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ベルルスコーニさんを巡る動き  その7

とうとう、ベルルスコーニさんを巡る動きが、7回目となりました。20回くらいまで行きそうな勢いです 
週末にも、かなり動きがありましたので、順を追って書いてみます。

*この週末のイタリアでの動き

ベルルスコーニ元首相の77歳の誕生日に合わせ、同氏が率いるFI党(以前の自由国民党)の5名の閣僚が、連立から離脱すると発表がありました。

今年はドイツ総選挙があるまで、ユーロ圏危機が鳴りを潜めていましたが、9月22日にその選挙が終るやいなや、一気にギリシャやイタリアでの問題が表面化してきています 

*ユーロへの影響

先週の、特に木・金曜日は、イタリア政局不安で同国の国債利回りが上げてきた (=国債が売られた) のですが、スペインの国債利回りも若干ですが、つられ高になっていたのが非常に気になりました。そしてイタリアやスペインの国債が売られる中、優等生のドイツ国債は買われ、利回りが急落していました。ユーロという通貨はご存知のように、17ヶ国が一緒に使っているため、イタリアの不祥事が出たら即刻ユーロ売りにはならず、イタリアからの資金が一旦ドイツに逃げることが考えられます。そうなると、ユーロという通貨は変動しません。

もし今回のイタリア問題が本当に深刻化した場合、それを測る一番のバロメーターはユーロ/スイスでしょう。そして2番目がユーロ/ポンドですね。とりあえず、両通貨ともに、ユーロ安になっています。この下落がただ単にユーロ安による影響なのか? それとも、私が一番恐れている『イタリアからお金がスイスやイギリスの銀行や土地に流れてきているのか? それが重要です。たぶん、来月になれば、イタリア中銀が預金残高の変動について、発表するはずですので、それは注意してチェックしたいと思っています。

*5名の閣僚離脱の大義名分

ベルルスコーニ元首相は、5名の閣僚の連立政権からの離脱理由として、「VAT税上げに反対しているため」と表向きには語っています。しかし、本音としては、「自党の支持率が高い今のうちに、解散総選挙を実施し、単独過半数を獲得して、自分の思い通りの政治をしたいという願望」そのものに取り付かれているからだと言われています。

現在のところ、離脱宣言はしたものの、ナポリターノ大統領には、辞表を提出していない模様。

*反旗を翻した離脱閣僚達

今朝入ってきたばかりの話しですが、離脱した5名の閣僚のうち、4名がベルルスコーニ氏の強硬手段に反旗を翻したようです。
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この4名の閣僚は、連立から離脱することには賛成であるが、べ元首相が決定する手段があまりにも過激すぎて、とても付いていけない 党のイメージが右翼化しすぎて、よくないと言ってるようです。もし、今後も強硬手段のみを行使するのであれば、我々は違った道を行くとも伝えた様子。

特に、べ元首相の右腕として、ずっと仕えてきたアルファーノ書記長(連立内閣では、副首相兼内務相)が、反旗を翻したことにより、べ元首相の今後の方針が変化するのか?に注目が集まっているとも言われているようです。


とりあえず、ここからの見所は、水曜日にレッタ首相が内閣信任投票を実施する構えでおります。これはVAT税上げに対する意見が、連立内で分かれてしまったため、先週27日に、議会での審議を一旦打ち切り、議会で信任投票しよう!と決めたからだと私は理解しています。

この問題に加えて、米国の予算審議の難航と債務上限引き上げ問題も加わり、今朝のアジアの株式市場はどこも下落を強いられました。ヨーロッパも同様で、特にイタリアの株式指数はオープン直後に2%下落。個別株は、下落幅が大きく取引停止となっている株が多数あるようです。

(10年物)イタリア国債利回りも上昇(国債は売られる)しておりますが、4.7%前後となっているだけで、まだ5%台には乗っていません。


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[ 2013/09/30 18:10 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ここからの米財務事情

アメリカの予算審議の難航を受け、いろいろな報道が出ています。これはAP社が書いているもので、非常に要点をついていると思ったので、皆さんにご紹介します。

*予算審議と債務上限に関するQ&A


Q: アメリカの来年度の予算案内容が未だに決定していませんが、今後数日~数週間のうちに、なにが起ころうとしているのですか?

A: 早急に解決しなければならないことは、今年度予算案が9月30日に失効した後も、政府諸機関に資金を配給し続ける何らかの対策を打ち立てることが出来るか?です。さもなければ、一部の政府機関の窓口は閉鎖されざるを得ません。上下両院ともに、なんらかの対策を考慮中と言われています。しかし下院はオバマ・ケアの打ち切りを条件に交渉を進めているのに対し、上院はそれを認めていません。どちらかが折れない限り、政府窓口の一部閉鎖が現実のこととなる可能性がでてきました。

Q: もし上下両院が合意できなかった場合、米経済にはどんな影響が起きると予想されますか?

A: 約210万人の政府職員のうち、3割に当たる80万人程度の職員が自宅待機となり、その期間の給与は支払われません。防衛や国家の治安を守る機関、そして医療などは平常通りの運営となります。国立公園や博物館の閉鎖が長期化されると、周辺のホテル・レストランなどレジャー関連業務に影響が出るのは必須です。パスポートの新規発行や再発行が遅れると、貿易業務にも支障をきたすことも考えられます。

窓口閉鎖が数日間だけのものとなれば、経済に与える影響はあまり心配せずに済むでしょう。しかし、閉鎖が2週間かそれ以上続いた場合、経済活動が弱まることが指摘されています。

ある大手米系投資銀行の試算によると、もし3週間の窓口閉鎖が起こった場合、その経済損失の規模は、10~12月期(第4四半期)GDPで、最大0.9%の押し下げリスクとなると指摘されています。もしそうなった場合、Q4GDPの数字は、予想されている+2.5%から+1.6%まで下がることになってしまいます。

ホワイトハウスのHPには、いくつかの緊急対応策が載っていますので、参考にしてください。

Q: 債務上限引き上げ問題に関しては、どうなのでしょう?

A: 10月中旬に資金が底を付くと言われていますが、それまでに米議会で引き上げに対する合意が得られなかった場合、悲惨な結果となります。

普通は、国債を発行し、その資金を使って政府はいろいろな支払いに充てます。しかし引き上げが出来なくなれば、新規に国債を発行出来なくなりますので、支払いは税収に頼るしかありません。その場合には、政府は32%の歳出削減を即刻実施しなければなりません。

更に深刻なことに、政府は国債利払いが出来なくなります。つまり、これは米国が債務不履行(デフォルト)に陥ることを意味します。これは格下げだけでなく、世界規模の金融危機の引き金にもなりかねません。

Q: 債務上限引き上げに成功すれば、問題はないのですか?

A: 2011年夏にも同様の事態が起こり、期限ギリギリまで交渉が決裂寸前となりました。最終的には、引き上げに成功しましたが、格付け大手:S&P社は歴史上初の【米国のトリプルAからの格下げ】を決定しました。それを受け、その翌日の米株式指数:ダウジョーンズは、635ポイントの急落となっています。

その年の8月には、消費者信頼感指数がリセッションで苦しんでいた2009年4月以来のレベルまで落ち込んだことも忘れられません。

米連邦政府監査院によると、(実際にデフォルトしなくても)デフォルト懸念が起きるだけで、米国債の急落による長期金利の上昇 つまり、米政府の借り入れコストの急騰により、年間13億ドルの支払い増に繋がると警告しています。

Q: かなり深刻な問題になりそうですが、金融市場はパニックに陥りますか?

A: 最近の株式市場の動向をみると、過去7営業日のうち、6営業日に渡り、株価が下落しています。当然、これは予算審議の難航や、債務上限引き上げ問題に対する不透明感を嫌っての動きと思われますが、下落速度は穏やかなものとなっています。その理由は、過去に何度も同じ問題を繰り返したものの、いつも最後の土壇場でなんらかの合意にこぎつけているため、「今度も大丈夫に違いない。」と投資家が信じているからに他なりません。

それに加え、2011年夏にはじめてトリプルA格を喪失しましたが、その後も引き続き、米国債は常に投資の対象と見られており、国債利回りは史上最低まで下がっています。

幸いなことに、世界経済も徐々に立ち直ってきており、債務危機で苦しんでいたユーロ圏もリセッションから抜け出したことが、Q2のGDPで確認されていることも好感されています。



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[ 2013/09/30 17:50 ] 米国関連 | TB(-) | CM(0)

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2013年7月8日より、上田ハーローFX(株)さんのご好意  で、『視るFX』 と題し、毎週月曜日にその週のマーケットの注目イベントや指標のご紹介  や為替動向を動画配信することになりました 


本日公開の【視るブログ】では、米予算審議と債務上限引き上げ問題、そして私が住むヨーロッパからはイタリア政局動向を中心し、話してみました!

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[ 2013/09/30 17:14 ] 動画レポート:『視る』ブログ | TB(-) | CM(0)
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Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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