FT紙にこんな記事が載っています。
「Euro heading to $1.30, says Deutsche Bank
ドイツ銀行: ユーロは1.30へ」米バンカメ・メリルリンチは、ユーロは 一旦 1.10台へ落ちるという相場観を出していますので、ドイツ銀行の年末 1.30 とは正反対の内容となりますね。
FT紙に載っているコメントを日本語に訳すと、
「FEDが利上げするから、ドルは上昇するという考え方は、今後あまり期待出来ない。やはり、QE策が終了した頃に、ドル高への期待感は完全に織り込まれたと見るのが正解だろう。2013年当時から現在まで、ドル実効レートは、約25%強くなっている。
ドルと比較して、ユーロはECBがテーパリングを開始してから、約10%ほど強くなった。今後のECBの政策内容次第では、ユーロの上昇余地は (ドルと比較すると) まだまだ残っているだろう。
昨年9月にECBがガイダンス内容を変更した時と同じように、今年の9月までにも同様の動きとなる可能性が高い。」 



この最後の行 「昨年9月にECBがガイダンス内容を変更した時と同じように、今年の9月までにも同様の動きとなる可能性が高い」
これと全く同じことを、明日金曜日に掲載される
セントラル短資FXさん
のコラム記事で書きました

明日楽しみにしてくださいね



ちなみに、FT紙によると、ブルーンバーグが調べた年末時点のユーロ/ドルのレベル予想は、コンセンサスが 「1.20」 だそうです。
* このレポートを書いたドイツ銀行の人を調べてみたこの記事を書いたのは、ドイツ銀行の George Saravelosさんというアナリストさん
為替アナリストとして、グローバル・リサーチ部の2番目に偉い方でした。

この方が過去にどんな分析レポートを書いていたのか調べてみると、昨年2月に
「ポンド、Brexitを受け、ここからさらに最大16%下落へ」 というのが出てきました
ターゲットとして、「ポンド/ドル 1.05」 となっています。
当時のブルーンバーグTVでのインタビューでは、 「ポンドに対してネガティブな動きを予想しており、この予想は当行の中でも一番自信があるストラテジーだ。」 と語っています

結果は、みなさんもご存知のように、ポンドは対ドルで9%以上 強くなりました。
誤解のないように書きますが、私はこの人の相場観に対し揚げ足を取るつもりはなく、過去の分析の根拠と実際の値動きとの違いを読み取り、今回のユーロの予想がどの程度 根拠のあるものなのかを感じ取ろうとしているだけです。その点 誤解なきように御願いします。
先が読める人はいませんし、アナリストとは言え、預言者ではありません、その人がそういう予想をした背景に、どういう理由/根拠があるのか? それをを見るのが、私達の仕事であり、そこで自分の意見がその方と違った場合、それをどう解釈して自分の相場観を築きあげていくのか? そういう判断力を磨きたいと思っています。
