先週末ロシア・EU・IMF・アメリカが一丸となり、
ウクライナ救済支援を申し出たのを受け、情勢が一段落するのかと思っていたウクライナ危機

しかし、本日、ウクライナの通貨: フリヴニャ(UAH)が対ドルで約7%下落し、2009年2月以来最大の下げを示しました。

*救済支援、凍結決定 
気のせいかもしれませんが、ソチオリンピックが終わってから、ロシア政府高官などからのウクライナに対する発言が、どんどんネガティブになってきています。
当初は
150億ドルの金融支援を約束していた にもかかわらず、30億と20億ドルの2回に渡る支援のみとなっており、残りの100億ドル分の支援/融資は凍結と発表された模様。
ウクライナは多額の対外債務を抱えており、Kolobov財務相代行によると、債務返済や経済の建て直しにかかる費用として、今後2年間の間に約350億ドルの調達が必要とされるようです。それとは別のソースとして、WSJ紙に載っている格付け大手:S&P社の推計では、エネルギー輸入代金や債務返済費用として、今年だけでも130億ドルが必要となるようです。
EUも、200億ユーロ規模の支援を行なう準備があるようですが、これはIMFによる支援に参加するという意味合いらしく、融資期間も5~7年という長期に渡るものであり、ウクライナは’’今すぐ’’にでも欲しいので、時間軸の折り合いが必要になりそうです。
*英タイムス紙の記事タイムス紙の記事によると、IMFは一時中断しているウクライナ向け融資、155億ドル分を急遽実行する可能性が出てきたとされており、ヘイグ英外務相は近日中にアメリカ・ワシントンへ飛び

IMFに対しウクライナ支援を急ぐよう、要請すると発表されました。
*ウクライナ国債保有者は?これは、BISのデータを元にして、ある銀行が作成したグラフですが、黄色の部分がウクライナ国債の残高です。

欧州の銀行が保有するウクライナ国債の総額

230億ドル
一番ウクライナ国債の保有が多い国は、オーストリア

イタリア

ドイツの順。アメリカ系銀行もドイツと同じくらい保有しているようですね。
あと、やはり同じチャート上に、黒いダイヤモンド形の点がグラフ上に見えますが、もし私の理解が正しければ、それぞれの国の銀行が保有するロシア国債の残高だと思います(残高額は右軸)
それによると、米系

イタリア系

ドイツ系

英系

オーストリア系 という順番になっています。
いずれにしても、イタリア系銀行は思わぬところで、また債務危機の影響を受けることになるのでしょうか?そちらの方も心配です。
どうして、ここで「イタリア心配」なのか?といいますと、3年物LTROの返済期限が今年年末~来年の年初にかけて来ます。前倒し返済をしているのは、主に体力のあるドイツや北ヨーロッパの銀行であり、イタリアやスペインなどの南側の銀行は、なかなか前倒しに参加出来る状態ではありません。ですので、こんな大事な年に、全く予期していなかったウクライナとかの危機が始まってしまうと、ただでさえLTRO用の資金調達しなければならないイタリア系銀行は、どんどん身動きが取れなくなってしまうと私は考えています。
まだこのLTRO返済に関する心配をするには時期が早すぎると思いますが、それを救済(?)する目的で、ECBは追加の長期LTROを実施するのではないか?と考えている今日この頃...ウクライナに関しては、もう少し情報を集めて、また詳しく書いてみたいと思います。
もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ

御願いします!
人気blogランキングへ
にほんブログ村
応援 よろしく御願いします
ウルトラFX 10月7日デビュー

インターバンク直結 5万通貨から取引出来ます


