*EUサミット「ユーロ圏債務危機問題の終わりのはじまり」

と期待され開幕したEUサミット。しかし実際のところは当初の期待を完全に裏切った形になるようです。ESM (欧州安定化メカニズム 関連記事
その1 、
その2 は是非お読みください) 初期資本規模を予定よりも縮小する可能性

、そしてEFSF(欧州金融安定ファシリティー)拡充案は6月まで見送り

が次々と発表され、市場はガッカリ

ポルトガルに対する金融支援の必要性がますます高まると考えられる最中に開催されたサミット。そんなポルトガルに対し 「支援を受けるからには相当の代償を払う覚悟が必要なんだよ!

」 ということを知らしめる為なのか知りませんが、既にEU/IMFからの金融支援を受けたアイルランドに対し フランスやドイツはアイルランドの金融機関資本強化対策を迫り、アイルランドがこのサミットで合意に結び付けようと努力していた金融支援の金利下げに関しては 「そのような話し合いをする予定は全くない!」とサルコジ大統領がアイリッシュ・タイムス紙に語ったとされています。それに腹を立てたアイルランドのケニー首相は 「アイルランドの他国より低い法人税を上げろと言われたらたまったもんじゃないから、フランスやドイツとは一切話しをするつもりはない」 と洩らしたとも報道されています。
ギリシャ、そしてアイルランド問題、ここにきてポルトガル。ユーロ圏 そしてEUは、あまりにも多くの問題を抱え込んで息も付けない状態に見えてなりません

。最初は3つの玉を使って遊んでいたお手玉が、ドンドン玉数が増えてしまい最後には玉数が増えすぎてひとつも受け取れなくなってしまった

ということにならないことを祈っています。
*ポルトガルポルトガルに必要な金融支援額予想は大体700~800億ユーロとされていますが、ユーロ加盟国全体のGDP規模はおよそ11兆ユーロだから、’’そんな金額は「端金」でしかない’’ という強気な見方も出てきています。こういう考え方はギリシャやアイルランド救済時にはなかった発想なので、正直言って「それって違うんじゃないのかな?」

という意見を私は持っていますが.....
ポルトガルに関しては、これだけでなくいくつかの素朴な疑問が私の中で出てきました。
1)果たしてEUとIMFに対し、金融支援を要請するのか?
2)もし要請するとなった場合、ソクラテス首相辞任後の暫定政権は、法律的に要請をする権利を認められているのか?
3)暫定政権は金融支援を受け取るという決定を下す法的権利を持っているのか?
4)総選挙は早くても5月末まで実施出来ない。それまでの間 ポルトガルは一体どうなってしまうのか?
ここまでが政治的な問題、ここからは財政的問題
5)4月に予定されている大型償還は総額で45億ユーロとされている。現在のところ、ポルトガル政府はこの全額支払いに応じられるだけの準備金があると言われている。


しかし6月にも同様な額の大型償還が待っている。この分に関してはお手上げ状態

と考えられる



とりあえず本日、ポルトガル:カバコシルバ大統領は同国の全ての政党のトップと会談しているようなので、その結果待ちといったところでしょうか。
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