私が日本で能天気に日光浴

している間に欧州では新たな「欧州危機」

が起こっていました。この記事に書いた内容は9月上旬に起こった出来事ですので、既にご存知の方は多いことと思います。ただ 自分の記録として残しておきたかったので 敢えて記事にした事を予めお断りしておきます。

銀行債務の政府保証が今年9月末に期限切れを迎える事になっていたアイルランド。もし政府保証の延長が行わなければ、同国の銀行に資金を預けている企業などが取り付け騒ぎ

を起すのではないか?

という懸念が浮上し、月初から同国の国債は売り浴びせ攻撃にあう始末

。 早速アイルランド政府は銀行の短期債務に対する政府保証を年末まで延長し

一件落着かと思われました。事実2週間後には、スペインのザパテロ首相が米WSJ紙のインタビューに対し 「欧州の金融危機は終焉した」

と自信たっぷりに語ったくらいです。
しかし現実は厳しい....

同首相の舌の根も乾かぬうちに、市場ではアイルランドが「第2のギリシャか

」と騒ぎ始めたからです。きっかけとなったのは、同国第2四半期の数字でした。
*アイルランド第2四半期GDP マイナス成長ユーロ圏全体の第2四半期GDPがプラス成長であったにも拘らず、アイルランド第2四半期GDPがマイナス成長(-1.2%)であった事は投資家達を相当驚かせた

ようです (予想 +0.5%)。不動産や金融セクターの不振が原因で、アイルランド経済が厳しそうだ

という事は市場参加者であれば誰もが感じていた事でしょうが、実際にここまで早急にマイナス成長へ逆戻るとは思っていなかったようです。ちなみに同国の第1四半期GDPは +2.2%。これで、ユーロ加盟国の中で第2四半期にマイナス成長を記録したのはギリシャとアイルランドだけになりました

アイルランドのこの1期の数字だけを取り上げて大騒ぎする事の是非もあるでしょうが、ユーロ加盟国のどこかが「いつ倒れてもおかしくない」という見方が徐々に強まってきている現在 その「どこか」がアイルランドであっても全く不思議では ありません。かなり以前にもこのブログで書きましたが、ユーロ加盟国の弱小国間のドミノ現象が実現してしまった場合は、いくら欧州委員会やIMFが迅速に対処したとしても、倒れたドミノを途中で止める事は不可能でしょう。実際 今回のアイルランドのマイナス成長のニュースが出てすぐに、同じユーロ加盟国の弱小国のひとつであるポルトガル国債に売り浴びせ

が集中しています。

ドイツ国債イールド(紺色ライン)に対し、異様なまでスプレッドが拡大しているギリシャ(茶色)、アイルランド(水色)、ポルトガル(灰色)
私が覚えている限り、アイルランドは2010年度発行予定分の全国債入札が終了している筈ですし、ポルトガルに関しては 2010年度発行予定のうち 9割が入札終了していると理解しています。それなのにどうしてアイルランド国債離れが加速しているのでしょうか?
これに関しては 次の記事に書きます
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