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IMF対EU

現在東京で開催中のIMF年次総会。その席でラガルド専務理事が発した発言に対し、ユーロ圏の関係者が反対意見を続けて述べた事がこちらでは話題になっています。

*ラガルド対ショイブレ/レーン

IMFラガルド専務理事は、度重なる緊縮財政策のお陰で景気回復の手がかりがつかめず苦しんでいる  ギリシャやスペインなどに対し「赤字削減期間を数年間延長してあげる柔軟な態度が必要である」と東京での講演で語りました。

しかしその発言を受け、同じく東京でIMF総会に出席しているドイツ・ショイブレ財務相は英FT紙のインタビューに応じ「ギリシャの財政再建に関しては、最初に設定されたゴールに向かって最善の努力をすべきである。例えば登山をしている時に疲れたと言って下山した場合、登らなければならない距離はもっと長くなる。」

この発言の数時間後、欧州委員会のレーン副委員長(経済・通貨問題担当)は米CNNテレビのインタビューで「(ギリシャは追加緊縮策を順守すべきというEUの判断に対し)IMFはどのような批判や意見を述べることは自由である。しかしIMFの意見が最終決定となる訳ではない。」と語っています。

*意見の相違から来る弊害

IMFと欧州当局者との間でギリシャの財政政策の進捗状況に関する意見の相違は、今後かなり重大な問題  となってくる可能性を秘めていると私は思っています。すぐに頭に浮かんだ弊害などを何点かご紹介します。

問題点1:トロイカ調査団の分裂?

ここであらためて申し上げる必要もないかと思いますが、トロイカ調査団は欧州委員会(EU)・欧州中央銀行(ECB)そして国際通貨基金(IMF)から構成されています。もしIMFとEU/ECB側の見解が異なれば、トロイカ調査団としての公式見解が出せない  ことになります。

一部では、EU/ECBとIMFとの意見調節がつかない場合、IMFがトロイカ調査団から抜ける可能性  も囁かれているようです。

問題点2:IMFが抜けた場合
過去の金融支援に対し、IMFは3割の出資をしています。もしIMFがトロイカ調査団から抜け、ユーロ圏債務危機から少し距離を置くような場合、将来の金融支援に対するIMFの関与度が低下するのでしょうか?

問題点3:IMFの主張
ギリシャ債務削減のため民間債権者は、50%以上のヘアーカット率  を適用した債務交換(PSI)に踏み切り、その結果損失計上を余儀なくされました 
ギリシャ国債最大の保有者であるECBは『公的機関』である為、損失計上は行っておりません 

IMFは債務削減の過程で、PSI(民間部門関与)だけでなくOSI (Official Sector Involvement 公的機関関与) を求めギリシャ支援の負担を共有すること を提案しています。

このOSIに関しては、ドイツやECBが猛烈に反対  しています。もしIMFがトロイカ調査団から抜けるようなことが起きれば、ますますOSIを主張する可能性が高まるかと思われます。

問題点4:ギリシャの債務
もしラガルドIMF専務理事が主張するようにギリシャに債務削減の一時中断を許した場合、2020年の同国の債務対GDP比レベルは目標の120%達成は無理となり、145%くらいになってしまうと言われています。

加盟国の達成目標を緩和してしまうと、他の加盟国も「うちも緩和して欲しい」  と要求してくるかもしれません。


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[ 2012/10/12 21:26 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

インフレ懸念再来となるか?

ギリシャやスペインの行方も非常に気になるところですが、昨日からイギリスのニュースを賑わせているのが「ガス・電気料金値上げ」  に関する報道です。

*ブリティッシュ・ガスの値上げ報道

先月SSEが「10月15日より、ガス・電気料金それぞれ9%づつ値上する」と発表。

そして今週に入ってから、英国2,500万世帯の約半分がガス・電気の供給を受けているブリティッシュ・ガス(British Gas)が11月16日より値上げに踏み切ると発表  しました。

イギリス電気ガス料金値上げ率
(クリックすると拡大して見やすくなります)

この表は英BBCのデータをもとに、私が作成した各社の価格変動表  2010年冬から現在までの2年間に渡る値上げ、値下げを数字で示しました。
2012年に入ってすぐ、若干の値下げが実施されていますが、こちらに住んでいる私にとってはとにかく『値上げに次ぐ値上げ』  というイメージしか思い浮かびません。

先ほども書きましたが、British Gasは英国に住む2人に1人がお世話になっている会社ですので、ここの値上げは特に注目  を浴びざるを得ません。

*値上げ幅

現在ガスと電気両方をBritish Gasから受けている世帯は、平均で年間1,260ポンド支払っている計算になるそうです

ガス・電気代それぞれ6%値上げとなると、年間支払額は1,340ポンド

BBC以外では、値上げ率は8%になるかもしれないという報道もあり、その場合の年間支払額は1,360~1,380ポンドとなる計算。

毎年冬になると暖房を入れるお金がないので、寒さと戦いながら体調を崩し死亡した老人の話しや、小さい子供を抱えながらも暖房を入れずに冬を乗り切る家庭の話しが報道され、それを聞くたびに胸が痛みます。

British Gasが値上げに踏み切ったということは、他も追随するに違いありません。
今年の冬も財布の紐が緩むことはなさそうで、先が思いやられますね.... 


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[ 2012/10/12 19:12 ] 経済 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX(株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
~丸わかり! ロンドン発
★欧州経済事情~
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