下の記事の続きです。
13日(木)にレンツィ党首が何を発表するのか判りませんが、一部の報道では、レンツィ氏の取り巻きグループは先週末に会合を開き、その場で同氏は数名に組閣メンバーとなることを打診した ... という噂が出ているようですね。
*レンツィ新内閣となった場合レッタ現首相が引き摺り下ろされて、レンツィ新首相誕生となった場合、
1)上院では、単独与党には、なれない首相が交代しても、上下両院における民主党の議席数には変更が、ありません。レンツィ氏は、レッタ首相よりもカリスマ性の高い人ですから、他の政党との協力体制は取り付けられる可能性が高まりますが、選挙法改正という大きな決定事の合意を簡単に取り付けられるとは思えません。
2)選挙抜きでの首相交代劇レンツィ氏は民主党のトップですので、首相になって当然と言ってしまえばそれまでですが、やはり選挙で勝って正式に首相になる手続きを経ていないという点で、民主党内部から不満の声が挙がる可能性は捨てきれません。
3)解散総選挙という選択肢もし民主党内部からの不満が高まれば、正式なやり方

解散総選挙ということにならないとも言い切れません...

ここで問題が出てきます

それは、イタリアは今年後半(7月1日~)からEUの議長国。通常、議長国に任命された国は政治的な混乱が許されておらず、普通の総選挙も含めた《選挙》は認められていない筈。

もちろん、何事にも例外があるでしょうし、議長国は絶対に選挙を実施してはならない という法律がある訳でもない筈なので、やる気であれば解散総選挙は可能かもしれません。

しかし、解散総選挙を実施すると発表した場合、
・その選挙を5月22日からの欧州議会選挙と同時にやるのか?
・欧州議会選挙後に、やるのか?
・議長国になる7月以降に実施するのか?
が気になります。

もう一点、気になることは、解散総選挙となると解散から実際の投票日まで約2ヶ月に渡り、無政府状態となってしまうことですね。
*レンツィ新首相誕生となった場合最後になりますが、13日にレンツィ氏が「自分が首相となる」と発表した場合、どんな過程で新内閣が誕生するのか?ですが、ナポリターノ大統領は内閣解散総選挙を発表することは可能ですが、その可能性はほとんどゼロだと思います。その理由は、今週月・火曜日と2日続けてレンツィ氏とレッタ首相と個別会談を設けた同大統領は、その場で「解散総選挙の可能性は排除する」と強く主張したと伝えられているからです。
そうすると、考えられる工程は、
ナポリターノ大統領が、内閣解散を宣言する

それと同時に、レンツィ氏を首相に指名する

指名を受けたレンツィ氏が組閣作業に入る

早ければこの週末くらいから組閣作業に入ることが可能
こんな感じだと思います。
*市場に与える影響これが2~3年前に起きていたら、イタリア国債の利回りは急騰したことでしょう。しかし、最近のユーロ圏は落ち着いています。
1年前には、340bpsもあったドイツ国債とイタリア国債の利回り格差(イールド・スプレッド)は、今年に入って、200bpsくらいまで縮小しています。同国の代表的株価指数:MIBもほとんど変わっておらず、今年に入ってから5%ほど上昇。
ですので、今回の政治劇は予想外の解散総選挙にもつれ込まない限り、ユーロ売りには直結しないと考えています。
「だったら、こんな長い記事を2つに分けて書く必要もなかったでしょ?」と指摘されそうですが、こういうことがヨーロッパでは起きている、もしかしたら将来の火種の元になるのかもしれないと思ったので、自分の記録の意味もかねて書いてみました

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