本当はもっと早く記事にしようと思っていたのですが、
ミニ新興国危機 で、スッタモンダしていて、とうとう今になってしまいました
*ギリシャ最高裁での判決最近出たギリシャに関する報道で、一番私の記憶に残っているものは、同国の最高裁による判決内容だったと思います。
先月の話しですが、EU/IMFから金融支援を受け取るための交換条件として、トロイカ調査団とギリシャ政府の間で決定された経済再建プログラムの ’’緊縮財政策’’ に含まれる公務員給与一律10%カット

に対し、ギリシャ最高裁は 「その要求は不当である。トロイカ調査団は条件内容の撤廃に動くべきである」 という判決を下したのです。

最高裁の判断理由として、「ギリシャ債務危機の時に、自分の身体を張って国家の治安に勤めた警察官に対し、給与カットを押し付けることは、とんでもないことだ」 という感じでした。ちなみに、’’給与一律10%カット’’ は、2012年に決定された第2弾金融支援の受け取り条件のひとつ。
*秘密会議この判決を受け、今までずっとカットされていた10%分の給与を、警官や警備隊などに払い戻す話しが浮上。この「未払い分」の額は、推定で少なくとも5億ユーロ

これを払うためには同国が昨年計上した基礎的財政収支の10億ユーロの黒字に手をつけなければなりません

支援金受け取り条件を最高裁で却下されるわ、基礎的財政収支の黒字がなくなってしまうかもしれないわ...

と、ギリシャを取り巻く環境が一変したことを受け、先週金曜日に、欧州連合・ドイツ・フランス・IMFそれぞれの代表者が集まり、この問題に関して会合を開いたと、ドイツの新聞が報道しています。当然、ギリシャはこの会合に招待されていません。

そこでの話し合いの結果、今週に入ってからにわかに浮上してきたのが【ギリシャ向け第3次金融支援】の可能性

既にドイツ財務省では5ページに渡る関連書類が作成済みと言われており、その内容を挙げますと、
・第3次金融支援の規模は、100~200億ユーロ
・第1次・第2次金融支援で受け取った総額:2,400億ユーロの融資について、返済時期の延長(50年間)と利息のカット(0.5%)
・新たな債務再編 (ヘアカット)

の必要性
*5月中旬までに解決しなければならない理由今年上半期のEU議長国であるギリシャへの第3次金融支援が実行されるのであれば、それは
5月中旬までになされなければいけません。
理由ですか

それは、
5月22日から欧州議会選挙があるからです。そうは言っても、一部の報道では、選挙までに全てを準備するのは無理なので、6月にずれこむという話しも出てきていますが...
個人的には、「5月中旬くらいまでに、追加融資が必要になる理由」は、欧州議会選挙だけでなく、
5月と8月は毎年ギリシャの国債償還がまとまって起きる月だと記憶してますので、やはり償還資金確保という意味からも、やるしかないように私は考えています。
*ギリシャの言い分トロイカ調査団の報告などを総合すると、ギリシャ政府が直面している問題は、
1) 金融支援条件の順守が全然出来ていない
2) 財政ギャップ(目標とする財政健全化の達成に必要な財政の過不足)問題

推定で60億ユーロ
ギリシャは、もし第3次金融支援を受け取ることになる場合でも、昨年度の基礎的財政収支の黒字化を理由に、これ以上の緊縮策は一切受け入れられないと、上から目線の態度を取っていることも気になります。
とりあえず、この話しが出た日はギリシャ国債の利回りが若干上がりましたが、現在は落ち着いています。市場は、新興国危機や、木曜日のECB理事会、金曜日の米雇用統計に気を取られてますので、ギリシャのネタは以前の様に注目を浴びません。
ただし、5月の選挙が近づいてくる頃までに、きちんと解決していなければ、新たな火種

となる可能性はあると思っています。
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