本日と明日 2日間にわたり、
英国下院でBrexit案に関する重要な採決が実施されます。
本日最初の採決時間は、現地時間 16:15頃 (日本時間 24:15)
2つ目の採決は、現地時間 19:15頃 (同 27:15)いくつもの修正案があるため、具体的にどの修正案が、どの時間に採決されるのか、調べてもよくわかりませんでした・・・
ごめん・・・・
* 上院による修正が加えられたBrexit案英国のEU離脱に関する法案(Brexit案)内容について、本日と明日にかけて、下院で採決が実施されます。
過去2ヶ月に渡り、英上院では下院が設定したBrexit法案に対し、 196件に及ぶ「修正案」を加えました。上院は「EU残留支持議員」が圧倒的に多く、修正案の中でも特に「関税同盟や単一市場への残留」に代表されるEUとの交渉決裂を回避する措置:15件が問題視されています。メイ首相は、この15件のうち、1件のみに賛成をしておりますが、残り14件に関しては反対です。
本日昼すぎから、この14件の反対案について議会で審議している最中です。
これら15件の修正案の中で最も重要とみられているのは、政府による離脱協定の議会提出が遅れるなどして、下院が11月末までに賛否を表明できない場合、政府は「下院の決議により承認された離脱交渉に関する指示に従わなければならない」と規定してあり、交渉の主導権は政府から議会に移ることになる点です。
メイ首相は何度も何度も、「下手な合意をするくらいなら、白紙状態で離脱するほうが、良い」と語っていますが、この修正案が可決されれば、仮に交渉が決裂に向かいかけても、交渉期限の延長をEUに要請するなどして、英国が来年3月29日に突然域外に放り出される「断崖絶壁(Cliff edge)」の事態を阻止することが可能となります。
* 保守党内部の亀裂何度かこの問題についてはブログでも記事にしましたが、保守党内部はBrexit賛成派とEU残留支持派に分かれており、特に熱狂的なEU残留支持議員が、15人程度いるそうです。この人たちは、関税同盟残留を支持する野党:労働党と組むと言われており、上院が求める修正案に YES票を投じる可能性が高く、結果については全く予断を許しません。
先ほど英タイムス紙が載せた記事によると、本日の採決では 「EU残留支持派」 は、メイ首相には恥をかかせないつもりだ・・・ と打診した模様です。
* メイ首相、最後の訴え投票を控えた昨夜、メイ首相は保守党議員を集め、
「火曜日の採決で、上院が提示した修正案が通れば、EUとの交渉で英国の立場が弱まることは避けられない。我々は党として結束し、英国民の決断を断固として実現させることを明確にする必要がある。国民は我々に、EU離脱を実現させ、英国の明るい将来を築くよう求めている」と呼び掛けました。
* メイ首相の賞味期限思えばメイ首相の辞任の噂は、数え切れないくらいありました。
しかし、本日と明日の採決で 「上院での修正案に賛成」 という結果となれば、メイ政権が崩壊し、最悪の場合はボリスが首相になる・・・ということも、可能性としてはゼロではありません

ポンドが大きく動く可能性もあるため、ポジションを持っていらっしゃる方は気をつけてください




