今日わ。御無沙汰しております。本日は 6月に書いた
英国住宅事情 の 第二弾的な内容になります
皆さんも お聞きでしょうが 英国大手住宅金融会社のノーザン・ロックに対し 英中央銀行が緊急金融支援を認めました。休暇から帰って来て以来 少しづつ英国住宅市場を取り巻く環境が変わり始めてきたのかな と 感じていたのですが どうせ ロシア人達が買い支えるだろう くらいの 軽い気持ちでおりました。しかし このノーザンロックの話しを聞いてからは あまり心穏やかではありません。そうは言っても 2012年ロンドン・オリンピックを控え 英国政府にとって ここからの景気ハードランディングは起こってならない事態であり、同時に 英国経済のアキレス腱と言ってもいい英住宅市場の暴落だけは どうしても避けたい筈です。
ノーザンロックの名前を聞いた時には 別に驚きませんでした。どうしてか と言うと あそこは かなり無茶な条件での住宅ローン設定をしている と言う記事を何度も読んでいたからです。まず 簡単に 一般的な住宅ローンを説明します(と言っても 昔の事なので あまりよく覚えていません...)
最大借り入れ額: 購入希望不動産価格の75%まで
借り入れ可能額: 共働きの場合 合計年収の2.5倍 /共働きでない場合は ひとりの年収の3倍
しかし 英国の住宅価格の高騰により 共働き年収合計の2.5倍(又は 一人の年収の3倍)では 不動産購入は完全に不可能になってきました。例えば 共働き合計年収額が 6万ポンドとした場合 その2.5倍は 15万ポンド。ロンドン市内だけでなく 都市部ですと 数年前から 1-2部屋のマンションも 買えない状態。ましてや 庭付きの家となると 完全アウト
そこで 出来たのが イケイケ住宅ローン。具体的な数字は分からないので Googleしてみたら ひとつの例がありました。
最大借り入れ額: 購入希望不動産価格の100%
借り入れ可能額:
ひとり 又は 共働き合計年収が 2万ポンド以下は 3.8倍
ひとり 又は 共働き合計年収が 2万~24,999ポンドまでは 4.0倍
ひとり 又は 共働き合計年収が 25,000~34,999ポンドまでは 4.3倍
ひとり 又は 共働き合計年収が 35,000~59,999ポンドまでは 4.6倍
ひとり 又は 共働き合計年収が 6万ポンド以上は 5.0倍
こういう内容です。ノーザン・ロックは 英国住宅金融市場での地位向上を狙い 最近 こういう無理な内容(最大借り入れ額 5.0倍)の住宅ローンを 盛んに売っていたようです。それのしっぺ返しが来たと言うことでしょうか。
苦しいのは ノーザンロックだけではありません。普通の住宅金融会社や大手銀行で トラッカー・ローンという住宅ローンを選んだ人達は もっと苦しんでいる筈です。と言うのは このトラッカー・ローンと言うのは 英中銀の政策金利に 何パーセントか上乗せした金利で住宅ローン金利を決めているからです。住宅金融会社や大手銀行は このローンの資金を3ヶ月Libor市場から引っ張ってくるようなのですが、最近のLibor高騰で 借り入れレートが爆騰、当然 トラッカー・ローンの住宅ローン金利も爆騰です。今年1~6月期 3ヶ月Liborは英中銀政策金利 プラス 0.3%くらいのレベルで安定推移しておりました。ところが 米サブプライム問題が悪化した直後から Liborと政策金利の差が拡大、直近では Libor 6.9%、政策金利 5.75% と 1%以上の差が開きました。当然 トラッカー・ローン金利も上がらざるを得ませんよね。ただでさえ 英中銀の度重なる利上げで住宅ローン金利自体が上昇しているのに加え Libor金利高騰は 住宅ローンの支払い者にとって 予期せぬ出費、毎月かなりな出費増になっている筈です。
今後は こういった影響が どのように不動産価格に出てくるのか 注意したいものです
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