先ほどから続いているレーン委員長やバロッゾEU委員長の記者会見ですが、さすがに聞くのも飽きてきました

先ほどの勧告レポートが発表されて以来、加盟各国の『意見、言い分』が少しづつ漏れ聞こえてきていますね。
*スペインの赤字削減達成年の延長話しが少し遡りますが、2009年末のEU財務相会合では欧州委員会の勧告を基に一部の加盟国に対し「財政赤字対GDP比を3%以下に削減する期限」を設定しました。例えばイタリアは 2012年、スペイン・ポルトガルはそれぞれ2013年に財政均衡を達成するという目標を仰せ付けられたのです。しかしその後の景気低迷は赤字幅の対GDP比増に直結し、財政均衡達成を再び軌道に乗せるには追加緊縮財政策を導入する以外、選択肢がないという悪循環に迫りました。
先ほどレーン委員長は
「スペインは2014年までに財政均衡を達成するための削減過程を示した報告書を提出すること。その内容が満足行くものであれば、(2013年ではなく)2014年までの削減期間の延長に応じる」
と発言


ギリシャに対しても同様の措置が適用される可能性もあるとレーン委員長は語っていますが、まだ正式な発表はないようです。
*ユーロ圏17ヶ国による『金融統合』これは私も以前から 「いつか出るかもしれないな....」

と密かに思っていたことなのですが、先ほどの勧告レポートの中で
Closer integration among euro area countries in their supervision of the financial sector is needed and that the 17 countries in the monetary union should move towards a "banking union."
金融システムの監視強化のためにユーロ加盟17ヶ国がより統合を深め、『バンキング統合』 という方向に動くべきである。



どうして私が 「いつか出るかもしれないな...」 と思っていたかと申しますと、欧州に限らず主要国の銀行は既に 「イギリスの銀行」とか「ドイツの銀行」という枠から飛び出して「グローバルな銀行」へと姿を変えています。例えばドイツ銀行はもうドイツの地元の金融だけを手がける訳ではなく、世界各地に支店を持ちグローバルなバンキングを行っています。同様に英国のバークレイズ銀行を例に取っても、全く同じことが言えますね。
しかしギリシャの債務危機

が起きて以来、PIGS各国の国債を大量に保有していたフランスなどのユーロ圏加盟各国を基盤とした銀行は、その損失処理に懸命に励んできました。
スペインの貯蓄銀行など地元色の濃い金融機関は別でしょうが、サンタンデール銀行などはイギリスでもバークレイズやHSBCと並んでごく普通にイギリス人が口座開設しています。私も持っています。
そうなるとたまたまスペインの銀行がヤバイ

となったとしても、その銀行のある国が国家財政を使って救済するという発想自体に無理が出てくるんじゃないんかな?

それに替わる案として、「欧州各国」がお金を出し合って預金者保護をする、米国の連邦預金保険公社(FDIC)みたいな機関が出来てもいいんじゃないか?と思ったのです。
ただしこれも金融機関と一口に言っても、どこまでの金融機関を対象にするか?は問題ですね。
*ESMによる直接的な銀行への資本注入ESMの権限強化 が提案され、これがユーロ高騰に繋がりました。
今 一息ついたところですが、まず
・フィンランドはそれが目的であればESMに資金を提供することを拒否

オーストリアも、ESMが直接的に銀行へ資金提供することには反対
・そもそもESMは加盟各国の財政均衡達成を前提に政府に対して金融支援を実施する目的で作られました。それが一歩踏み込み、加盟国の銀行救済に乗り出すことの是非
・ESMの役割変更は加盟各国政府による批准が必要となるかもしれない
*ECBの利下げについてこれはEUからの勧告とは全く関係ありません。
ロイター社が73名のエコノミストを対象にして行われたアンケートによると
73名中、27名がECBが年内の利下げに動くと予想していることが判りました。
意外と少ないので、正直驚いています

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