日本でも報道されたと思いますが ブラウン首相が早期総選挙断念。私は それを土曜日のBBCニュースで知った時 唖然として言葉を失い やっと1分後くらいに ”あれだけ 総選挙実施は秒読み段階という印象を国民に持たせておき 今更 やらない訳~~~~~?”という雄叫び。先週までは ”強い指導者”として評価されていた首相は この選挙断念発表以来 優柔不断な信用性ゼロ男 に変身

総選挙断念の理由は ”オピニオンポール(世論調査)の結果ではなく 住宅・医療・教育等 山積みになった問題を片付けてから 総選挙に取り組みたい” という事らしいですが 何をおっしゃるウサギ

さん。山積みになった問題なんて 昨日今日突然出てきた訳ではないし ”あんた (突然 乱暴な言葉使いになる) 本当にこの国を引っ張って行けるの?” と 自分の国でもないのに 苛立ってしまった私です。
どうして こんなに状況が急変したのか 日本からは分かりにくいかもしれませんので 簡単に説明します。
このブログでも紹介しましたように野党最大党であるが
保守党の党大会が9月30日~10月3日まで行なわれました。ここで保守党は 大きな賭けをしたのです。それは 不動産相続税の最低限度額大幅引き上げ。現在 英国の不動産相続税は30万ポンドまで無税、それ以上は一律40%です。保守党は その最低限度額を100万ポンドまで引き上げると保守党大会で吼えました。これは 不動産価格が高騰したロンドンやイギリス南東部の有権者には願ってもない朗報!私も 保守党大会で その発表があった事を知った時には 実現したら嬉しいな という素朴な喜びがこみ上げてきましたが ものの5分もしないうちに 財源はどこから来るのだろう と 落胆したのを覚えています。もし この<不動産相続税最低限度額100万ポンド>と吼えながら総選挙に突入したら ロンドン・英南東部の票が保守党へ流れるのは確実。それを示すかのように 保守党大会後の世論調査では 一気に労働党と保守党のポイント差は縮小。
本日 各紙 ざっと目を通してみましたが 面白い裏話みたいなのが出てました。ブラウン首相は 総選挙の時期として一番早くても来年5月、年内総選挙は早すぎるという意見だったそうです。どうして来年5月なのかという具体的な理由は書かれていませんでしたが 私の推測では 今年6月から首相になったので 丁度12ヵ月後である為 区切りがよい + 5月は気候がよいので投票率が高くなる などでしょうか。
首相就任後 ブラウン首相は労働党内で選挙委員会を設立。何度か話し合いをすすめていくうちに 年内早期総選挙の声が出始めて来た。これは ノーザンロック問題が発生するずっと前だったようです。どうして そんなに総選挙を急ぐのかという理由のひとつに 今年2007年総選挙を実施すれば 次回の選挙は2012年、つまり ロンドンオリンピックの年。オリンピック効果とでも言うのでしょうか、国民が”英国万歳”状態で浮かれ気分でいる時に 選挙やっちゃおうか? みたいな乗りなんでしょうね、きっと。
今週火曜日午後3時45分(英国時間)から ダウニング蔵相が プレ予算案と今後3年間の歳出予定を発表します。その際に 2008年度GDP下方修正をするようです。予想としては 今年3月の予算案で設定した2.5-3.0%目標を 2.25-2.75%と下方修正するという見方が優勢。しかし ダウジョーンズが行なったエコノミストへの調査では 2008年度GDP予想として 平均2.1%という数字が出てきた模様。
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