私達が明日の朝

目覚めた時に、果たしてギリシャの債務残高は1,000億ユーロ減少するだけでなく、1,300億ユーロの第2次支援金融支援が確保されるという薔薇色

のシナリオが待っているのでしょうか?もちろん1,000億ユーロ減少 と 1,300億ユーロの融資なので、計算上は差し引き300億ユーロの赤字増となりますが、1,300億ユーロの融資条件はずっと緩和されているため、借り入れコストの減少などギリシャにとって有利な条件になることは間違いありません。
*今月末までが鍵3月20日に控えた145億ユーロの大型償還を無事乗り切るためにも、今月残された9日間がギリシャの歴史を変える



と言っても過言ではないでしょう。何十年、何百年と継続された「伝統的なギリシャ人の生き方」が根本的に変えられる瞬間を迎えているからです。第2次支援金を受け取るための交換条件として提示された公務員解雇や雇用形態の変更などを受け、雇用法の一部改正などを急がなければなりません。一度公務員になれば一生解雇される心配はない!という常識はもはや通用しなくなります
*本日のユーロ圏財務相会合では?一部の市場関係者の間では 「本日一番心配

されるのは、ギリシャ政府と民間との間での債務交換交渉内容でも、ギリシャの伝統的な生活が変わることでもなく、 1) ユーロ圏財務相会合で加盟国全てが今回の内容で合意するのか? 2) IMFも積極的に第2次支援に参加するのか? 3) 果たしてギリシャ国民がこの追加緊縮案を順守するつもりがあるのか? だと思います。
1)ユーロ圏財務相会合ギリシャの無秩序なデフォルトの代価を考えれば、第2次金融支援の方が安上がりだ!という後ろ向きな動機から、この会合では合意が得られるであろうという楽観的見方が多い様子
2)IMFの積極性これには疑問符

がついています。
IMF内部では、今回の債務交換内容や追加緊縮案の内容は不十分であるという見方が強く、トロイカ調査団の最終報告書でも第2次金融支援の絶対条件であった「2020年までに公的債務残高をGDP比120%までカットする」事は無理

「2020年の債務残高は129%」

と変更されています。2020年までに120%という具体的な数字を一番強く要求したIMFとしては、最初から不成功に終わると判っているプロジェクトにそうそう大金を払えません

という割り切った考え方のようです。そして私は知らなかったのですが、ギリシャ債務危機問題が起こりIMFがEUとともにギリシャ支援に乗り出したかなり早い時点で、IMFは「2020年に120%までカット

もしこれが守れないようであれば、IMFは将来のギリシャ支援に参加しない可能性もある」という方針に関する報告書を出しているとも言われています。たぶんこれは前任のストラスカーン氏が専務理事を勤めていた頃の話しだと思われます。

もしこれが本当であれば、IMFの不足を補うために、ギリシャを除くユーロ加盟国の負担金が増大せざるを得ません

。 加盟国が 「冗談じゃない、これ以上の負担は勘弁してチョ」

と言うのであれば、欧州中銀や加盟各国の中央銀行が債務交換に参加するという方法を強制させられるかもしれません


とりあえず、現在市場で出回っている噂としては、ギリシャ向け第2次金融支援に於けるIMFの出資比率はせいぜい
10% (130億ユーロ)止まり

IMFは、ギリシャに対する第1次金融支援やアイルランドとポルトガルへの金融支援時には、30%の出資をしていました。

IMFが第2次金融支援に全く参加しない!という事にはならないでしょうが、IMFの出資率減少にいちゃもんをつけるユーロ加盟国がいないとも限らないので、ここからの各国の発言には注意して下さい。
3) 果たしてギリシャ国民がこの追加緊縮案を順守するつもりがあるのか? 昨日もギリシャでは相当大規模の抗議デモが繰り広げられました。そして本日のユーロ圏財務相会合に向け、新たな抗議デモが予定されているようです。

この写真は昨日スペイン・マドリッドでの政府に対する抗議デモの様子ですが、スペインのデモにギリシャの国旗がはためいているのが見えます

。 これはスペイン政府もギリシャ同様、過酷な緊縮財政政策を遂行し国民の痛みは日を追うごとに厳しくなっているので、
’’We're All Greek Now!’’我々は皆、ギリシャ人と同じだ! という連帯意識が高まっているそうです。恐い

のは、この動きが欧州全域に拡大する気配を見せているという指摘があること......

マジかよ?

本日は月曜日なので、これからいつものように算数教室のお手伝いへ行って来ます。ユーロ圏財務相会合の成り行きは見れませんが、帰宅したら結果をチェックしてみます。皆さん頑張って下さい

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