おはようございます

水不足が心配されるイギリスですが、週末に少し雨が降ったものの、本日は見事な晴天となっています。
雨はあまり好きではないですが、給水制限の可能性もあるということなので、もう少し雨が降って欲しいものです。
さて昨日の話しですが、米債券運用会社:パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)エルエリアン最高経営責任者(CEO)は独週刊誌:シュピーゲルのインタビューの中で、ポルトガルはギリシャと同様、今年末までに追加金融支援が必要になる

との見方を示したことが市場の話題を呼んでいます。
*ギリシャは『特殊なケース』ではなかった?過去3年に渡るギリシャ債務危機問題を巡り、欧州関係者は口を揃えて『ギリシャのケースは非常に特殊である』

と語り続けてきました。これは単純に解釈すれば、’’第2次金融支援やデフォルトの可能性が生じるのはギリシャだけであり、同じくEU/IMFから金融支援を受け取ったアイルランドやポルトガルを(ギリシャと)同じに考えてはいけない’’ という警告であり、事実アイルランドは多大な努力をし早ければ来年くらいから市場での資金調達が可能になる

とも言われています。
しかしポルトガルとアイルランドがそれぞれ金融支援を受け取ることになった過程は大きく違い (
ポルトガル債務危機に関する過去記事 と
アイルランド金融危機) どちらかと言うと両国のうちでは、ポルトガルがギリシャに若干似ていると分類されます。
PIMCOのエルエリアン氏は 「ポルトガルがEU/IMFから手にした780億ユーロ規模の支援金は足りなくなり、(ギリシャ同様)第2次金融支援を要請することになるであろう」 と前置きしながら 「その決定過程は、ギリシャ同様大変なものとなる」

と既に警告しています。
*民間債権者のみが対象となるのか?ギリシャ債務交換では民間のみが債務交換対象となりましたが、(ギリシャに続き) ポルトガルも同様の立場におかれたら、「欧州中銀を含む公的部門も民間同様損失を受け入れるべきなのではないか?」という議論が持ち上がるとも予想しています。

この議論は簡単に解決策が見つかるとも思えず、それが金融市場を不安に陥れる


民間債権者にしてみれば 「え~~~、今度はポルトガルの損失をかぶらなきゃいけないの?」

という動揺が走る

南欧州各国の国債入札に悪影響が出るのは避けられない

という負の連鎖です。
*ポルトガルとギリシャ国債利回り比較2月1日の過去記事で、既にポルトガルとギリシャ国債利回り比較をし、その時の記事に貼ったチャートがこれです。

現在ポルトガルの10年債利回りは13.7%あたりで、この過去記事を書いた時点よりも下落(=債券価格上昇)しています。しかしポルトガル政府が希望している ’’市場からの資金調達を2013年度から可能にしたい’’ という希望は、叶うようには思えません
*ノルウェーのSWF(政府系投資ファンド)数あるSWFで 毎年監査結果/ファンドの投資先やその変更についての情報も開示しているのは
ノルウェーの政府年金基金のみ。
そのノルウェーSWFは先日のギリシャ債務交換から公的部門が除外されたことに対し、公式に非難しています

それが原因だと思いますが、今後も欧州当局や各国政府が民間部門だけに損失を受け入れさせる行為を継続するのであれば南欧州各国の国債投資は控えると語り、実際に保有していたスペイン国債の

半分を売却したそうです

エルエリアン氏は最後に 「ギリシャ債務交換は、向こう岸が見えないのに、こちら側から橋をかけはじめたようなもの。最後は橋じたいが折れてしまうだろう」と語っています。

このブログ、左側にある「カテゴリー」欄にSWFがありますので、興味ある方は是非お読みください

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