fc2ブログ
2013 051234567891011121314151617181920212223242526272829302013 07
月別アーカイブ  [ 2013年06月 ] 

7月の注目イベントと為替動向

2010年からずっと隔週火曜日に担当させて頂いておりました セントラル短資FX さんのコラム すこしFX ☆ なが~くFX が、2012年11月16日より 毎週金曜日に マーケット・ビューで連載されることになりました 


早いもので、もう今年も上半期が終りました~ 

本日のコラムでは、7月の注目経済指標やイベントを表にし、大事なものには黄色くハイライトを入れて判りやすくしました。

そして、その中から 『特に私が気にしているもの』 を取り上げ、為替動向についても書いてみました!

どうぞごゆっくりお読みください   そして一緒に頑張りましょう~ 

このバナーをクリックすると記事が読めます。


Net Money

または このブログの左上 すこしFX ☆ なが~くFX バナー をクリックして是非お読みください!  よろしく~

過去記事に閲覧法ですが、2012年10月5日までの記事は全て このリンク  をクリックして頂くと読めます。マーケット・ビューの過去記事は このリンク を使って頂ければと思います 
[ 2013/06/30 05:14 ] 相場検証/予想 | TB(-) | CM(0)

月末のフロー

今日は6月最終営業日なのですが、月末・期末・半期末すべての要因がグチャグチャになっています。

先ほども友人とLineで話していたんですが  こういうときはもう下手に頭で考えず、フローに身を任せるのもいいのかな  と提案しました。

こういう時(月末・期末・半期末)は銀行が相当の玉を握っています。そして更に厄介なことに  そういうフローは銀行によって違うので、一概にどこかの有名銀行がこう言ったから、そちらに動くというほど単純ではないんですよね ... 

*ある最大手米系投資銀行のフロー

買い需要があると思われる通貨   ポンド、NOK、AUD、

売り需要があると思われる通貨   円、ドル


だそうです。ただし、繰り返し申し上げますが、こういうフローは銀行によって違うので、あまり深入りしたくはありません。



もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/28 22:30 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

欧州銀行破綻処理について

先週金曜日に開催されたEU財務相会合の席で、欧州の銀行破綻処理の方法について合意が得られなかったことを受け、昨日2度目のEU財務相会合が開催されました。

そこでの最終合意内容は このリンク に載っていますが、まぁ~皆さん読むわけないでしょうから、簡単に要点だけ書きます 


*銀行破綻処理の合意内容

・銀行が経営破綻した場合、まず株主と債権者が損失負担する。
・その次に、欧州預金保険対象外となっている10万ユーロを超える預金者に対して損失負担を求めることが新たに規定される。
・それでも足りない場合は、当該国政府が負担する  つまり、当該国の納税者による負担が強いられる 
・ベイルイン方式を正式採用。



報道ごとに、’’損失負担の割合’’が若干違うのですが  私が理解した内容としては

・株主/債権者/10万ユーロを越える預金者に義務付けられる損失分配は、当該銀行の負債総額の8%まで
・当該国政府による負担は、当該銀行の負債総額の5%まで

となっているようです。


各国政府は「破綻処理ファンド」を設置し、自国のGDP比0.8%に匹敵する額を投入することも決定  されました。



本日より開催されるEUサミットでは、この合意内容について協議されるのは確実  実施時期としては、「遅くとも2018年」とされており、それまでにEU議会でこの法案が可決されなければなりません。

*え??? 

個人的には、合意内容は素晴らしいと思いますが、実施がどうして2018年というえらい遅い時期になってしまうのか? それまで破綻処理はどうなるのか?など、疑問点のほうが多いです 

もとはと言えば、アイルランドなどは、自分の国の銀行破綻処理を、自分達の手で行っていたため、救済すればするだけ自国の赤字が増加し、結果として格付けが下がり、ますます長期金利が上昇するという負の連鎖  が起きていました  それだけで終ればまだよかったのですが、次はどの国? という 『飛び火懸念』  が心配されました 

そういういきさつもあり、「銀行救済」と「国家予算」を完全に分離するために、今回の破綻処理案の合意にこぎつけたのです。

しかし、いくら素晴らしい合意内容でも、実際に使用されるのが5年後では、それまでに何が起こるか判りません。そのリスク、一体どう考えているのでしょうね 


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/27 22:30 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(1)

FX友の会潜入レポート:株高・円安は続く

日本に一時帰国した時に、FX奈那子さんがキャプテンを勤める ’’FX友の会東京’’に参加しました 

そこに取材に来ていたのが、いつもお世話になっているザイFX!のメンバー 

彼らの  「FX友の会 潜入レポート」 で、私も相場観を話しています。

是非お読みくださ~い 


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/27 21:57 ] 相場検証/予想 | TB(-) | CM(0)

イタリアからの報道

4週間の日本滞在を終え、昨日夕方、ロンドン  に戻ってまいりました。そのため、2日弱、マーケットをきちんと見ていなかったので、本日の午前中はず~~~~~っとニュースを読んでいました。

*イタリア財務省の報告書

そこで目に付いた記事がこれ


伊デリバティブ FT記事


イタリア国家監査局から提出を求められ、同国財務省が作成した29ページに及ぶ報告書を英T紙が入手したようなのですが、それによると ''イタリアがユーロに加盟する際にデリバティブ取引で国家の財政赤字を隠匿した疑い'' があり、それに絡む損失が莫大な額  になる可能性があると報じています。

以前にもギリシャがユーロ加盟する際に、加盟条件をクリアーするためデリバティブ取引で会計操作した という噂が流れましたが、それのイタリア版とも言える内容。

FT紙の記事によると、財務省の報告書では「2012年前半の伊政府の財務内容をみると、8つの大きなデリバティブ取引明細が載っており、その額は317億ドルにも達する」と書かれており、この事実を知っている政府関係者はほんの一握りとされています。

記事の中では更に一歩踏み込んだ内容となっており、もしこの粉飾決済が事実であれば、ドラギECB総裁は当時の伊財務省総務局長を務めており、なんらかの情報を握っているのではないか  とも書かれています。

1999年にユーロが誕生するまでに加盟希望国に対していくつかの条件が課されていましたが、そのひとつである『財政赤字対GDP比3%以内』に関して、イタリアは2.7%で合格点を取り  ユーロに加盟  しかしそのわずか3年前には同国の赤字GDP比は7.7%に達しており、この3年間の間にデリバティブで粉飾決済をしたのではないか?  というもの。

かなり長い記事なので全内容をご紹介できませんが、記事の最後のところに、FT紙はこのデリバティブ取引から発生するであろう損失額について、金融会計専門家3名に調べてもらったところ、80億ドル規模の損失となるという答えが返ってきたとも書かれています。


本日のユーロ下落は、このイタリア財務省の報告書の内容がそうとう影響されていると私は思っています。

*伊財務省からの反撃 

FT紙の記事を受けて、財務省は以下のコメントを出しています。



Denies derivatives contracts used to meet criteria to enter euro
ユーロ加盟基準を満たす目的で、デリバティブ取引を使用していない

Derivative contracts used to hedge against exchange, interest rate risks
為替や金利リスクをヘッジする目的でデリバティブ取引を使用した

Derivatives contracts at time of entry to euro were always correctly registered
ユーロ加盟時に使用したデリバティブ取引は、正式に申請した内容のものばかりである

Derivative contracts were subject to systematic checks by Eurostat, always confirmed to be in conformity with rules
(ユーロ加盟の際に発生した)デリバティブ取引内容は、ユーロ統計局の検査対象となっており、
その規制条件に見合っているものばかりである



もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/26 23:05 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

FX戦略会議

2012年7月より 西原宏一さんと一緒に為替相場を語る FX戦略会議 を読売オンラインさんで始めました 

先週のバーナンキ議長の記者会見から崩れ始めた相場です。
今週は同じ米連銀から毎日といってよいほど、理事や総裁達がスピーチをします。

私は勝手に「FEDスピーカー Week」と名づけました 

今週もその点を中心に相場について話し合ってみました 

このリンク または ブログ左側にあるバナーをクリックして是非ご覧下さい 
[ 2013/06/25 17:00 ] 読売オンライン・FX戦略会議 | TB(-) | CM(2)

FEDスピーカー相場?

先週はバーナンキ議長の記者会見後、相場が大きく動きました。今週は、FRB理事や全米に12ある連邦準備銀行総裁達の発言が多数あるようです。現在わかっているだけでも


月曜日
フィッシャー・ダラス連銀総裁 (ロンドン)

火曜日
クラーク・クリーブランド連銀副総裁 (パリ)
ヴァミリア・フィラデルフィア連銀副総裁

木曜日
ダドリー・NY連銀総裁 ⇒ 労働市場について (NY)
パウエルFRB理事 ⇒ 金融政策について (ワシントン)
ロックハート・アトランタ連銀総裁 ⇒ 経済政策について (ジョージア)

金曜日
スタインFRB理事 ⇒ 金融政策について (NY)
ラッカー・リッチモンド連銀総裁 ⇒ 経済政策について (W・ヴァージニア)
ピアナルト・クリーブランド連銀総裁 ⇒ 経済政策について (W・ヴァージニア)
ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 ⇒ 金融政策について (カリフォルニア)


発言内容により、ドルの乱高下が予想されます。特にタカ派に属する理事や総裁からハト派的な発言が出たり、その反対が出た場合は特に気をつけたいと思っています。

*長期金利上昇 

先週の金曜日、2010年10月以来、一度も抜けられなかった2.4%というレベルを抜けて上昇した米長期金利  本日のNY市場では、一気に2.6%台へ急進(=国債価格急落)しています 

一歩先にオープンした欧州市場では、先週の米長期金利上昇を引き継ぎ、スペインの長期金利は4月以来はじめて5%台へ逆戻り、イタリアも上げています 

アメリカのように、景気回復がある程度起動にのっている国にとっては、長期金利が上昇しても、どうにか乗り切れるかもしれませんが、長引くマイナス成長で苦しむユーロ圏各国にとっては、非常に厳しい状況です 

今週は、FEDの理事達の発言だけでなく、長期金利の面からも、相当ボラティリティーの高い神経質な相場展開になりそうですね。


私事で恐縮ですが  明日の朝早く成田空港に向かいロンドンへ帰るため、24時間相場が見れません。そういう時に無理をして痛い目にあった経験が多いため  ロンドンに戻るまで新規のポジションを取るのは我慢することにしました。

水曜日よりロンドンからブログを書きます。引き続きよろしくお願いしま~す 

もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/25 00:31 ] 米国関連 | TB(-) | CM(0)

BISからの警告

この週末に『中央銀行の銀行』という異名を持つBIS (国際決済銀行)が年次総会を開催しました。黒田日銀総裁も当然ご出席されていらっしゃいますが、その席でBISはかなり強烈な  メッセージを流しています。

これに関しては日本で日経新聞が6行くらいの非常に短い報道をしているだけですが、海外のメディアでは既にTVでも報道されています。

*BIS年次総会での報告書

年次総会でまとめらえた報告書の中で、BISは以下の内容について警告  を発しています。

・中央銀行は物価の安定の維持に一層の努力をすべき
・中央銀行に景気浮揚の役割を押し付けるのは、やめるべき 
・景気浮揚は政府の役割 
・生産性の向上は雇用市場改革などを通して行う
・世界規模の経済危機は、最悪期を通り過ぎた 
・中銀が今後も景気浮揚目的で超緩和政策を継続したとしても、個人世帯や政府のバランス・シート改善を遅らすだけ
・超緩和政策の継続は、非常に危険な賭けとなる 
・中央銀行は政府の財政の安定を保証することは出来ない
・中央銀行は景気回復とその継続に必要な構造改革を達成することは出来ない
・ドラギECB総裁の『ユーロを守るためなら何でもやる!』という発言は誤解を招く恐れがある 
・中銀というものが、本当に「なんでもやる!」必要が果たしてあるのか? 
・FEDがQE3規模縮小に動くことは、しごく当たり前のことで、マーケットがそれに対して、驚いた反応を見せることじだい、おかしなことだ

*長期金利上昇懸念

BISからの年次総会報告書の中で、ひときわ目に付いた  のが、長期金利の上昇による投資家が受ける損失の予想規模でした。

米長期金利(各国の国債10年物利回り)はずっと2.4%より下で推移していましたが、先週のバーナンキ発言以降、上昇し、金曜日終値は2.514%となり、一気に2.4%超え。本日は2.6%台へ一気に上昇(=国債価格急落) 



BISは報告書の中で、この長期金利上昇について、強い警告を発しています  「米長期金利があと3%上昇したら...」という前提をつけ、その場合、米国債を保有する投資家達の損失額は1兆ドルを超える   米国だけでこれだけの損失が発生するのですから、欧州各国やイギリス、日本などでも同様の動きになれば、国によっては自国のGDPの15~35%という桁違いの損失  が発生するとも書かれています。

米長期金利金曜日終値が2.514%  それから更に3%上がったら5.5%台となります。そんな高い金利になる訳ないだろう... と思い、過去のチャートを調べてみたところ、2007年米サブプライム事件が発覚した頃、米長期金利は5%台だったことを発見  しました。

ということは、5%台の長期金利は一度通った道だったのです。

この長期金利上昇傾向が続けば、当然ユーロ債務危機で危ない思いをしたギリシャやスペインだけでなく、イタリアなどの今後の動向からは目が離せなくなり、それがユーロ売りに繋がらないという保証はありません。既に本日月曜日の欧州市場ではスペインの10年物利回りが5%台に乗りました。

*ECB理事会は要注意 

BISはドラギ総裁を名指しで非難しているともとれるため、7月4日のECB理事会、そしてそれに続くドラギ総裁定例記者会見は要注意です。



もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/24 23:30 ] マーケット | TB(-) | CM(2)

FOMCを終えて

2010年からずっと隔週火曜日に担当させて頂いておりました セントラル短資FX さんのコラム すこしFX ☆ なが~くFX が、2012年11月16日より 毎週金曜日に マーケット・ビューで連載されることになりました 


今週は6月19日のFOMC理事会後に行われたバーナンキ議長の記者会見から、相場が大きく地盤変動を起こしています。

FOMCの予想   実際の結果   その後の相場変動   まとめと予想  を順を追って、自分なりにまとめてみました 

どうぞごゆっくりお読みください   そして一緒に頑張りましょう~ 

このバナーをクリックすると記事が読めます。


Net Money

または このブログの左上 すこしFX ☆ なが~くFX バナー をクリックして是非お読みください!  よろしく~

過去記事に閲覧法ですが、2012年10月5日までの記事は全て このリンク  をクリックして頂くと読めます。マーケット・ビューの過去記事は このリンク を使って頂ければと思います 
[ 2013/06/21 15:29 ] 米国関連 | TB(-) | CM(0)

ブルーンバーグ社のサーベイ結果

6月19日のFOMC後の記者会見の席で、QE3規模縮小について言及したバーナンキ議長。

昨日のバーナンキ


ブルーンバーグ社は、規模縮小の時期や額について、54人のエコノミストを対象に調査を行いました。その結果をご紹介します。

*現在毎月850億ドル規模の資産買取(QE3)をしているが、最初に縮小に動く時期として

1)44%
9月17・18日の次回FOMC理事会で、850億ドルの規模を『200億ドル縮小』すると予想  ちなみに、バーナンキ記者会見前に調査を行ったときには、27%のエコノミストが9月から規模縮小を予想していた。

2)15%
10月から規模縮小に動くと予想

3)28%
年末の12月のFOMCまで規模縮小は待つと予想。

4)13%
なんだかんだ言っても、実際に縮小に動くのは、来年になってから...と予想。

以前はFEDのエコノミストであり、現在はJPモルガン銀行のチーフ・エコノミストとして働いているFeroli氏は、「バーナンキ議長だけでなく、FOMCの理事達が米景気回復にかける自信は、相当のもの であると予想される」と語っています。

*QE3を完全に停止する時期
1)44%
バーナンキ議長が語ったように、FEDは2014年6月頃までに、QE3を完全に停止すると予想

2)それ以外の人達
FEDの米GDP予想はマーケットのコンセンサスより高いため、QE3停止時期は未定

*バーナンキ議長の後任人事予想
1)65%
イエーレン副議長

2)10%
ガイトナー前財務長官

3)9%
サマーズ元財務長官


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/21 12:29 ] 米国関連 | TB(-) | CM(0)

ギリシャを巡る意見の対立 2

EUやIMFから金融支援を受けた国(ギリシャ、ポルトガル、アイルランド、スペイン)へは、四半期に一度、財政状態監査も含め、トロイカ調査団(EU/ECB/IMF)がそれぞれの国を訪問します。今月上旬に、トロイカ調査団は ギリシャを訪問 しました。

*IMFからの発表 

トロイカ調査団がギリシャ訪問をした翌日、IMFは50ページからなる 『ギリシャ危機に関する報告書』 を発表し、それと同時に行われた記者会見の席でラガルド専務理事が爆弾発言  をしました。

内容としては

・ギリシャに対する緊縮財政策のさじ加減を間違えたかもしれない 
・度重なる緊縮財政策の影響で、ギリシャ経済は大きく傷ついただけでなく、ここまで悪影響が出るとは、全く予想外の出来事だった 
・赤字削減の度合いを測るツールとしては、OECDのモデルを使用した
・また同じような状況に迫った国がでてきたら、同じモデルは使用しない
・ギリシャに対して最初の債務再編(ヘアーカット)を2010年5月に要請したとき、IMFは債務再編が1度で済むとは考えていなかった
・IMFが債務再編の必要性に合意したのは、他のユーロ加盟国に債務危機が拡大するのを恐れたからに他ならない 
・トロイカ調査団(EU/IMF/ECB)がギリシャに対して行った緊縮財政策は間違った内容だったといえるかもしれない 
・よかった点は、ギリシャがユーロ圏を離脱せずに済んだことである
・IMFがギリシャ経済に対してあまりにも楽観的過ぎたことに関しては、非難されても仕方ない
・トロイカ内(EUとIMFとECB)で意見が食い違うことがあった

などとされており、トロイカ調査団の中でも、IMFはギリシャの債務危機の解決方法に問題があったことを認めた形となりました。

この発言を受け、EU関係者は当然、自分達の非を認めない立場を貫き、EU対IMFという形の対立関係が出来上がってしまったことも事実です。

そして今朝の英FT紙には、新たな火種  ともなり得る記事が載っているのです。


ちょっとこれから仕事で外に出ますので、帰宅後(たぶん今夜7時過ぎとか...)に、あらためて記事にさせてください。
それでは行ってきます~ 

もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/19 13:59 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

FX戦略会議

2012年7月より 西原宏一さんと一緒に為替相場を語る FX戦略会議 を読売オンラインさんで始めました 

今週は本日開催されるFOMCを中心に、あれこれと話し合ってみました 

このリンク または ブログ左側にあるバナーをクリックして是非ご覧下さい 
[ 2013/06/19 12:11 ] 読売オンライン・FX戦略会議 | TB(-) | CM(0)

FT紙の観測記事

本日の英FT紙では、明日のFOMCでのQE3規模縮小に前向きな記事を載せていますので、紹介します。

まずタイトルは

Fed likely to signal tapering move is close
FEDは「QE3の規模縮小」はもうすぐだ!というシグナルを送ると考えられる


*内容

全部は書きませんが、ざっと読んだところ、こんな感じです。大事な部分だけ直訳してみました。



バーナンキ議長はFOMC理事会後の記者会見の席で、現在毎月850億ドル規模の資産買い入れプログラム第3弾(QE3)の規模縮小の時期が近づいてきたというシグナル  を送ると予想される。ただし、その時期については、ここからの米経済次第という付け足しも忘れないであろう。

昨年秋にQE3を開始した時に、FEDは『米労働市場に顕著な改善が見られるまで』という条件をつけ、資産買い入れを開始した。そして現在に至るまでに2つの動きが確認された。

ひとつは、失業率の改善が挙げられる。2013年末時点の失業率は7.75%であったのに対し、最近は7.4%まで改善している。

2つ目は新規雇用創出数が改善しているだけでなく、安定しはじめたことが挙げられるだろう。NFPの過去6ヶ月の雇用創出数は月平均194,000となっており、QE3を開始した当時の130,000を大きく上回っているのがその証拠だ。

先ほども言った様に、毎月発表されるNFPの数字も、徐々に乱高下しなくなってきており、財政の崖問題で国民が直面した増税や連邦政府の歳出削減の影響も心配されたほどではなかったことが確認された。

ただし、雇用市場の全てがばら色  であるということではない。正社員の採用数が大きく増加している訳ではないため、パートタイムで食いつないでいる人などが多いことも見逃してはならない。

昨年秋にQE3が開始された時、景気回復が顕著になれば、それまで職探しを諦めていた人達が、一斉に職探しに動く  であろうという前提で開始された。現在に至るまで、徐々ではあるが、そういう動きが確認されているが、まだまだ完全に立ち直ったとは言いがたい。

それらを総合すると、FOMC理事達の間では、過去6ヶ月の平均雇用創出数が20万人に近づいたことで、『米労働市場に顕著な改善が見られるまで』という条件をクリアーしたと考える人もいるが、この『顕著な改善』の判断基準で意見が分かれているとも考えられる 

毎月850億ドルの資産買取を継続することを「火事」  に例えれば、既に火の勢いは当初からだいぶ弱まったにもかかわらず、(火の弱さにもかかわらず)全く同じ量の水をかけ続けることに対する弊害を指摘する声もある。ただし、その場合でも、ここで一気に水を止めてしまうと、火事がまた大きくなることも考えられるため、その水加減が大事となる。

QE3の規模縮小を躊躇させているほかの理由は、インフレ期待値の低下と長期金利(10年債の利回り)上昇にもある点を見逃してもならない。


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/18 17:27 ] 米国関連 | TB(-) | CM(0)

久々のギリシャ・ネタ 2

ギリシャに対する金融支援の受け取り条件の中で、メインとなっているのが公務員カット 。 それを受け、ギリシャ政府は先週、ギリシャ国営放送ERT社を閉鎖すると発表し、ギリシャ中が動揺  しているようです。ERT社の従業員は2600人強、それら全ての人達が解雇される予定。

トロイカ調査団 との協議の結果、ギリシャ政府の公務員カットに対する努力が不足していることを指摘  されての動きのようですが、政府は突然解雇を言い渡したため、動揺が広がっています。これに反発したERT社のジャーナリスト達は、放送局が閉鎖された後もネットを通じて夜通し放送を断行。それに腹を立てた政府は、ERT社の電波を切ってしまうという乱暴な動きにも出たようです。その後、欧州全体の放送局を取り仕切っている「欧州放送連盟」的な機関が、ERTに救いの手を差し伸べ、いまでもERTはネットで放送しているようですよ。

この動きをうけ、欧州委員会のレーン委員は、「EUはギリシャ政府にERT社の閉鎖を支持していない。」と弁明。

*今朝のギリシャ

この週末、ERT閉鎖の決定は、サマラス首相の独断である!と発言したのが、連立政権の相手であるPASOK党と民主左党。とうとう、2党が共同して、この決断に対し異議を申し立てました。この動きにより、昨年の総選挙からちょうど1年経った今、連立与党の崩壊?  新たな総選挙実施か  と騒がれてはじめています。

昨日、臨時党大会を開いた際、サマラス首相は「連立相手の2党はERT閉鎖について私が相談をした時には、確かに合意していた。問題が深刻になってから、手のひらを返したように反対に廻っている」と反論。

とりあえず、ここで新たな総選挙実施を避けるたいサマラス首相は、これはあくまでも噂で確認は取れておりませんが、ギリシャ現地時間本日18時(日本時間午前零時)に国民に向けて、何かを発表するという話しも出ています。


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/17 17:11 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ポンド実効レート

今朝起きたら、奥歯が折れてました 
最初はかなり痛かったのですが、やっと落ち着いてきたので、ブログの更新です 


IMMのドル・ロングの解消の動きが先々週から出てきていることを受け、ポンドは堅調な動きとなっています。今朝は、久しぶりに英中銀が毎日公表しているポンド実効レートをチェックしてみました。

ポンド実効レート 6月17日
(クリックすると拡大します)



先週の終値は 81.487

今年に入ってからの高値 (1月2日): 83.928
今年に入ってからの安値 (3月12日): 77.9925

38.2%戻し: 80.2598
50%戻し:  80.9602
61.8%戻し: 81.6606

となっており、先週末の終値 81.487は61.8%の目前 

それに加えて、200日線が81.9558(チャート上の黄緑線)に通っているため、今回の上昇は一旦200日線と61.8%戻しレベルで鈍化することも考えられます。



ただし、現在の英国には、

・いい話し 
住宅市場主導の景気回復が本格化するかどうか?

・悪い材料 
EU離脱に関する国民投票に関して、政治的に不安定になっている点

などが挙げられ、綱引き状態となっています。



そうなると、ここからの目先のポンド動きは、7月1日に就任するカーニー英中銀新総裁の政策内容がそうとう重要になることは間違いありません。

私自身は、やはりカーニーさんが就任して、本領を発揮してくれるのを見極めてから、動こうと思っています。

それより、IMMでガッツリとショートだったユーロが、先週の時点でほぼポジションの偏りがなくなりました。これがどっちかに動き出すのではないか?と期待しています。

現在は1.34のオプションのトリガーに向け、防戦売りが続いているようですが、一旦抜けちゃったら恐そう 


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/17 15:27 ] 相場検証/予想 | TB(-) | CM(0)

マンションハウス・スピーチ

イギリスの財務相は 年に一度、英国の代表的な政治・経済・金融関係者に対し、英国経済・金融・財政状況を説明する機会が与えられ、これを『マンション・ハウス・スピーチ』と呼びます。このスピーチを通して、財務相が<自分の言葉で自由に英国経済について語る>のが趣旨とされています。このマンション・ハウス・スピーチがいつから始まったのかは判りませんが、1911年のスピーチ原稿が存在するところを見ると、かなり古い習慣のようです。

このスピーチは伝統的に毎年6月中旬の水曜日に行われるのですが、今年は今週水曜日(6月19日)の夕方に決定   日本では全く無名のスピーチですが、ここイギリスでは、金融関係者の間では知らない人はいない有名なスピーチ  と位置づけられており、注目度  も高いですね。

*ここだけの話し...
私がまだ現役で働いていた当時は マンション・ハウス・スピーチがある夕方は、ディーリング・ルームに残らされました。財務相や中銀総裁が、結構きわどい発言  をするので、ポンドが右往左往したからです。私は当時イギリスの3大銀行のひとつで働いていたので、うちの銀行の会長は当然マンション・ハウスのディナーに招待されていますから、財務相や英中銀総裁のスピーチや<ここだけの話し>を直接聞く機会に恵まれていました。マンションハウスの翌朝、ディーリング・ルームの朝のミーティングでは<ここだけの話し>の内容も含め、そこから考えられる今後の金融政策や金利・通貨動向を話し合ったものでした。

*マンションハウス・スピーチの名前の由来
どうして マンション・ハウス・スピーチと呼ぶかと申しますと このスピーチがマンション・ハウスで行なわれるからです。マンション・ハウスとは、公式にはロンドン特別区の区長公邸の事です。ロンドンには33自治区あり、ロンドン金融界・シティーは このロンドン特別区内に存在します。ロンドンに観光・商用目的で来られた方でしたら、バンク駅と言えば”アッ!行った事あります”という方も多いと思います。バンク駅で電車を降り階段を登って地上に上がると、すぐ目の前にあるのが英国中央銀行(バンク オブ イングランド)、通りを渡って右にあるのが王立取引所(ローヤル・エクスチェンジ)、反対にバンク・オブ・イングランドから通りを渡って左にあるのが’’マンション・ハウス’’です。

*今年のマンションハウス・スピーチの内容予想
2008年のリーマン・ショック後に一部国有化されたRBSやロイズ銀行。その民営化について話しがあるようです。

現在英国で予想されている内容や雑感などについては、6月18日(火曜日)にセントラル短資FXさんで行う『英国・欧州の経済・政治・金融と為替動向』のWEBセミナーで直接お話しする予定です。

お申し込みがまだの方は、この機会に是非申し込みをお願いします 



もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/15 12:09 ] 政治 | TB(-) | CM(0)

OMTに関するドイツ憲法裁での公聴会

2010年からずっと隔週火曜日に担当させて頂いておりました セントラル短資FX さんのコラム すこしFX ☆ なが~くFX が、2012年11月16日より 毎週金曜日に マーケット・ビューで連載されることになりました 


どういう訳か、日本ではあまり報道されておりませんが  今週のヨーロッパ市場で一番注目  されたのが、ドイツ憲法裁で行われたOMTに関する公聴会でした。

本日のコラムでは、公聴会での詳しい内容、9月の総選挙後に発表されるであろう憲法裁での判決予想など、自分なりの考えを書いてみました   そしてコラムの一番最後には、相場展開に関するコメントも載せています。

どうぞごゆっくりお読みください   そして一緒に頑張りましょう~ 

このバナーをクリックすると記事が読めます。


Net Money

または このブログの左上 すこしFX ☆ なが~くFX バナー をクリックして是非お読みください!  よろしく~

過去記事に閲覧法ですが、2012年10月5日までの記事は全て このリンク  をクリックして頂くと読めます。マーケット・ビューの過去記事は このリンク を使って頂ければと思います 
[ 2013/06/15 11:35 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

タッカー副総裁、突然の辞任発表

驚いた  としか表現のしようがありませんが、英中銀副総裁の一人であるポール・タッカー氏が、今から6分前に突然の辞任を発表しました 

キング総裁の後任総裁として、ほぼ確実視されていたタッカー副総裁。しかし昨年市場を騒がせた  Libor疑惑事件に関与したとされ、総裁候補から外されてしまった  という認識が、ロンドン金融街:シティーでは一般的になっていました。

タッカー副総裁は大学卒業後、英中銀に就職し、30年間勤め上げた生粋の英中銀の顔 

日本ではあまり馴染みがない人物でしょうが、私は、とにかくこの決断に驚いています 
たぶん、イギリス中、驚いていると思います。


キング総裁の後任として騒がれていた当時、タッカー氏は 「総裁になりたい一心で、どこへも転職せず、ずっと英中銀に留まった」という内容の発言をしていただけに、カーニー新総裁が決定して、ショック  だったのかもしれません。

辞任後の進路について、タッカー副総裁は「カーニー新総裁が英中銀に慣れるであろう今年秋くらいに、正式に辞任する。その後は、アメリカに渡り、あらためて金融などの勉強をする」としているようです。

いや...しかしこの発表はショックでした。 

本日欧州時間に入った直後に起こったポンド下落は、英国の輸入の売り(ポンド売り、ドル買い) だったことは間違いありませんが、もしかしたら、タッカー辞任という噂が少しづつ漏れていたのかもしれません。



もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/14 20:25 ] 英中央銀行 | TB(-) | CM(0)

外為どっとコムさんの動画

先日、外為どっとコム総研さんにお邪魔する機会があり、そこで動画を取らせていただきました 

旬な欧州情報として、『現在の欧州での注目点、そして英国中央銀行の新しい総裁となられるカーニー氏』について話してみました。

このリンクをクリック して、是非ご覧いただけたらと思います 


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/14 17:53 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

FX戦略会議

2012年7月より 西原宏一さんと一緒に為替相場を語る FX戦略会議 を読売オンラインさんで始めました 

今週は私はお休みを頂き、温泉に行ってきました!
西原さん単独のFX戦略会議になりましたが、アベノミクスのこれから...そしてドル円やGPIFについて話しています!

このリンク または ブログ左側にあるバナーをクリックして是非ご覧下さい 
[ 2013/06/12 21:53 ] 読売オンライン・FX戦略会議 | TB(-) | CM(0)

独憲法裁での公聴会

今週月・火曜日はお休みを頂き、温泉  などにも行ってきました。楽しい仲間との集まりで、だいぶ心が元気になったのが、一番嬉しいです 


さて、仕事に戻りますが、昨日と本日2日間に渡り、ドイツ連邦憲法裁判所は、欧州中央銀行(ECB)の新たな国債購入プログラム:アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)と、ユーロ圏の恒久的救済基金である欧州安定化メカニズム(ESM)について審理を開き、承認するかどうか判断します。

*今回の動きの発端

昨年9月、ドイツ憲法裁は一定の条件付きでESMと財政協定の批准を認めるという合憲判決  を下しました  ここでいう「一定の条件」内容ですが、今後ドイツからESMへの負担金を積み増す必要性が生じた場合、独議会の承認を得る必要があるというものとなり、議会に将来の負担増に対する拒否権を与える形となりました。

今回の公聴会では、OMTの部分にスポットライト  が当たっています

*判決の言い渡し時期

この公聴会が行われるという話しが出た当時は、早ければ数週間以内にも判決が出るのではないか?というのがコンセンサスとなっていましたが、最近になってからは、9月のドイツ連邦議会選挙(総選挙)を控えているため  判決は選挙後になるという見方が一般的です。

*公聴会でのみどころ

欧州の市場では、この公聴会の話しでもちきりですが、その理由を説明します。

この公聴会に出席する主なドイツ人メンバーは、ショイブレ財務相、ドイツ連銀総裁のバイトマン氏、アスムセンECB理事となっておりますが、ショイブレ財務相は初日のみ。そして残りの2人が、今回の公聴会では全く反対意見を持つ立場として出席し、真っ向から対決  する形となるからです。

*バイトマン連銀総裁の立場

OMT反対派 

バイトマン総裁は、ドイツ連銀の立場を代表した意見を述べることになります。今回の公聴会に向けて作成された書類によると、連銀の反対理由として

・欧州通貨同盟の継続/維持させることは、ECBの責務では、ない
・OMTでは1~3年物国債の購入を約束しているが、果たしてこの短期債だけの購入だけで有効な手段となり得るのか?
・債務超過の国の財政政策を救済するということは、ECBの責務を完全に超えている

*アスムセンECB理事の立場

OMT賛成派 

ユーロ加盟国、特に南欧州各国の長期金利上昇が過度になってしまった場合、ユーロ崩壊のリスクが生じる。このリスクを最小限に食い止め、金融市場の安定を維持することはECBの責務の範囲内である



つまり同じドイツ人で、ECB金融政策理事会に一緒に出席しているバイトマン連銀総裁とアスムセン理事が、今回の公聴会では全く反対の立場として、対立することになってしまいました 

*ドイツ憲法裁に関する予想

ドイツ憲法裁には、ECBに対し「ああしろ、こうしろ」と命令を出す権限は、持ち合わせておりません。しかし、判決内容によっては、今後ECBがスペインやイタリアの国債を大量に購入し続けるような状況になった場合、ドイツ連銀がOMTに参加することを禁止させる権限は、持っています。

ギリシャ、ポルトガル、アイルランドと債務危機が拡大したにもかかわらず、今年になってからユーロ圏が平穏でいられるのも、OMTのお陰であると言っても過言ではないでしょう。それを根本的にくつがえるような判決内容となった場合、ユーロ危機再燃というリスク  も出てきます。

文頭で書いたように、昨年9月に憲法裁は条件付きでESMを認めています。今回、OMTに関しても条件を付けたり、最悪の場合は違憲判決などが出てしまった場合には   ドイツのユーロ離脱にも繋がりかねないという判事の意見もあるようです。個人的には、ドイツがユーロから出るという選択はあり得ないと信じていますが、憲法裁のユーロ専門判事がこのような見解を述べているという点が気になりました。

最後になりますが、他の意見としては、ECBの権限に影響を及ぼせない独憲法裁は、それが出来る欧州司法裁判所の判決を仰ぐという選択もあり得るのではないか?という見方もあるようです。

いずれにしても、欧州ではこの話題でもちきりとなることは間違いありません。判決結果が9月の選挙後となった場合でも、バイトマン・アスムセン両氏の発言が市場にもれ、それがユーロの動きに繋がる可能性もありますので、ご注意ください。特に南欧州各国の10年もの国債利回りには要注意! 


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/12 11:28 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(2)

WSJ紙:FEDウォッチャーの記事

しばらく鳴りを潜めていたWSJ紙のFEDの広告塔と呼ばれるイケメン  FEDウォッチャー:Jon Hilsenrath記者が、久しぶりに 週末の新聞にFOMC予想 を載せています。

タイトルは

『Fed on Track to Ease Up on Bond Buying Later This Year
このままのペースで景気回復が順調にすすめば、今年後半にもFEDは国債購入プログラム(QE3)を縮小か?』



ざっと読んでみたところ

・次回の6月18/19日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、景気回復が頓挫しない限り、QE3縮小を年後半から開始する可能性を示唆する可能性がでてきた 

・先週金曜日に発表された5月分のNFPの数字を見る限り、今すぐ縮小に動くだけの根拠は、ない

・今後数ヶ月の指標を注視する必要がある

・前回4月のFOMCでは、労働市場やインフレの見通し変化に応じ、QE3の規模を拡大あるいは縮小する用意があることを示唆したが、この「拡大あるいは縮小」というメッセージは、市場を混乱させてしまった 

・2012年8月にQE3が開始されてから、先週発表された5月分のNFPまでの平均は毎月19万人程度の雇用創出となった



果たしてこの記事が理由で、今週はドル買い相場となるのでしょうか?

ここのところ、FEDの出口戦略に関する報道の影響を受け、市場関係者が勝手にあれこれと雑音  をたてているという印象を受けます。そのため、マーケットのVolatilityは上がるばかり  たぶんこれからもVolatilityは、ますます高まることは間違いないでしょう。

ポジションからみれば、IMMでのドル・ロングが13%も減少しているので、買い余力がでてきていると言えるのかも知れません。


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/10 10:16 ] 米国関連 | TB(-) | CM(0)

西原さんの本が出版されました!

メルマガのお手伝い や、 読売新聞のFX戦略会議 でご一緒させていただいている西原宏一さんが本を出版されました 

タイトルは 『30年勝ち続けたプロが教えるシンプルFX』

この本のキャンペーンが昨日から3日間はじまっています。この機会に特別ファイルをGET  してくださいね。


Amazonキャンペーンの詳細

(1)Amazon.co.jpにて、『30年間勝ち続けたプロが教える シンプルFX』を予約
(2)Amazonから送信される「Amazon.co.jpご注文の確認」メールの「注文番号」をメモ
(3)下記の特設サイトにアクセスして、必要事項を入力・送信する
(4)自動返信されたメールに記載されたURLから「特典レポート」をダウンロード



キャンペーン特設サイト を是非ご覧になってください!

そして6月22日(土)には、西原さんの本の 出版記念パーティー を行います。私ももちろん出席します。会場でお目にかかれるのを楽しみにしております 
[ 2013/06/08 11:42 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)

ECB金融政策理事会とその後の相場展開

2010年からずっと隔週火曜日に担当させて頂いておりました セントラル短資FX さんのコラム すこしFX ☆ なが~くFX が、2012年11月16日より 毎週金曜日に マーケット・ビューで連載されることになりました 


いや~ 2008年の世界規模の金融危機  の頃を彷彿させる荒っぽい相場展開となっています。個人的には、こういうかく乱相場は大好き  なのですが、さすがに今朝午前5時までマーケットを見ていたので、少々お疲れ気味    そして、今回の動きは統一性がないだけに、少し引いているのも事実です  

さて、本日のコラムでは、昨日のドラギECB総裁記者会見中から値崩れ  を起こした株・債券・為替相場の状況説明を含め、ECBからの発表もまじえて、書いてみました。

どうぞごゆっくりお読みください   そして一緒に頑張りましょう~ 

このバナーをクリックすると記事が読めます。


Net Money

または このブログの左上 すこしFX ☆ なが~くFX バナー をクリックして是非お読みください!  よろしく~

過去記事に閲覧法ですが、2012年10月5日までの記事は全て このリンク  をクリックして頂くと読めます。マーケット・ビューの過去記事は このリンク を使って頂ければと思います 
[ 2013/06/08 11:23 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

JFXテレビに出ます~☆

JFX社の小林社長 は、私がまだインターバンクで働いていた当時の、大先輩にあたります 

本日は、米雇用統計発表に向け、小林社長が出演するJFXテレビに、私もお邪魔することになりました 

このリンク から見れます! (リンク、付け忘れてました 

みんな、見てね~ 





[ 2013/06/07 18:31 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)

ドイツ連銀、月報発表

先ほど、ドイツの中央銀行であるBUBA(ドイツ連銀)が月報を発表し、その中でGDPを若干弱めに設定しなおしました。
修正の理由として、海外からの需要が低くなっており  輸出の改善スピードが予想より弱くなるであろうことを挙げています 

気になるGDP予想っですが、
 2013年GDP予想は、以前の+0.4%から+0.3%へ
 2014年は+1.9%から+1.5%へそれぞれ下げています。

この動きは、今週はじめに国際通貨基金(IMF)がドイツの2013年GDP予想を、+0.6%から一挙に半分の+0.3%  へ下げた動きに続くもの。

輸出の需要低迷にさることながら、BUBAは同時に、ユーロ圏の安定や、債務危機を経験した国々の立ち直りの早さなどを注視していくとも付け加えています。

ユーロはこのニュースで若干下げ 


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/07 18:21 ] 欧州関連 | TB(-) | CM(0)

ソロス氏、日経平均(日本株)に再投資!

たった今、米WSJ紙がジョージ・ソロス氏の日経株買いに関する記事を載せました。

タイトルは、

Soros Returns to Japanese Stocks   ソロス氏、日本株市場に戻る

読んでみると、

「ソロス氏が率いるファンドは、保有していた日本株のほとんどを、今年5月に手放し、収益を確定した  

どんだけお上手? 


その後、日経平均株価の急落が顕著となってきている。

同氏は円のショート・日経のロングで10億ドル以上の収益を上げたことで有名  だが、今週に入り日経株価平均が急落したにもかかわらず、日本の債券市場の落ち着いてきていることを確認し、あらためて日本株の買いに廻った模様。


やっぱ、鍵はJGBマーケットなんだなぁ~とあらためて実感 

同氏が購入したと思われる銘柄は、世界的なブルーチップの企業から、中規模の企業までと幅広い選択をしているとも言われている。

最近の日経平均株価の急落スピードはかなり激しいものであるとしながらも、レベル的に魅力的なところまで来たと判断した。」


という記事内容です。

私としては『レベル感での売買はお法度』という不文律があるのですが、ソロスさんの’’レベル感’’と比較できませんから、あまりにも恐れ多くて... 

もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/07 13:35 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

ドラギECB総裁記者会見

いつもはライブ中継をしますが、今月は東京にいるため、PCが1台しかないので、このブログで更新せずに、Twitterでつぶやきます。

このブログ右側のTwitterで呟きを確認してください。どうぞよろしく~ 
[ 2013/06/06 21:30 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

ECB理事会に向けて

おはようございます。本日は待ちに待った欧州中銀(ECB)理事会、そしてドラギ総裁の記者会見があります。今夜は飲み会をキャンセルし、ドラギさんの記者会見をじっくり拝見しようと決めました 

*ECB理事会に向けての注意点 

ここでは、私の独断で選んだ注意点をいくつかご紹介したいと思います。


1)スタッフ予想
3月の理事会に続き、本日の理事会では『ECBスタッフ予想』が発表され、今後の経済予想(GDP,CPIなど)が発表されます。

最近のドラギ総裁の発言の行間を読む限り、4月の時点でユーロ圏のGDP・CPIともに一旦底を打ち、ここからは’’穏やかな’’回復が予想されると市場では理解しています。果たしてスタッフ予想でも、ドラギさんの発言通りの結果となっているのか   GDP、CPIともにいい方向に修正されていれば  追加緩和期待が後退し、ユーロ上昇のきっかけともなり得ます


2)将来のインフレ予想について
ECBのマイナス金利導入を巡る議論の、そもそもの発端は、ユーロ圏のCPIがECBのターゲットである2%を大きく下回って(+1.4%)、下手をすれば日本のようなデフレ懸念が出てくることが挙げられていました。

3月のスタッフ予想では2014年のインフレ予想を+1.3%としていたので、これがどのくらい変化するのか?そしてドラギ総裁は記者会見の質疑応答の時に、今後のCPIの見通しについての質問が出た場合、どのような言葉を使って答えるのか?

ないとは思いますが、今月のスタッフ予想で更にインフレ予想が下がるようであれば、インフレターゲット2%からここまで乖離している事実を受け止め、物価安定の維持という中央銀行の責務をどのように果たすつもりなのか?という質問が出てくるのは当然だと思います。その場合、ドラギさんからどのような言及があるのか?追加利下げの可能性を探るうえでも注意したいです。


3)据え置きとなった場合
政策金利すべてが据え置きと決定された場合、ドラギ総裁の記者会見の質疑応答でかならず「決定は全会一致ですか 」 という質問が出ます。追加利下げに前向きな理事、後ろ向きな理事と、今回は人数がわかれると思いますので、その辺をドラギさんがどのように説明するのか?   コンセンサスという言葉だけでなく、具体的な投票配分が予想できるような発言がでて、次回の理事会でマイナス金利導入の可能性が残された場合は、ユーロ売り。逆に全会一致で据え置きとなれば、ユーロ上昇に結びつきます。


4)マイナス金利導入についての発言
ECBは他の主要国の中央銀行と違い、直接的な国債買い入れが禁止されているため、緩和ツールが限られています。 その意味からしても、『マイナス金利導入」という発想は、実際にマイナス金利にしなくても、その可能性を残すというだけで、ECBにとっては最高の口先介入としてのツールの役割を果たします。

ドラギさんはマイナス金利導入について、昨年末の理事会から、見方を一転二転している  だけに、将来の導入の可能性を残すのか?その点に注目  しています   ないとは思いますが  今年の春のように、いきなりマイナス金利導入の可能性を否定するような発言をした場合、ユーロは一気に上昇することにもなりかねません 


5)コリドー幅の変更
ECBは限界貸出金利、レフィ金利、デポジット金利との間にコリドーを設け、その幅を一定水準に保つというオペレーションを実施しています。過去に2回ほどコリドーの幅が若干変更しましたが、実質的には同じ幅を継続しています。

今週に入り、一部の金融機関が「デポジット金利は0%のままにして、コリドー幅自体を縮小する」というレポートを書いているようです。


6)3年物LTROの前倒し返済について
ユーロ圏内の信用回復を背に、2011年12月・2012年2月に渡って実施された3年物LTROのうち、30%が既に前倒し返済されています   この前倒し返済により、市場の流動性が若干タイトになっていることについて、ドラギさんはどう語るのか?   ないとは思いますが  預金準備制度の預金利率を下げ、市中に資金を戻すなどという発言をした場合には、ユーロ急落の可能性もあります。


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/06 20:06 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

ドイツの世論調査結果

9月に総選挙を控えたドイツですが、政党別支持率に関する最新の世論調査結果が出ました。欧州大陸で最大の販売部数を誇る独ビルト紙の調査によると、

現在の連立与党:
CDU/CSU 39%
FDP 4%

現在の野党:
SPD 27%
緑の党 15%
左翼 6%
Pirates 3%
AfD(ユーロ離脱)政党 3%


もし本日総選挙が実施され、この支持率通りの議席配分となった場合、現在野党であるSPD党と緑の党との少数派連立政権が誕生し、左翼党の協力を得て政策運営を手がける形となりそうです。


現在、メルケル首相率いるCDU/CSU党と連立を組んでいるFDP党の支持率は4%  となっており、ドイツ議会では得票率が5%以下の政党は議席を獲得することが認められていないため、連立の相手となる資格が、なくなります 

このドイツ選挙の見通しに関しては、  6月18日にセントラル短資FXさんでWEBセミナー をする際に詳しく説明します。

90分みっちりと 『欧州、英国の経済・政治・金融』に関して話す予定ですので、お時間があれば是非ご参加ください 


もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ 御願いします!

人気blogランキングへ

にほんブログ村 為替ブログ 為替日記へ
にほんブログ村



応援 よろしく御願いします 
[ 2013/06/06 19:23 ] 欧州関連 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
Net Money
FXダイレクトプラス
2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
~丸わかり! ロンドン発
★欧州経済事情~
欧州の注目テーマを一刀両断!

Net Money
新イーグルフライ
Net Money

私も新イーグル・フライで
欧州情報を配信しています

上田ハーローFX
ロンドンFX:視るブログ
Net Money

2013年7月8日より毎週月曜日
マーケット動向について動画配信
することになりました
一緒に頑張りましょう!
相互リンク
誠に勝手ながら 相互リンクは 現在 締め切っております。再開する時には またご連絡いたします。
ブログランキング
ポチッ!御願いします!

FC2Blog Ranking

マネポケ大賞

こんな嬉しい賞を頂きました。
受賞に恥じないよう 頑張ろうと
思います。応援 よろしく!
月別アーカイブ