ブログのコメント欄で、以下の質問とご意見を頂戴しました。両方ともかなり大事な問題なので、記事にしてお答えします。
*最初の質問ブログからの抜粋アフガニスタンなどとは違い、シリア攻撃の場合は、陸からの侵入は不可能ですので、空からの攻撃、つまり空爆となります。
このような意見は初めて聞きました。もしよろしければ根拠をお聞かせ頂ければと思います。


今回のシリア化学兵器使用後の軍事介入の可能性について、日本では、どういう形で報道されているのか、私には判りません。
過去に英国が参加した軍事介入を思い起こすと、まず2001年の米同時多発テロの報復措置としてアフガニスタン紛争が勃発しましたが、その時からずっと米英は現地に駐留しています。
2003年イラク戦争の時も、攻撃開始前に、当時のブレアー首相は声明文を出し、そこでは「陸海空から」と明記されていました。
あれから10年、イギリスではイラク戦争に参戦したことを後悔していることもあり、もしシリアへの軍事介入実施を余儀なくされた場合、最初から【駐留軍を置くやり方】は除外されていました。つまり、最初から【数日で終る空爆】以外の選択視を考えていなかったと思います。
*2番目のご意見テロに屈したイギリスと日本人はとらえてるようです。サリンは日本でもテロがあり他人事はないです。サリンで1400人犠牲ですか。


日本でのサリン事件は私もよく覚えています。
今回、英議会で軍事介入に対する採決が取られ、結果として、キャメロン首相が支持する【参戦】は否決されました。
このブログ記事でもご紹介したように、国際舞台での英国の発言力が弱くなる・キャメロン首相の指導力に問題が生じるという意見はでておりますが、イギリスがテロに屈したという意見は、まだ耳にしたことがありません。
今回の採決結果に関する報道としては、
1)タイミングの悪さアメリカのケリー国務長官が、「化学兵器使用の証拠を握っている」という声明文を出す前日に採決が行われました。もしこの発言後に英議会が採決をしていたら、結果は全く違うものになっただろうという意見がでています。
2)最大野党:労働党に対する批判今回の採決で、否決に一番力を入れていたのが、最大野党である労働党だったと言われています。イラク戦争を考えれば、当然の行為だ!という意見もありますが、国際舞台での英国の影響力低下を失ってまで否決に持ち込んだ労働党は、いかがなものか?という報道も出ています。
3)採決のやり直し否決結果が出た瞬間から、やり直しの意見は根強く出ていました。最初の頃は、もし2度目の採決をして、またしても否決が出てしまった場合、キャメロン首相が責任を取る形で首相辞任要求が出るのは必須ですので、キャメロン首相も、そう簡単に2度目はやらんだろ... というのが今までの意見でした。
しかし昨日だったかな?キャメロン首相は、2度目の採決の可能性はゼロでない!という意味の発言をしており、もしかしたら新たな議会採決が実施される可能性が残されています。個人的には、やはり議会での決定を尊重し、2度目の採決は、やらないと思いますが...
4)民主主義の崩壊為替ブログですので、政治的な内容は極力書かないようにしていますが、一点だけ書きます。
社会科の教科書みたいになってしまいますが、民主主義とな何か?を考えれば、今回の否決を受け軍事介入には参戦しないキャメロン首相の決断は、正しかったと私は信じています。もし私がこの国の首相であれば、同じ決断を下したし、それ以外の決断を下しようがないでしょう。
その決定を無視したら、それは民主主義の崩壊になってしまうからです。
最後になりましたが、サリンで苦しんだ日本は、その経験を生かし、シリアに対して、または国連に対しなにかをする/提案するのでしょうか?
福島の汚染水問題でそれどころではないかもしれませんが、あの痛ましい経験を、今回のシリア化学兵器絶滅のためにも、是非生かして欲しいと思っています。
本当に最後になりますが、
私はこのブログを政治討論の場にする気は一切ありませんので、その点は是非ご理解ください 
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