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2016 051234567891011121314151617181920212223242526272829302016 07

スイスでも国民投票 後編

昨日アップした前編 の続きです 


*この制度の実験国
既に「最低限所得保障 ベーシック・インカム制度」を実験的に開始しようとしている国があり、いずれの国も、2016年中に実験開始のようです。

・フィンランド  1万人を対象に毎月550ユーロを支給
・オランダ   一部の都市で毎月約1000ドルほどを支給
・カナダのオンタリオ州   詳細わからず


*スイス国民の支持率は?
それでは国民の支持はどうなのでしょうか?

数ヶ月前にこれに関する報道を読んだ時には、反対が7割と書かれていたのを記憶していますが、約一ヶ月前の論調査結果を見ると、

・賛成 33%
・どちらかというと賛成 7%  (賛成合計 40%)
・反対 50%
・どちらかというと反対 7% (反対合計 57%)
・わからない 3%

一番最新の世論調査では、賛成が約40%と書いてありました。


*最低賃金レベルの落とし穴
私がこの話しを聞いた時に、真っ先に頭に浮かんだのは、「毎月2500フランを受け取っても、スイスの物価高では生活できない」ということでした。スイスに旅行したことがあれば、お分かり頂けると思いますが、都市部のレストランに行き、ビールを一杯頼めば1500-2000円くらい取られる国です。とてもこの額では満足いく生活は無理だと思います。


*各国の平均賃金はいくら?
気になって、欧州各国の平均賃金と中央値を調べてみましたが、やはりスイスは断トツ高いです 

このリンクページ では、ユーロという通貨で統一て各国の賃金が比較できます。いくつかの国を例に挙げてみます。

平均賃金
・スイス 4031ユーロ
・ドイツ 2225ユーロ
・フランス 2180ユーロ
・イタリア 1560ユーロ
・英国 2330ユーロ

次は 各国の賃金の中央値 です。

・スイス 3754ユーロ
・ドイツ 1772ユーロ
・フランス 1717ユーロ
・イタリア 1336ユーロ
・英国 2389ユーロ


最後になりますが、この投票が可決された場合は対象枠 (移民にまで拡大するのか?など) をどこまで拡大するのかにより財政負担の額が変わりますので、一時的なスイス売りに繋がる可能性は捨てきれません。





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Net Money

[ 2016/06/05 21:04 ] 欧州関連 | TB(-) | CM(0)

スイスでも国民投票 前編

かなり長くなる記事ですので、本日は前編。明日日曜日に後編を書こうと思います。



*6月5日 日曜日  スイスでの国民投票
マーケットで話題になっている「国民投票」と言えば、私が住む英国で6月23日に実施される「EU離脱の是非を問う国民投票」が真っ先に頭に浮かびます。しかし、ここ1-2年の間に、スイスでは頻繁に国民投票が実施されており、週末6月5日(日)にも実施されます。

この投票内容に入る前に簡単にこちらの政治システムを調べてみたのですが、英国では10万人以上の署名が集まれば、「議会で審議する義務」が生じます。

しかし、(私もこれを調べるまで知りませんでしたが )  スイスでは10万人以上の署名が集まれば、「国民投票を実施する義務」があるそうです。どうりで、スイスで頻繁に国民投票が実施されるのは、こういう背景があったからのようです。

さて、本題に入りますが、6月5日にスイスでは「最低限所得保障 ベーシック・インカム制度」について国民投票が行われます。
スイス 国民投票


*「最低限所得保障 ベーシック・インカム制度」とは?
スイスがやろうとしているベーシックインカム制度の内容は

・全ての国民(成人)に一律、毎月2500スイスフラン(約28万円)を無条件で支給する
・子供に対しては、毎月625フラン(約7万円)を支給
・これを実施する場合、年間のコストは、2080億フラン(約23兆円)
・財源は、税収入から1550億フラン。社会保障費から550億フラン





*この制度のメリットとデメリット

・メリット = 貧困対策、社会保障制度の簡素化など

・デメリット = 労働意欲の低下、財源の確保、在住外国人に対しても同様に支給した場合移民が殺到し、財政破綻する可能性


もし、6月5日の国民投票でこの制度が受け入れられれば、国家として導入するのは、世界でもスイスがはじめてです。


(続く)






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Net Money
[ 2016/06/05 03:57 ] 欧州関連 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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