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ギリシャ第2次救済策

昨日野暮用で外出し 帰宅後テレビをつけたらトリシェ総裁の記者会見が飛び込んできました。あれ? と思っていたら、EUサミットが終了しその後の記者会見の席でトリシェさんが質疑応答に答えていた場面だと分かりました。毎月開催されるECB金融政策理事会後の定例記者会見の席とは違い、なんだか少しだけ「機嫌の悪い」顔 をしていたトリシェさん。きっとサミット中、激怒して部屋から出て行ってしまった後だったのかもしれませんね 笑







*ギリシャ第2次救済策

・総額: 1,590億ユーロ  EU/IMFからの緊急融資 1,090億ユーロ、民間関与分 370億ユーロ、ギリシャ政府等による国債買戻し額 126億ユーロ
・ギリシャへの融資返済期限延長  現在の7年半から最短で15年、最長で30年へ延長
・融資金利負担削減  現在の4.5~5.8%から3.5%へ引き下げ
・民間関与の内容  保有するギリシャ国債の21%切り下げに「自発的」に 応じる
・EFSF(欧州金融安定化ファシリティー)の権限強化  ECBが緊急と判断した場合、EFSFが財政悪化国の国債を流通市場から買い取る権限を付与。これによりギリシャ以外の加盟国がクレジット市場から締め出されそうになった際、EFSFがその国に対して予防的信用枠を設定できるようになる。

*今回の決定を受けて、私が抱いた第一印象

個人的には今までずっと後手に廻っていた対応が、今回はじめて先手を打った形になった点は評価してもよい と思っています。そして短期的にせよ今までずっと市場に漂っていた「不透明感が払拭」された点も含め、ユーロが買われた事実は納得出来ますし、ここから突如悪い問題点が指摘されない限りユーロ堅調地合いが継続するであろうことも頷けます。

この決定の中で一番目を引く  のがEFSFの権限強化の部分。現在EFSFは4,400億ユーロという規模しかないので、果たしてこれだけの額で危なっかしい国の資本増強や国債買取が十分に出来るのか?  たぶんそれをするには限界があるだろう  と個人的には思います。

額の問題は一旦置いといて、この「EFSF権限強化」決定の背景にはイタリアとスペインの2ヶ国への飛び火リスク  を想定し、そのリスクの軽減をはかっているのでしょう。そうなると、とりあえず今後これらの国々へ飛び火する前にEFSFが何らかの形で介入する  飛び火リスク軽減  市場の安定に結びつくことは確実になると予想されます。

くどいですが、短期的には万々歳と言っても、果たして長期的にどういう展開となるのかはまだまだ不透明です。例えば半年~1年後にイタリアやスペインに問題が生じ、ECBが ’’ヤバ~~~~イ ’’ と判断した場合、EFSFが適当な措置を取る介入行為に出ると理解されるので、EFSFの規模拡大はそれらの国の救済に見合ったサイズにならなければ意味がなくなります。その意味からもEFSFの規模拡大は本当に大事な決定事項となるに違いありません。

*EFSFの妥当な規模は?

もし私の理解が間違っていなければ、今回の決定はほとんどの部分がギリシャのみを対象としているので、「そんだったらアイルランドやポルトガルは、どうなんの」という疑問が湧いてくるのにそう時間がかからないのかもしれません。欧州系の大手銀行のほとんどは民間関与にYESと言ってますが、それはギリシャに対してだけですよね?(私の理解、間違ってないかな? 

たった今 上で書きましたが、現在のEFSF規模は4,400億ユーロ。一部の金融機関では、これだけの危機対応に備えるためEFSFの規模は(現在の4,400億ユーロから)一気に2兆ユーロ  必要となると計算しているようですね。マジか?  更に付け加えますと、EFSFの機能拡充の際にはユーロ圏加盟各国の議会承認が必要となります。フィンランドとか大丈夫なのかな?

*ここからの注意点

さしあたり短期的にはギリシャの資金需要が満たされた  ので、他の国への新たな飛び火懸念  は後退してしかるべきでしょうが、EFSFの規模拡大、そしてその規模が十分であると市場が判断するまでは完全に危険水域から脱したと見るには不十分かもしれません。

ユーロ加盟条件を満たした国が「選択的」にせよなんにせよデフォルト扱いになるのは戦後初の出来事 。そして如何なる形にせよ「一旦デフォルトした国がユーロに留まれる」という前代未聞の出来事は常識的には全く考えられないことでした 。 マイナス成長は避けられないギリシャが今後どれだけ真剣に財政再建に取り組むか、民間関与がどの程度スムーズに運ぶのか、ギリシャのデフォルト扱いは本当に「数日間という超短期的現象」で終わるのか?

まだまだ答えよりも疑問の方が俄然多いというのが偽りない現実です。

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[ 2011/07/22 21:05 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX(株)さんで 連載スタート
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