4月14日 20時から、ロンドンの自宅でオンラインセミナー をやらせて頂きます。
今朝起きたら、参加者様たちが、主催者のエキサイトワンさんに送ってくださった質問の一覧が、私の手元に送られてきました。
今回のセミナー参加者さんは、初心者の方が結構いらっしゃる感じですので、なるべく簡単にわかるようなセミナーにするよう、心がけます。
質問: ドルの値上がりについてはわかるのですが、GBPやAUDの利下げ発表後の対ドルでの値上がりの理由がわかりません。利下げした通貨は値下がりするのかと思っていました。アメリカのドル供給と重なったからでしょうか?変な質問でしたら、すみません。というご質問です。
まず、ちょっとひっかかったのは、「値上げ」「値下げ」という表現は、「上昇」「下落」に変更した方が、より分かりやすいかもしれませんね。個人的には、「ドル円が値上げした」 という表現を聞いたことがないので、ポンドでも同じかと思います。
この質問については、
オンラインサロン 「FXの流儀」 でお答えしているんです、その時の記事の一部をこちらにコピペしますね。
英中銀利下げ+QE増額でどうしてポンドが買われるか?こういうのって、なんか後だしじゃんけんになるので書きたくないし、正解なんてないと思いますが、感じたことを書きます。
声明文 の中の

の部文が全てを物語っているように感じました。
「Over recent days, and in common with a number of other advanced economy bond markets, conditions in the UK gilt market have deteriorated as investors have sought shorter-dated instruments that are closer substitutes for highly liquid central bank reserves.
As a consequence, UK and global financial conditions have tightened. 他の主要国でも同様のことが起きているが、最近は投資家が短期資産を求める傾向があり、英国の国債市場を取り巻く環境が悪化していた。その結果、英国と世界の金融情勢はタイト気味となっている」
つまり、長期の部分で英国債の買い手が不足していたのでしょう。結果として、英国の金融市場が思ったよりもタイトになってきていることに懸念を示し、大規模緩和に踏み切ったと理解しました。
一般的には、英中銀が政策金利を下げる

長期金利も連れ安になります。今回は利下げに加え、QE策でも国債購入をして、国債利回りを下げることに力を貸す ということでしょう。海外勢が英国債を買えば、ポンドも買われるというのも、あったのかな?
ただしここは重要ですが、毎回 利下げ=通貨高となる訳ではなく、今回はポンド売りのポジションも結構あったんじゃないかな

と推測もしています。
通貨変動は、ファンダメンタルズ、テクニカル以上に、「需給」が大事なので....
もう一点、これは
オンラインサロン でも書かなかったのですが、今回の英中銀の大規模緩和策は、財務省の財政拡大とセットで実施されました。アメリカや欧州のように、中銀と財務省との関係が英国ほど近くないところは、いくら中銀が頑張っても、パンチの効いた財政支援が絶好のタイミングで発表されないので、ぎくしゃくします。
しかし、英国は連携プレーで攻めましたし、英中銀は中小企業に対する融資を増額可能とも話しているので、今後の経済回復に大きく寄与すると、マーケット参加者が感じたのかもしれません。
Sell the rumour, buy the fact でしょう。
最後になりますが、AUDについては私、取引していないので、なんとも言えません。申し訳ないです