今月は金融政策に関してはあまり大事なことは仰らないと思いますが、質疑応答の時間にギリシャやスペイン関連で何か発言が出るかな?と思いました。
・Inflation elevated on energy and indirect taxes but coming down
Inflation should remain in-line with price stability
Inflation expectations firmly anchored
Economic weakness in EZ expected to extend into next year
Should recover in 2013
インフレ率はエネルギー価格や増税の影響で上昇したが、ここからは下落するであろう。
物価安定を保つレベルで推移すべき
ユーロ圏の景気低迷は来年度も予想される
しかし2013年中には景気が回復するであろう
・weakness in Q4 but some indicators show stablization at low levels & financial mkt confidence improved; gradual recovery late 2013
景気低迷は2012年Q4も継続、しかし徐々に回復、安定する兆しあり。金融市場の自信回復は改善。2013年後半より景気が徐々に回復
・The ECB will continue with the main refinancing operations with full allotment for as long as necessary
欧州中銀は「非標準的金融措置を必要な限り継続する」
・Cuts GDP forecasts
ECB forecasts GDP to contract between 0.4 and 0.6% this year
Sees GDP between +0.3% and -0.9% next year; Was at -0.4% and +1.4%
GDP予想を下方修正した。2012年GDP予想は-0.4~-0.6%、来年の予想は下方修正し、-0.9~+0.3%(当初の予想は-0.4~+1.4%)

スゲ~悪いじゃん、これ

・Price stability risks broadly balanced
2013 inflation forecast 1.1% to 2.1%
Loan demand weakness due to weak GDP outlook
物価安定はほぼバランスが取れている
2013年のCPI率は+1.1~2.1%
景気成長が弱いため、融資の需要も弱まっている。
質疑応答に入りました・イタリアの新聞社のおばさんからの質問で、イタリア国債とドイツ国債の利回り格差(イールド・スプレッド)の拡大、イタリアを取り巻く環境は深刻か?というに質問に対し、ドラギ総裁は「ノーコメント」と答えただけでした。
・本日の政策会合で利下げに関して、話し合ったか?という質問に対しては「幅広い意見が出た。最終的な決定は、コンセンサスに基づいたものである。」と答えてます
Wide discussion on interest rates; decision was taken by consensus
デポジット金利をマイナスにする事に関しても話し合ったようです。
We are operationally ready [for negative deposit rates]. マイナス金利に対する準備も出来ている

ユーロ下落
・ロイター社からの質問で、EUの銀行同盟に関して独仏の意見の食い違いがあるが、それについて残念に思うか?という質問に対し、ドラギさんは
The political discussion has really just started, but I'm very confident we'll soon reach an agreement. The benefits of having a single supervisor are not disputed, it aims to break the link between the sovereigns and the banks to make banks reliable and trustworthy
「今年の夏には、銀行同盟という構想すらなかった。それを考えれば、我々はずいぶん前進した。こういう話し合いは政治的レベルで始まったばかりであるが、必ず将来のある時点で合意に至ると自信を持っている。意見の食い違いというのは、何かを決定する上で、当たり前のことであり、必ず合意に至ると自信を持っている。」
・米WSJ紙の秀才君からの質問 「景気浮揚に対する手段は金融政策以外に何か用意しているのか?」
ドラギさんの答えは
The economic outlook is weak. We haven't seen any substantive change of our medium term assessment of price stability. Improvement in financial markets, including stocks, since OMT announcement
「貴方のいうように景気先行きに対する見方は悲観的になっている。我々は中期的な物価安定に関する見方に対して変更していない。しかしOMTの発表以降、金融市場のセンチメントの改善や、それに伴う株価上昇など、いろいろな面で改善は見られている。」
・our LTROs have injected a significant amount of liquidity, this didn't reach the real economy to a large extent.
ECBが行ったLTROにより大量の資金が市場にばらまかれた。しかしそれは経済活動の手助けになっていないようだ



ドラギさんの記者会見とは関係ないですが、イタリアの政局について、ベルルスコーニ氏率いるPDL党がモンティ政権から脱退(?)するのであれば、現政権が継続するのかについては、大統領の判断に任せなければならない という発言が出てきているようです。




ユーロ下落してます
・although one should aim for a single supervisor for all 6,000 euro-area banks, that in practice it wouldn't make a big difference if only the largest banks came under the mechanism.
(銀行同盟に関して)欧州にある6,000の金融機関を監督すべきである(フランス/ECB案)が、大手銀行のみを監督する(ドイツ案)ことになっても、そんなに相違はない

私には、相違があると思っているので、相違はないとする意味が、よく理解できません

・ESM program necessary but not sufficient for OMT. ECB will make independent assessment
OMT threat more effective than lowering short-term policy rates; spreads are 200-250 bp tighter since announcement
欧州安定メカニズム(ESM)はOMTに必要であるが、十分ではない。ECBは独自のアセスメントをする。
OMT発表以来、加盟国の(ドイツ国債との)イールドスプレッドは既に200~250ポイント縮小している
疲れた...

オ~、最後の質問になりました。
ユーロ共同債についてですね。簡単に言ってしまうと、ドラギさんはもう少し時間をかけて、加盟国間で意見の一致が出来た時点で、ユーロ共同債構想は可能となる。現在のところは「私、お金を出す人。私、お金を受け取る人 という構造になっているため、成功しないだろう。」と語っていました。
お疲れ様でした

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