今週に入り、3人の連銀総裁たちが発言しました。ここでは、ダドリーNY連銀総裁と、ウィリアムズSF連銀総裁を取り上げます。
*ダドリーNY連銀総裁 (ハト派)8月16日、米FOXテレビのビジネスニュースで特別インタビューを受けたダドリーさん。
そこで、ダドリーさんは、
「We are edging closer towards the point in time when it will be appropriate to raise rates further,
米経済は、もうそろそろ利上げしても大丈夫というところに近づいてきている。」
と答えました。そして、インタビューの方が、「そうなると、9月にも利上げするということは、あるのですか?」 という質問に対し、
「Yeah, I think it is possible. はい、可能性としてはあるでしょう。」
とかなり前向きな発言をされていらっしゃいます。インタビューの最後のほうで、「米国の資産バブル (特に株式市場) についてどう考えるか?」という質問が出たのですが、それに対してダドリーさんは、
「I don’t see anything now that is particularly disturbing, I would argue the one area which looks a little bit stretched to me is the bond market.
(株式については) 気になって仕方ないことは特に思い当たらないが、強いていうのなら、国債市場がかなり伸びきっている感じはしますね。」
とお話しされていました。
全然マーケットに関係ありませんが、ダドリーさんって、アメリカ人としては、結構早口の方だったんですね… はじめて知りました
*ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 (中立/ややハト派)ウィリアムズさんは、サンフランシスコ連銀のホームページに
ご自身の経済リサーチノート を8月15日に投稿しました。
内容を読んでみると、
中銀にとっての 「ニュートラルな金利水準」 は年々下がってきていることを考えると、中銀のアプローチそのものの見直しが必要なのではないか? ということを訴えていらっしゃいました。
FXをはじめて間もない方には、「ニュートラルな金利水準」 という言葉がピンと来ない方がいらっしゃるかもしれませんが、これは単に金融政策を中立なスタンスに持っていくということだけではなく、インフレ率は中銀が設定しているインフレ率ターゲット近辺で推移し、景気拡大もきちんと達成出来ている 「居心地のよい状態」 を指しています。
このリサーチの中でウィリアムズさんは、
「アメリカにとってのニュートラル金利水準は、今までずっと4~4.5%であったが、ここにきて、3~3.5% またはそれ以下に下がろうとしている。」 と前置きし、中銀のアプローチ方法を変更する場合、その手段として、
① インフレ目標(インフレ・ターゲット) の設定値を変更する
② インフレ目標の設定値を柔軟に変更できるようにする
③ GDPのターゲットを設定する
これらを提案しました。

(2回クリックすると大きく拡大する)
これら2つのチャートの最初のものは、ウィリアムズさんが考える 「米連銀にとってのニュートラルな金利水準」の推移を示したものです。1960年代からの長いチャートですが、ウィリアムズさんはニュートラル金利水準について研究されていらっしゃるそうで、それに関する資料が豊富だそうです。
2つめのチャートは、実際のリサーチに載っていたものを拝借しましたが、ここではアメリカだけでなく、ユーロ圏・イギリス・カナダそれぞれの 「ニュートラル金利水準」(インフレ調整済み) の推移を1980年から調べられています。
どの国も2008年秋のリーマン・ショック以降、ガクンと落ちていますね…
*ジャクソンホール経済シンポジウムでも協議されるのか?中銀のアプローチそのものの見直しの必要性を提案したのが、ウィリアムズさんであるため、もしかしたらイエレンFRB議長も同様の意見をお持ちなのではないか

という疑問が沸いてきます。 というのも、イエレンさんは元サンフランシスコ連銀総裁でしたし、当時 彼女の経済アドバイザーのトップは、ウィリアムズさんだったので、お二人の考え方は非常に似ているからだそうです。
もし、イエレンさんがこの内容を、8月26日のジャクソンホール経済シンポジウムで提案した場合、9月からの相場が大きく動き始めることは間違いありませんが、その場合はドル売りになりやすいイメージでおります。
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