ポルトガルでも内閣不信任案決議とかおきていて、それについて記事を書いていてTwitterを見ていませんでした、申し訳ありません。
やけにホンダUKに対する質問が多いので、イギリスでの反応を簡単に・・・・
* サッチャー元首相の呼びかけ私がわざわざここで繰り返すまでもありませんが、サッチャー元首相が行なったことは、国営企業の民営化や、非効率な企業に対する国家援助の中止などを通して、国際競争に耐えられない企業を淘汰していったことでした。この動きに伴い、製造業を中心とした労働組合の力が弱くなり、代わりにロンドンシティなどの金融業や多国籍企業がイギリスに押し寄せるようになり、イギリスの基本構造が大きく変わりました。
結果として製造業の空洞化が心配された1980年代には、ヨーロッパ市場向けの自動車などの組み立て基地としてイギリスを利用することをサッチャーさんは思いつき、日本や他の先進国の企業に進出をお願いしました。
日本からは、1981年に日産が英国に工場を建設し、ホンダは1985年に続きました。その後、日本からはシャープ・日立・東芝などが次々に工場を建てました。
* 今回のホンダの発表たぶん日本での報道のほうが詳しいでしょうから、詳細は避けます。
発表が出たあとのこちらでの反応は、危機感

でしょうか・・・
日産に続き、ホンダからの発表ですから、日本の自動車業界に見捨てられる危機感
自動車産業全体に対する危機感
今後どこが続くのかの危機感
失業者が多数出てくる危機感
とにかく、本日の議会でもこの話題が出ていたくらいですから、危機感は半端ありません。
* ホンダからの発表ホンダはBrexitとは関係ないという説明をしていますが、やはりBrexitによる不透明感やコストの高まりは、確実に影響を与えていると思います。
それに加え、ヨーロッパのガソリン車の生産は、今後減少することしか考えられません。これは、ヨーロッパの環境規制強化により、イギリスやフランスでは2040年までにガソリン車・ディーゼル車の販売を禁止する方針が決定されたことが根底にあります。
ホンダは生産拠点を日本、中国、アメリカに絞り、電気自動車などに特化していくと語ったようです。
さしあたり、英国のスウィンドンにある工場では、2021年まで雇用は継続されるそうですが、3500人もの従業員を抱えているだけに、非常に深刻に受け止められています。そして、失業については、従業員に限らず、その関連企業や下請けにも影響を及ぼすため、あわせると最大で1万人の失業者が出てくるとも言われており、2005年に破綻したイギリスのMGローバーが、6,000人の失業者を出したときと比較して話す人もおります。
* EU日本 新貿易協定恥ずかしい話ですが、この貿易協定の詳細は知りませんが、ホンダにとっては、英国で生産してEUに輸出するよりも、日本で作ってEUに輸出するほうが、この新貿易協定では有利になるため、今回の決断を決定したのかもしれませんね。
* 日英通商協議の取りやめの噂と同じタイミングでの発表今回のホンダの発表について、内容はともかく、「どうして、このタイミングなんだ?」 という疑問も出ています。
英FT紙によると、フォックス貿易担当相と、ハント外務相が2月8日付けで日本に向けて送った書簡では、Hurry Up(早くしろ!)という感じの内容が書かれており、これに腹を立てた日本政府は、交渉の取りやめも検討したそうです。
Brexitで焦るばかりに、上から目線の内容だったのでしょう・・・
このタイミングでホンダが発表したのは、日本からなんらかの圧力がかかったから?という見方もあるようでうs。
* 補助金もらってないホンダこれで最後ですが、英スカイニュースによると、2016年の国民投票以来、英国政府は大手自動車メーカーに対し、「Brexitがあっても、英国から出て行かないでね!」的な意味も含んでいたと私は思いますが、補助金を渡していたそうです。
本当か嘘かわかりませんが、スカイニュースの記者によると、補助金の額は以下の通りだそうです。
日産 8300万ポンド
フォード 2400万ポンド
トヨタ 2100万ポンド
ジャガー・ランドローバー 1200万ポンド
ホンダ 0ポンド

(↑ トランプさんは、直接 この記事に関係ありません・・・

)
先のことはわかりませんが、日本の自動車メーカーで英国に残っているのは、トヨタです。この時点で、トヨタUKは、合意なき離脱となれば、一時的に生産をストップすることになる・・・ とだけ語っています。
最後になりますが、日産・ホンダ・トヨタ、そしてフォードの工場がある街/都市は全て、2016年6月の国民投票で「離脱」を選んだ地域なんですよね・・・ これって不思議です。
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