ネットをカチャカチャやっていたら、GSのユーロとドルに関する相場観が書いてあったので、ここでご紹介します!
*中央銀行相場?過去数週間の間に、主要国の中央銀行はそれぞれが違う形でマーケットと対話を始めた。
これらの一連の動きにより、主要通貨の短期金利差が変動し、それが為替相場のかく乱要因ともなった。当行は、特に米国と欧州のそれぞれの中央銀行の最近の金融政策の動きから、ここから数ヶ月間のユーロ/ドルの動きについて考えてみた。
*米FEDQE3規模縮小に動くことを、事前に市場へ伝える選択を取った。当行は、規模縮小は9月から開始され、来年中盤には完全に停止すると予想している。
FF金利(主要金利)の見通しに関して、金利先物市場では、現在の0~0.25%が、0.5%へ利上げされるのは、2015年第2四半期になると見ているようだ。
しかし、当行が考えるには、その時期までに、FRBの2つの使命(デュアル・マンデート)である「最大限の雇用と物価安定」を完全に満足するだけの景気回復には、なっていないであろう。そのため、当行は、最初の利上げは2016年の年初にずれ込むと考えている。ここで問題となるのは、金利市場では米国の最初の利上げ時期を早めになるよう織り込んでいることである。最近のFOMC議事録を見ても、「出口戦略と、利上げとは、全く別のものである」と何度も強調している。
総合すると、目先のリスクは、現在市場に織り込み済みとなっている利上げ時期が、遅れることであろう。
*ECB欧州中銀は「かなり長期において」緩和政策を継続することを発表したばかりだ。このフォワードガイダンスとも言うべき交流手段は、ECBにとって新しいものである。そしてかなりハト派色の強い内容となっている。
ECBはインフレ・ターゲットを順守するという観点からも、非常に忠実な中央銀行のひとつである。彼らの最近のスタッフ予想でのインフレやGDP予想を見る限り、彼らが早急に利上げに動くとは到底思えない。
ドラギ総裁は、先月の定例記者会見で、ECB理事会では追加利下げについて協議したことを市場に伝えた。しかしそれに反して、ここ数ヶ月のユーロ圏インフレ率や他の経済指標は、域内の経済が安定期に入ったことを連想させる内容となっている。そうなると、ECBが政策金利を大幅にカットすることも、考えづらい。
総合すると、ECBの政策金利はここから大きく変動せず、マーケットの金利予想とほぼ同じレベルで推移すると考えられる。
*ユーロ/ドル最近のユーロ/ドルの下落とそこからの戻りは、米欧の金利差によるものと考えられる。そしてFEDの金融政策予想がほぼ固まってきたことを受け、ドル安に動くことが予想される。そしてその(ドル安)動きは、対ユーロで顕著になるであろう。
ユーロ圏、特に南欧州各国の経済成長は安定しはじめている。ドル実効レート(ドル・インデックス)の下揺れリスクは、新興国通貨の下落圧力でオフセット(相殺)されるであろう。
FXの世界では、弱くなる通貨があれば、逆に相対的に強くなる通貨が必ず出てくるものである。そこで当行は、ECBがフォワードガイダンスを導入したにもかかわらず、ユーロが他の通貨をアウトパフォームすると予想している。12ヵ月後のユーロ/ドルは1.40方向へ動くと予想する。


私の感想:ユーロドルの予想の中で、FEDの金利上げ時期に関して、現在市場に織り込み済みとなっている利上げ時期が、遅れることであろう

ドル売りという発想は理解できる

のですが、ユーロが他の通貨よりもアウトパフォームするという根拠が、十分に理解出来ません

GSが書いている通り、南欧州の経済が安定期に入ったのかな?と思わせる数字が出ている

のは事実です。しかし、コアの国々(オランダやフランス)は、逆にドンドン悪化しているところもあります

今年に入ってからのユーロ圏は、
9月のドイツ総選挙が終るまではなるべく波風立てないように配慮してきました。なので「安定期」が選挙後も継続するのかは、未だに不透明です

選挙後1~2ヶ月経って、それでも機関投資家達が、「ユーロ圏の債務・政治危機が金融安定を脅かすリスク

となっていない」 と認識するのか?そこが鍵を握っているように私は考えています。
あと、
ここでも書きました が、市場のテーマが「欧州債務危機・一極集中マーケット」ではなく、1) 米国のQE3規模縮小などの『出口戦略』 2)欧州・英国のここからの金融政策 3)中国の景気動向 など、いろいろな要因が重なり合っている部分も大きいでしょう。
特に米長期金利上昇

が6月から始まって以降、新興国からの資金流出

という新しい材料が加わったことも関係しているのかもしれませんね。
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