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2013 031234567891011121314151617181920212223242526272829302013 05

高まるECB利下げ観測

先週木曜日のドラギ総裁記者会見で、同氏が読み上げた声明文、そしてその後の質疑応答で、かなり来月の利下げ地合いが整ってきた  という見方が欧州では優勢です。

果たして各行のエコノミスト達は、どんな見方をしているのか、ここでご紹介します。

*英HSBC銀行
ドラギ総裁の発言を聞く限り、ECB理事会では金利下げについて話し合ったが、コンセンサスとして据え置き決定したことが判る。さすがに来月すぐに利下げをするのか?までは、ドラギ総裁は示唆してくれなかったが、ここからの金融政策の先行きはある程度クリアーになったと思っている。

基本的なシナリオは、ユーロ圏の景気回復は予想以上に遅れており  それに伴いインフレ率もECBターゲットの2%を割り込む可能性についてドラギ総裁は言及している。そうなれば、追加利下げのチャンスが到来  するということであろう。

*英RBS銀行
ドラギ総裁の記者会見での語り口は、利下げの可能性を示唆する内容となった。特に欧州を取り巻く景況感の悪化  を例に挙げ、追加利下げをした場合のメリットがあるようなことを言いたかったのではないだろうか?来月の理事会までに発表される経済指標がかなり悪化した場合は、主要政策金利(レフィ金利)をカットし、デポジット金利はそのまま据え置くのではないだろうか?

当行としては、政策金利変更は、5月よりも6月の理事会で行われると予想している。つい最近までは、追加緩和に関して意見が分かれていたが、ここに来てからというもの、追加緩和が徐々にコンセンサスとなってきている。その内容として「非標準的措置」の導入も考えられるが、ECBはあくまでも責務の範囲内での動きとなるだけに、ECBは果たしてどの手段を使ってくるのかを予想するのは難しい。

*独コメルツ銀行
ドラギ総裁は先月と比較して、景気低迷リスクが高まった  ことを悲観しているように感じた。それゆえ、景気後退が更に顕著となった場合には、追加緩和策の導入も辞さない決意を示したとも受け取れる。

当行としては、域内の景気低迷はすぐに改善しないとは思うが、逆に更に大きく落ち込むとも予想しておらず、低空飛行  のまま、継続すると思っている。そのため、当行は少なくとも直近のECBの利下げは予想していない。

まとめると、ドラギ総裁の発言を聞く限り、ECBは景気回復の手助けとなる手段を探している  ところであり、それにはしばらく時間がかかるであろう。

*仏ナティキシス銀行
経済・金融・政治すべての面において、ユーロ圏は問題を抱えていることが、ドラギ総裁の記者会見から伝わってきた。それにより、金融緩和期待が膨らんできたとも言えるだろう。ECBは非標準措置を通して与信枠を拡大しようとするのかもしれないが、政策金利カットも当然、手段のひとつとなるであろう。
当行としては、ECBのスタッフ予想が出る6月の理事会で、利下げなり非標準的措置の導入に動くと見ている。

*仏BNPパリバ銀行
ECBは利下げに動くことを匂わせている。今後数ヶ月の間に開催される理事会までに発表される経済指標が連続して弱くなっていることが確認されれば  利下げに動く可能性が高まるであろう。
当行は、5月の理事会で主要政策金利(レフィ金利)を0.75%から0.50%へ下げると予想する。

*伊ウニクレジット銀行
ECBが利下げに動く可能性が高まった  と思う。その一番の理由として、2013年前半におけるユーロ圏の景気回復に対して、以前ほど自信がない  からである。今までの話し振りでは、今年前半に景気は底打ちし、後半から改善するという話しであったが、今月の理事会では、その時期が若干遅れるニュアンスを含んでいた。

政策金利のカットは難しい議論は必要ないが、非標準的措置の導入となると、話しは違う。それはECBの責務の範囲という限定がつくからである。特に中小企業への貸し付けに関しては、これと言った名案  が浮かんできたとは思えない   

この問題の解決には、やや時間がかかると予想する。その理由は、欧州投資銀行(EIB)や加盟各国政府からの協力が必要となるからである。そうなると、解決策は早くても今年後半にずれ込むことが考えられる。たぶんECBはまず、政策金利カットをし、その間に中小企業支援策の枠組みを練るのではないか?

*豪ウエストパック銀行
ユーロ圏加盟国のほとんどの国で、消費者の消費意欲や信頼度が落ちてきているというリスクに直面しているようだ。ドラギ総裁の声明文では、いきなりユーロ圏の景気見通しが悪くなっていることから始まっていたが、先月まではそんなことはなかった。域内の需要に関して、「予想よりも弱い」という表現を、「予想よりも更にもっと弱い」という言い方に変えていたのも印象的である。

ドラギ総裁は市場を注視していると語っていたが、当行としては非標準的措置の導入、特に中小企業への融資を活発にする手段を考慮していると考えている。政策金利のカット  は、今年第3四半期までには実施されると予想する。

*オランダ・ING銀行
3月の理事会と比較して、今月のドラギ総裁の発言は、ややハト派色が強くなっていると感じられた。ECB理事会としては当然、利下げの可能性についても協議したであろうが、政策金利を下げたからと言って、景気回復の芽が一気に育つ訳でもなく、特に中小企業への融資に関しては、現実化するには政治的にも技術的にも相当の努力が必要となってくる 

ドラギ総裁は加盟国の国債購入プログラムであるOMTの有効性について強調していたが、たぶんECB内部では、OMT以外の手段が見つからずイライラしている  のではないか? 以前は「ドラギ砲」  などという言葉が使われていたが、ここにきて、域内の景気回復を助ける新たなバズーカ砲がほしいところであろう。

もし今後の景気回復が失敗に終った場合、利下げ、又は新たな非標準的措置の導入の必要性に迫られるであろう。しかし、今この瞬間のECBを見ていると、どうやってそれを実現するか、よいアイデアが浮かんでこないように見えて仕方がない。



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[ 2013/04/09 21:40 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

FX戦略会議

2012年7月より 西原宏一さんと一緒に為替相場を語る FX戦略会議 を読売オンラインさんで始めました 


黒田バズーカ砲  により、ドル円が新たな円安局面に突入 

今週は円相場、そして米欧でのそれぞれの注意事項について、話し合ってみました 

このリンク または ブログ左側にあるバナーをクリックして是非ご覧下さい 
[ 2013/04/09 20:00 ] 読売オンライン・FX戦略会議 | TB(-) | CM(0)

サッチャー元首相死去、半旗を掲げて哀悼

Iron Lady(鉄の女)と呼ばれていたサッチャー元首相の死去のニュースが、昨日昼に流れました。

1979年に初の女性として首相に就任し、1990年まで務めあげ、在任期間として『20世紀最長』となりました。

サッチャー元首相死去

小さな食糧雑貨商を経営する家庭に育ち、奨学金で高校へ進み、そこからオックスフォード大学化学科を受験しましたが、面接で落とされました。しかしたまたま同じ学科に欠員が1名出来たため、運良くそのまま同大学に入学が決まったと伝えられています。

昨日たまたま車の中でラジオを聴いていたのですが、当然サッチャー元首相の追悼番組ばかりでした。
その中である女性アナウンサーが語っていた言葉が非常に印象に残っています。

「戦前の女性蔑視の時代に生まれたサッチャー元首相は、初の女性首相にまで上り詰めた。
特に恵まれた家庭で育った訳でもないし、学校も奨学金で卒業している。

しかし彼女は、自分の生まれが裕福でなくても、女性であっても、家庭があり子供がいても、成功するには全く障害にならないことを私たちに教えてくれた。

21世紀の今になっても、自分の両親にはお金がなかったからいい学校に行けなかった... どうせ社会は男性が支配しているのだから、女性がいくら頑張ったところで限界がある... どうせ私なんか... という言い訳は、一切通用しないことを教えてくれたのだと思う。」


サッチャー元英首相の死去を悼み、バッキンガム宮殿に掲揚された半旗
サッチャー半旗 バッキンガム宮殿

国会議事堂の半旗
サッチャー半旗 国会議事堂

ロンドン中心部の官庁街も全て半旗
サッチャー半旗 官庁


先ほど、首相官邸より発表があり、サッチャー元首相の葬儀は、4月17日にセントポール寺院で行われることが決定しました。本人の強い希望により、国葬扱いにはせず、国葬に次ぐ正式な葬儀となる模様。


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[ 2013/04/09 19:43 ] イギリスでの生活・食事等 | TB(-) | CM(2)

FT紙の記事

月曜日の夜、英FT紙オンライン版を読んでいたら、

Japan’s yield hunters seek European debt
運用利回りを求める日本の機関投資家、欧州国債に興味

という タイトルの記事をロンドン時間夜20時過ぎ(日本時間火曜日午前4時すぎ) を見つけました。

「日銀の超緩和政策のため(日本の国債利回りが急低下してことを受け)より高い運用利回り  を求めた日本の個人投資家や機関投資家達が欧州国債に食指を伸ばす  であろうと考えられるため、欧州の国債利回りは一気に低下した」 

という出だしで始まっています。

さらに読みすすめていくと、

・米シティ銀行のトレイダー
最近の円売りのほとんどはヘッジファンドによるもので、彼らは日銀の緩和による流動資金が世界中にまきちらされる  のを先取りしようと、必死になって動いている 


・仏ソシエテジェネラル銀行
既に日本人は大量のフランス国債を購入している


・米バンカメメリル銀行
日本の長期金利の低下傾向と円安は今後数年間継続すると思われるため、日本国内の預金者達は海外資産への投資に、あらためて興味を持つ  可能性が高まった


・ユーロ/円
今年の外為市場ではユーロ買い/円売りが一番人気  がある。特にヘッジファンド勢は、日本人は割安感がある南欧州(PIGS諸国の)国債を年初から買っていることに目をつけている  つまりユーロ買い/円売りになる


などとなっています。


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[ 2013/04/09 08:00 ] 相場検証/予想 | TB(-) | CM(3)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX(株)さんで 連載スタート
Net Money

2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
~丸わかり! ロンドン発
★欧州経済事情~
欧州の注目テーマを一刀両断!

Net Money
新イーグルフライ
Net Money

私も新イーグル・フライで
欧州情報を配信しています

上田ハーローFX
ロンドンFX:視るブログ
Net Money

2013年7月8日より毎週月曜日
マーケット動向について動画配信
することになりました
一緒に頑張りましょう!
投資の達人
読売オンライン

Yahooファイナンス「投資の達人」に加えて頂きました。
コメントをお楽しみに!
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誠に勝手ながら 相互リンクは 現在 締め切っております。再開する時には またご連絡いたします。
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マネポケ大賞

こんな嬉しい賞を頂きました。
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