ユーロ高と世界景気減速 で調度釣り合いが取れている状態だと思える。中国経済のハードランディング懸念は一旦後退したと当行では考えているが、中国からの資本流出が今後も継続すれば、ユーロや他の通貨への圧力として今後も表れてくるだろう。
*コメルツ銀行今年3月から現在までの間に、ユーロは対ドルで6%強くなっている。この点について、ドラギ総裁は何らかの懸念を示すことになるかもしれない。
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