お断りしておきますが、この記事は少し中上級者向けかもしれません

ここ最近の地政学リスクの台頭で、米長期金利(10年物国債利回り)低下が話題に登っていますが、ロンドンではドイツ国債利回り低下についてもかなり関心が集まっています。あと少しで1%を割れてしまう水準まで低下してきたため、「ドイツの日本化」と呼ぶ声もあり、低インフレの中での長期金利1%割れが実現すると、本当に日本化が心配されます。
*イールドスプレッドと通貨の関係このチャートはECBのホームページに載っている10年債国債利回り(以下、長期金利) と、英中銀ホームページのユーロ/ポンド月間平均値を元にして、自分で作ったチャートです。
青線
英長期金利 - 独長期金利の差 ⇒ イールドスプレッドと呼ぶ
⇒ ゼロに近ければ近いほど、イールドスプレッドは縮小している
⇒ ゼロから離れれば離れるほど、イールドスプレッドは拡大している
黄緑
ユーロ/ポンドの月間平均値
自分で作りながら、ごちゃごちゃして、非常にわかりづらいな...と反省したくらい見難いですね...

ごめんなさい。
私が言いたかったことは
・赤い四角い枠
逆相関関係長期金利の関係が、英>独 であるのに、ユーロ高/ポンド安になっている
・紫の丸い枠
相関関係長期金利の関係が、英<独 であり、その通りにユーロ高/ポンド安となっている
または、英>独が英<独になる過程で、ユーロ高/ポンド安となっている
このチャートは月平均値なので、7月末までのものですが、本日の金利差をピンクの線で表示しました。つまり英独のイールドスプレッドは、2005年の最高値である1.20%を超えて、1.39%まで拡大してしまいました。
ますます話しが難しくなって恐縮ですが

【イールドスプレッドが拡大する】ということは
・英国の利回りが、ドイツと比較して大きく上昇した
・英国の利回りに対し、ドイツの利回り低下が目立つ
このいずれかです。そして現在は2番目の『ドイツ利回り低下』が原因で、拡大しているんです。
*ここからのユーロ/ポンド通貨取引をする時に、政策金利の見通しも長期金利動向も、どちらも大切ですよね。やはり英国の金利先高感があるうちは、長期金利もそれなりに上昇したままになりがち。それに対して、ドイツ(ユーロ圏)の政策金利は相当長い期間、今のままのゼロ/マイナス金利での推移となります。
つまり、この地政学リスクが続く限り、安全志向の国債購入は継続すると考えられるので、ドイツの長期金利は1%を割り、日本に似た金利水準にならないという保証はありません。
もしいかなる理由にせよイールドスプレッドの拡大が近いうちに終わり、急速に縮小に向かうような局面が出てきた場合、今度は逆相関関係になり、度合いの差こそあれ、英>独 であるにもかかわらず、ユーロ高/ポンド安相場になってしまうのか?そこは、絶対に見逃してはならない点だと肝に命じて相場と取り組んでいきたいと思っています。

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