*バークレイズ銀行本日の利上げは完全にマーケットに織り込み済みであるが、今後の利上げのタイミングは、ここからのドルの行方次第となるだろう。
中長期的には、ドルは他通貨に対し、アウトパフォームするであろうが、本日のFOMCに向けて、当行はポジションは何も持たない。
FEDは今後の利上げに対してやや臆病になっているかもしれず、「現在のところ、利上げに向けて前向きに検討しているが、世界情勢の不透明感もあって、今後発表される経済指標を見ながら、次の利上げのタイミングをはかる」とするだろう。
当行は、本日の利上げ後は、2016年には3回の25bpsづつの利上げを予想している。もしこの予想が正しければ、「噂で買って、事実で売る」の通り、ドルは新興国通貨に対して、アンダーパフォームするかもしれない。ただし、だからといって、当行が新興国通貨に対して、強気であるという意味ではないので、その点は注意して欲しい。
*モルガンスタンレー当行は、FOMCは本日利上げに動くと予想している。ただし、声明文やイエレン議長の記者会見の中では、「利上げは穏やかな速度で実施される」と繰り返すであろう。
ドット・チャートでは、2016年の利上げ回数は3回になると予想しているが、市場のコンセンサスは「2.5回」となっているようだ。当行は今回のFOMCからの発表は、マーケットが予想しているほどDovish(ハト派)な内容にならないかもしれないと考えており、ドット・チャートの中心値も思ったほど下がっていないかもしれない。
それもあって、FOMCに向けてドル・ロングがリスク/リワードの面からも、好きである。そこで出てくる質問は、「どの通貨に対して、ドル・ロングにするのか?」であろう。
現在の相場環境では、対ユーロと対円でのドル・ロングはお勧めしない。最終的には、AUDやカナダドル、トルコリラやブラジルレアルに対して、ドルをロングにするのが良さそうだ。
*ゴールドマンサックス当行は、「hike it and like it」というアプローチをFEDは取ってくると予想している。この「hike it and like it」とは何か?と言えば、「one and done」と正反対の意味を持つ。
one and done というのは、今年9月のFOMCのことを指しており、発表内容が非常にDovishであったため、マーケットは大きく下落した。しかし、翌月10月のFOMCの内容は将来の利上げを示唆するというHawkishな内容となっており、FEDのリーダーシップを好感してマーケットは盛り上がった。なので、今回のFOMCも10月同様、「hike it and like it」のアプローチをとってくるのではないか?
「hike it and like it」を実現するためには、
・今後の利上げは、穏やかな(gradual)ものとなる… から、 gradual という単語が声明文から消える
・ドット・チャートの2016年の中心値は、変更なし
もしこれが実現すれば、マーケットは「米経済は今後の利上げにも耐えうる強い経済なのだ!」というメッセージを受け取り、ドルにとってもポジティブなものとなるだろう。
結論としては、主要通貨に対して、ドルは1~2%強くなり、株価も上昇すると予想する。逆に、今回の会合がDovishな内容となってしまえば、マーケットは落ちつかない動きとなり、新興国通貨がもう一段売り浴びせられる可能性も出てくるかもしれない。
*クレディスイス当行は、本日FEDは25bpsの利上げに動くと予想しているが、会合そのものはDovishなトーンとなるだろう。特に将来の利上げの頻度やタイミングに関してが特に気になる。
実際にブルーンバーグの調査結果を見ても、102人のエコノミストのうち、99人が本日利上げすると予想している。
果たしてこれをどうFXに生かすか?当行は、FEDの今後の利上げサイクルは過去のものとは違うという前提ではあるが、やはりドルの優位性は継続すると見ており、ドルが今後も強くなると考えている。
*ドイツ銀行今回利上げしたとしても、来年以降の利上げは「穏やかなものになる・発表される経済指標次第」という念押しは必ず入るだろう。ただし、利上げのタイミングは3・6・9・12月だけでなく、全ての会合が「ライブ」になるという明記も忘れないはずだ。
イエレン議長の記者会見での質疑応答で当行が特に注目しているのは、「今後のFEDの利上げでは、(雇用市場だけでなく)インフレ率やインフレ見通しに重点を置くつもりなのかどうか」についての言及だと思う。
経済予測では、ドット・チャートの、特に2016年末の予想に注目している。2016年の利上げ回数が3回なのか、4回なのかがわかるからだ。それと同時に、2016年の金利見通しの中心値が、9月のものより25bps低くなっているようであれば、ドルは一気に下がるだろう。
逆に、長期金利水準の中心値が25bps下がっていても、2016年の中心値が下がっていなければ、ドルに対してポジティブになるに違いない。
いずれにしても、当行は、次の利上げは2016年3月より前に行われるとは考えていない。
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