ドイツのSüddeutsche(南ドイツ新聞)によると、大連立協議を継続しているメルケル首相率いるCDU/CSU党と社会民主党(SPD)の間で、’’EUへの新規加盟・ドイツからEU/ユーロ圏への資金拠出・ドイツからEUへの権限移管’’などの重要事項の決定の際には、国民投票の実施を求めようじゃないか

という案が浮上しているようです。

もし仮に、国民投票の実施が認められればドイツ政府の危機対応能力が著しく傷つけられてしまう

ギリシャやポルトガルなど、金融支援に頼る国々にも影響が及ぶに違いないという懸念が出てきており、これを受けてギリシャ国債の売り

が加速しました。
連立協議の過程で浮上してきたこの案は、「ドイツ国民にも影響を与えるEUでの重要決定には、国民に直接意見を問うべき」という理由が根本にあるようですが、メルケル首相は否定的な立場

を示している模様。
この記事を書くために調べてはじめて知ったのですが、ドイツではヒトラーが台頭してくるきっかけになったのが、他でもない住民投票だった

という反省から、東西ドイツの統一やユーロ導入の決定に関しても、国民投票をやらなかった経緯があるそうです。
それを考えると、この【重要決定は国民投票をもとに】という案が通る訳ないように思うんですが...

いずれにしても、この報道を聞いたときに、真っ先に私の頭に浮かんできたのが、英国政府のReferendum lockです。この耳慣れない言葉については、
このブログでも以前に紹介しました記事からの抜粋2010年に保守/自民党の連立政権が誕生して以来、あるひとつの決定事がなされました。意外と知られていない’その決定事’というのは 『英国政府からEUへ、今まで以上の/何か新しい/追加の国家権限を委譲しなければならない場合、国民投票の実施を保証する法律』が設定されたことです。これは英語で''referendum lock''と呼ばれています。
言い換えれば、EU加盟国による統合強化が深化され、英国が現在保有している国家主権の一部を譲渡せざるを得ない状況になった場合、又は国家主権の一部を断念しなければならないような事態が起きた場合には、決断をするのは政治家ではなく’’国民がその是非を決定する’’法律です。つまりこのReferendum lockの影響で、英国は
EU残留・離脱に関する国民投票 の実施時期について、未だに合意が出来ない状態なんですけどね...

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