今月はじめ、イギリスに続き、スイスの金融監督庁である連邦金融市場監督機構が、為替相場操作の疑いでスイスの一部の銀行を調査していることを明らかにしました。
そして、今週に入り、いくつかの銀行のチーフ・ディーラーが停職処分を受けたというニュースが続いて報道されました。
現在判っている限りでは、イギリス・スイス・香港それぞれの金融監督庁と米司法省が捜査に乗り出していることが確認されています。
*為替相場操作の疑いで名前が挙がっている銀行バークレイズ銀行
RBS銀行
スタンダードチャータード銀行
ドイツ銀行
UBS銀行
シティーバンク
JPモルガン
え?スタンダードチャータード銀行(スタチャン)まで?

と驚いて調べたところ、以前バークレイズ銀行で働いていたディーラーが、現在はスタチャンに移っているので、操作対象となったようです。

既に本日までに、バークレイズからは6名のディーラーが、他の銀行からは2-3名のディーラーがそれぞれ(一時)停職処分となっている模様
*操作内容日経新聞の記事では、
「複数の大手銀行が事前に申し合わせて、ロンドン時間の夕方に決まる「WM/ロイター」と呼ばれる指標価格が銀行に有利な数値になるよう売りや買いを膨らませた」
ロイターの記事では、
「一部ディーラーが顧客の注文を先取りし、WM/ロイターの指標レートが設定される60秒間のウィンドウ(時間窓)が開いている間とその直前に取引を行うことでレートを操作していたとしている。操作の確率を高めるため、他社のトレーダーと共謀したとも報じている。
ロイターがコンタクトした為替トレーダーは、一部のディーラーが顧客注文に関する知識を利用して利益を得ようとしたことは意外ではないと述べた。ただ、為替市場の規模の大きさを考慮すると、極めて大規模な注文か、非常にまれな通貨を取引する場合でない限り、指標レートを操作することは困難との見方を示した。」
とのこと。
*う~~~ん... 
「WM/ロイター」と呼ばれる指標価格が何なのか、私には判りませんが、お客様から頂いたオーダーを外に漏らすのはルール違反(守秘義務に反します)ですが、客のオーダーをもとに利益を出すのは、当たり前の行為です。
言い方を変えれば、客からのオーダーが多ければ多いほど、その銀行は収益チャンスに恵まれることになります。なので、大手銀行とかは、優秀なセールス担当者をヘッドハントして、あらゆる種類の客からの玉やオーダーを獲得しようと競争しているのですから...
ただ、この指標価格前後に、いくつかの大手銀行がつるんで操作していたとなると、話しは全く別ですね。これは、以前騒がれたLibor操作の為替版か、それ以上にタチの悪い話しになってしまうでしょう。

しかし、バークレイズは6人ものディーラーが(一時)解雇処分ということのようなので、スポットデスクは、ディーラー不足で大変だと思いますよ、今頃... 来週はECB理事会もあるんだから、相場荒れるでしょうに...
元バークレイズ勤務の私には、Libor疑惑に続き、今回も肩身が狭いお話しです...

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