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Brexit交渉、2回目が終了

6月8日に実施された 解散・総選挙 の影響で、Brexit に向けたEUとの交渉が中断していました。

ようやく、6月19日から Brexit交渉が再開 し、今週月~木曜日に、2回目の交渉となりました。

この過去記事 で、詳しく交渉内容を説明させていただきましたが、既に交渉はかなり難航しているそうです。この写真を見てもわかりますが、EU側は分厚いファイルを前に交渉に臨んでいますが、英国側は 「手ぶら」 

メイ首相がレームダック化しており、全く政府そのものが機能していないのでしょう・・・・


Brexit交渉 2回目



* 市民権
英国には、約300万人のEU加盟国の国籍を持つ人たちが住んでいます。そして、EUには約120万人の英国籍の人々が生活しています。

これらの人たちとその家族も含め、移住権・医療・年金などにかかわる「権利」を明確にすることが最優先事項という点で、英国・EUとも異論はありません。しかし、問題は思った以上に複雑で、例えば 英国籍の人が現在イタリアに住んでいたとして、Brexit後にフランスに再移住した場合や、現在英国に住んでいるEU国籍の人が、Breixt中になんらかの犯罪を英国で起こし、Brexit後に自分の国に帰った場合、英国裁判所の判定を優先するのか?自身の国の裁判所が優位に立つのか?など、数えあげたらキリがありません。


* 慰謝料/手切れ金
Brexit交渉の中で最も厄介な問題が、英国がEUから離脱することによって生じる「手切れ金/慰謝料」です。その額は、550億ユーロとも、1,200億ユーロとも言われています。

最近になって、この額が 「650億ユーロ」 という数字にかたまりかかってきているのですが、今週4日間に渡る交渉で合意したことは、「この額を設定するための計算式を見つけ出す」 

かなり気が遠くなる話しのようです  


* アイルランドの国境問題
もし、英国がハードBrexitを最終的に選択した場合、英国連合王国とEU加盟国との行き来には、パスポートチェックを含む国境検査が義務付けられます。北アイルランドも英国連合王国の一員ですから、北アイルランドとアイルランド共和国との間にも、原則的には国境検査を含む「ハードな国境」が敷かれることになるでしょう。しかし、1998年ベルファスト和平合意で、「ハードな国境なし」と定められているため、Brexit後も例外的に北と南の間に国境は導入しない方向で話し合いが進められると予想されます。

この問題は非常に細かい点まで煮詰める必要があるため、最初から主席交渉者同士の話し合いをせずに、次官クラスの人たちが地ならしをして、最終案をトップが協議すると伝えられています。



* 上記3点以外に早く決めて欲しいこと
市民権、慰謝料額、北アイルランド問題 それぞれ非常に重要なことであるのは、わかっているのですが、英国に暮らす一市民として、早くはっきりさせて欲しいな~ と思うことがあります。


1) 本当にクリフエッジにならないのか?
Brexit交渉が終わってから、2~3年の「移行期間」が設けられるという話しになっていますが、これはまだ確定ではありません。ビジネスとしている人たちにとって、相当深刻な問題となるでしょう。

このあたり、早くはっきりしてくれないと、本当に今後 投資が減ります (既に減っていますが・・・)


2)  contingency plans  最悪の事態が生じた時の代替案は、本当にあるのか?
1)と似たようなことですが、国として運営していく上で、最悪の事態が生じた時の代替案は、ある・・・ と報道されていますが、本当にあるのでしょうか?

先ほどの写真のように、てぶらで交渉に出向く国です。果たして、先の先まで 「転ばぬ先の杖」とまでは行かなくても、とんでもない状況に陥らない保証があるのか、ちょっとだけ心配になってきている今日この頃


3) EUが絶対的な主導権を握っているが、英国政府は大丈夫なのか?
EUに残っている27ヶ国 対 英国 という 27対1の状態ですので、孤立することは仕方ないとして、交渉中も孤立していないのか、なんだか心配なんですよね、実は・・・

サッチャー前首相時代の、あの凛としたイギリス。どこに行っちゃったんでしょう?



私には1人ですが子供がおり、現在 香港で研修をしています。最近 ホリデーをとっていて、今週からまた香港で仕事しています。今朝起きたらメッセージが入っていて、「イギリス人の友達に聞いたんだけど、祖父母がアイルランド人なら、アイルランド共和国のパスポートも取れるようなので、取ろうかと思ってる。どう思う?」 という内容でした。

とにかく能天気で、何も考えていない子でしたが、こんなことを言って来たので、驚きました。

これは裏返せば、あれだけ何も考えていない子でさえ、なんだかマズくね  と感じたのかもしれません。

英国は2重国籍は大丈夫ですが、日本政府が認めていないので、うちの子供は22歳になる直前に、英国籍を選びました。そこに、アイルランド国籍が加われば、ハードBrexit になったとしても、ヨーロッパで自由に働けるので、私は取ったほうが良いと思うと返事をしました。

実際、英国人でアイルランド共和国の国籍を申請した人の数は、Brexit決定後、500%とか伸びているとも聞いています。









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プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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