QE3関連記事にばかり時間を取られ

本日キプロスで開催されているユーロ圏財務相会合での出来事をお伝えするのが遅れましたこと、お詫び致します

本日の会合ではスペイン・ギリシャ・ポルトガルについて話し合いが進行しているようです。
まず、スペインについて現在まで判っていることを書いてみますね
*オランダの経済紙に載った観測記事オランダの経済紙:Het Financieele Dagblad(フィナンシエール・ダフブラット)は、ECBのドラギ総裁とアスムセンECB専務理事、そしてIMFのラガルド専務理事とリプトン筆頭副専務理事の間で、3,000億ユーロ規模のスペイン救済計画について協議が開始されたと報道

しました。その後、ECBはその報道を否定しています。

本日のユーロ圏財務相会合開催前のインタビューでも、アイルランド・ヌーナン財務相は「スペインはECBが設定したOMTによる救済を受けるかどうかの態度をはっきりすべき。」と発言したのに続き、オランダのデヤーヘル財務相も「スペインは必要であれば(現在要請している銀行資本注入の援助だけでなく)それ以上の支援要請も考慮するであろう。」と発言しています。
*スペイン、構造改革計画発表予定本日のユーロ圏財務相会合に於ける一番重要なニュースは、スペイン関連かと思います。
ユンケル議長とレーン欧州 委員(経済・通貨担当)が昼食時に行った記者会見

の席で、「スペイン政府は9月末までに構造改革計画を発表する」と発言。

同会合に出席しているデギンドス経済相によると、この計画は欧州委員会(EU)の助言を元にスペインの財政政策と構造改革の両面から構成される予定となっており、同国の経済運営向上には欠かせない内容となるようです。

同氏はそれに加え、スペインは赤字削減などの財政目標達成に向けた行動に出る

とも語っており、計画の中には赤字削減に向けた詳細な行程表も含まれるようです。
*構造改革計画発表と、支援要請との兼ね合いこの記事 でも触れましたが、スペインは自国の財政政策の決定をトロイカ調査団に預ける事から生じる国家尊厳の喪失に対し、強い拒否反応

を示しています。もし定期的にトロイカ調査団の監査があり、彼らに自国の財政政策に対しいろいろ指示されるようであれば、OMT要請を思い留まる可能性もあり、今後の対応が注目

されています。
ここであらためて繰り返すまでもなく、9月6日の記者会見でドラギECB総裁は「ECBが国債買い入れの対象とする国の条件設定や監視に、IMFが関与することが望ましい

」と語っており、OMTによる購入要請と交換条件として課せられるマクロ経済調整プログラムの条件設定や監視をIMFが受け持つことが想定されます。

しかし肝心のスペイン・イタリア・フランス中央銀行はIMFの関与には大反対


そうなると、もしスペインがOMT要請に動く場合、どのタイミングで出るのか?果たしてドラギ総裁が語ったようにIMFが関与するのか?トロイカ調査団の調査は?など、疑問は次々に沸いてきます。
*苦しい立場のスペイン 
長引くリセッション

、欧州最悪の失業率

、不動産市場の崩壊

とそれから生じる銀行の不良債権処理、地方自治体の赤字

など、スペインを取り巻く環境は悪化の一途を辿っています。
それにもかかわらずスペインは支援要請に動かず今まで頑張ってきました。しかしここに来て、そんなスペインに対し「金融支援又はOMT要請に動け!」という圧力が他のユーロ加盟国から起こってきたのです。
・フランススペインをはじめとする南欧州各国の銀行セクターに多額のエクスポージャーがある

フランスは、スペイン政府に対し救済を受けるよう、相当圧力をかけているようです。
・イタリア他人の心配してる暇があるのか、よく判りませんが

イタリアもスペインに対し救済措置を受け市場の安定を促すよう圧力をかけていると言われています。
もし この記事がお役に立ちましたら 3段攻めポチッ

御願いします!
人気blogランキングへ
にほんブログ村
応援 よろしく御願いします