昨日開催されたユーロ圏財務相会合で協議されたギリシャへの金融支援に対する支払い時期や条件が発表

されましたので、ここでご紹介します。
*支払いスケジュール
支払い総額: 68億ユーロ・
ユーロ圏からの支払い(ESM 欧州安定メカニズム)7月

25億ユーロ
10月

5億ユーロ
・
欧州中銀(ECB)7月

15億ユーロ
10月

5億ユーロ

この資金はECBが保有していたギリシャ国債の売却益から捻出
・
国際通貨基金(IMF)7月末に18億ユーロの支払いについて協議し、合意する予定



これで8月中旬に控える22億ユーロ規模の国債償還分の手当ては確保出来ました

ただし10月支払い分に関しては、今回決定した条件の順守具合を見ながら...という条件付きなので、場合によっては遅延することも十分にあります


この68億ユーロの支払いを全額受け取った場合、ギリシャは支援金受け取り予想総額:2,460億ユーロのうち、2,080億ユーロを受け取った計算となります。
*ギリシャに対する支払い条件・モビリティー・スキームの第一弾として、数週間以内に12,500人の教職員・警察官を対象とする予定


モビリティースキームの内容として、新しい解説が出てました

まず1年間に渡り、給料が減額

この1年間の間に新しい仕事を探す (全く違う仕事 又は 同じ仕事でも他の部署へ異動)



それも出来ない人は、1年後に解雇

・これとは別に、2014年末までに、15,000人の公務員解雇
・税制改革
・ヘルスケア部門での10億ユーロ規模の財政ギャップを穴埋めする財源を確保する
これらの条件内容を本日と明日の議会で協議し、来週にも採決が行われます

議会で否決されてしまうと、支援金支払いが滞ることもあるため

目が離せません。
この大規模な解雇に反対した2大組合は、今週中に48時間ストライキを断行する予定。
*今回の決定に関する疑問点 
・同国に対する支援総額:2,460億ユーロのうち、今回の支援を入れると2,080億ユーロの支払いがされることになります。残りは380億ユーロのみ。ただし、欧州委員会は、この支援とは別に2014~2015年にかけて、110億ユーロの財政支援を実施する予定だそうです。(どっからお金、出てくるの

) この支払いが終るまでに、ギリシャは自力で財政運営が可能なのか?
・今回はヘルスケア部門の財政ギャップが問題視されているが、他の部門でも同様のギャップが今後問題となってくるのではないか?
・今回の支援条件内容を、ギリシャ議会で可決出来るのか

先月起きた国営放送局の閉鎖に絡み、既に連立与党の一党が、連立から離脱しています。今回の採決は、1党が欠けた新連立与党にとっての、最初の試練となることは間違いなし。
・閉鎖された国営放送(ERT)はどうなるのか?ここの従業員は2,600人なので、支援条件の「公務員解雇」を達成するためにも、閉鎖の見直しは考えられない。
まだまだあるでしょうが、支援条件の順守が全くなってないギリシャですので、今回もまた問題が起こる可能性は残ってますよね ...

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