昨日の
ドラギ総裁記者会見 を見ていて、非常に不思議な気持ちになりました。会見会場に現れた総裁の姿は、今までになく疲れきっておられた印象を受けたものの、いざ会見が始まると、予想よりもずっと強気発言が続いていました。
*3年物LTRO前倒し返済額
これは昨年10月から本日まで毎週金曜日に実施されている
「2011年12月と2012年2月に実施された3年物LTROの前倒し返済額」 の表です。
ECBのホームページ から、ひとつづつ数字を拾って、自分で表にしてみました。
2013年12月13日と19日の返済額が大きくなっておりますが、これは
銀行監督権限の一元化 に向けた
欧州の銀行の資産内容審査(AQR) のベースとなるバランスシートは、昨年12月31日時点のものを使用すると決定されたため、銀行が駆け込み返済に動いたとされています。
今年に入ってからは、鳴かず飛ばず ... と言った感じの返済額となっていましたが、突如として本日の返済額が、突然大きくなったのです。そして、このニュースがマーケットに流れてすぐに、ユーロは急上昇

*どうして今週の返済額が、ここまで大きくなったのか?ちなみに、この数字が発表される前の返済額予想は、20億ユーロ

いざ蓋を開けたら、114億ユーロと約6倍近くという驚き

の結果に!
一部のエコノミストの中には、この予想をはるかに上回る返済額について、 1)3月1週にイタリア国債の大型満期が来ており、銀行がその資金を使って返済に充てたという説 2)3月の年度末に向けたバランスシート整理 という材料を出してきています。しかし、国債が満期を迎えることは、事前に判っていたでしょうから、予想:20億ユーロの6倍の返済があったという理由づけには乏しいように感じました。

これは、ECBのホームーページから引っ張ってきた数字を使って自分で作った《3年物LTROの残高》チャートです。一番残高が高かった時期と比較すると、約半分に減っています。
*余剰流動性額、更に縮小それでは、一番気になる【余剰(過剰)流動性】の額を調べてみましょう。
(翌日物預金+当座預金残高)-(法定準備預金額+緊急借入額)の答えが、余剰流動性額となります。
これら4つの数字は、全てECBのホームページに載っていましたので、各数字をエクセルに載せて、自分で計算してみました。その結果がこのチャートです。

ジリジリと、でも確実に減少しているのが確認出来ますね...
これでも、流動性供給に繋がる追加緩和策の導入を見送った昨日のECB理事会。一体ここからどうなるのか?非常に気になります。ウクライナ情勢次第というところもありますが、この流動性の低さを見る限り、ユーロが急落する地合いでは、ないようです。

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流動性の増加はマーケットの下げ止まりと上昇に必要、その後の流動性の減少は横ばいか下落を招くと解釈しています。
欧州裁判所による、OMTへのドイツ参加可否決定の4月まで大きな緩和も縮小も金利変更も無いのではと思います。