おはようございます。本日は待ちに待った欧州中銀(ECB)理事会、そしてドラギ総裁の記者会見があります。今夜は飲み会をキャンセルし、ドラギさんの記者会見をじっくり拝見しようと決めました
*ECB理事会に向けての注意点 
ここでは、私の独断で選んだ注意点をいくつかご紹介したいと思います。
1)スタッフ予想3月の理事会に続き、本日の理事会では『ECBスタッフ予想』が発表され、今後の経済予想(GDP,CPIなど)が発表されます。
最近のドラギ総裁の発言の行間を読む限り、4月の時点でユーロ圏のGDP・CPIともに一旦底を打ち、ここからは’’穏やかな’’回復が予想されると市場では理解しています。果たしてスタッフ予想でも、ドラギさんの発言通りの結果となっているのか

GDP、CPIともにいい方向に修正されていれば

追加緩和期待が後退し、ユーロ上昇のきっかけともなり得ます
2)将来のインフレ予想についてECBのマイナス金利導入を巡る議論の、そもそもの発端は、
ユーロ圏のCPIがECBのターゲットである2%を大きく下回って(+1.4%)、下手をすれば日本のようなデフレ懸念が出てくることが挙げられていました。
3月のスタッフ予想では2014年のインフレ予想を+1.3%としていたので、これがどのくらい変化するのか?そしてドラギ総裁は記者会見の質疑応答の時に、今後のCPIの見通しについての質問が出た場合、どのような言葉を使って答えるのか?
ないとは思いますが、今月のスタッフ予想で更にインフレ予想が下がるようであれば、インフレターゲット2%からここまで乖離している事実を受け止め、物価安定の維持という中央銀行の責務をどのように果たすつもりなのか?という質問が出てくるのは当然だと思います。その場合、ドラギさんからどのような言及があるのか?追加利下げの可能性を探るうえでも注意したいです。
3)据え置きとなった場合政策金利すべてが据え置きと決定された場合、ドラギ総裁の記者会見の質疑応答でかならず「決定は全会一致ですか

」 という質問が出ます。追加利下げに前向きな理事、後ろ向きな理事と、今回は人数がわかれると思いますので、その辺をドラギさんがどのように説明するのか?

コンセンサスという言葉だけでなく、具体的な投票配分が予想できるような発言がでて、次回の理事会でマイナス金利導入の可能性が残された場合は、ユーロ売り。逆に全会一致で据え置きとなれば、ユーロ上昇に結びつきます。
4)マイナス金利導入についての発言ECBは他の主要国の中央銀行と違い、直接的な国債買い入れが禁止されているため、緩和ツールが限られています。

その意味からしても、
『マイナス金利導入」という発想は、実際にマイナス金利にしなくても、その可能性を残すというだけで、ECBにとっては最高の口先介入としてのツールの役割を果たします。
ドラギさんはマイナス金利導入について、昨年末の理事会から、見方を一転二転している

だけに、将来の導入の可能性を残すのか?その点に注目

しています

ないとは思いますが

今年の春のように、いきなりマイナス金利導入の可能性を否定するような発言をした場合、ユーロは一気に上昇することにもなりかねません
5)コリドー幅の変更ECBは限界貸出金利、レフィ金利、デポジット金利との間にコリドーを設け、その幅を一定水準に保つというオペレーションを実施しています。過去に2回ほどコリドーの幅が若干変更しましたが、実質的には同じ幅を継続しています。
今週に入り、一部の金融機関が「デポジット金利は0%のままにして、コリドー幅自体を縮小する」というレポートを書いているようです。
6)3年物LTROの前倒し返済についてユーロ圏内の信用回復を背に、2011年12月・2012年2月に渡って実施された3年物LTROのうち、30%が既に前倒し返済されています

この前倒し返済により、市場の流動性が若干タイトになっていることについて、ドラギさんはどう語るのか?

ないとは思いますが

預金準備制度の預金利率を下げ、市中に資金を戻すなどという発言をした場合には、ユーロ急落の可能性もあります。
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