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ストレス・テストの結果発表

スペイン中銀による、ストレステストの結果発表文です。


The 14 main Spanish banking groups (taking into account the integration processes currently under way) have participated in this test. The groups account for around 90% of the Spanish banking system’s assets.

The results confirm that the Spanish banking sector is mostly solvent and viable, even in an extremely adverse and highly unlikely macroeconomic setting:

• Seven banking groups, accounting for more than 62% of the analysed portion of the Spanish banking system’s credit portfolio, do not have additional capital needs.

• Additional capital needs have been identified for the remaining groups, on top of those existing as at 31 December 2011, that amount to €59.3 billion when the integration processes under way and deferred tax assets are not taken into account. This amount falls to €53.75 billion when the mergers under way and the tax effects are considered.

スペイン14の大手銀行が今回のストレス・テストに参加した。これら14行あわせて、スペイン銀行業界の資産額の9割を占める。

ストレステストの結果では、スペインの銀行業界はほとんどが支払能力があり、存続性にも問題はない。これはかなり過酷な経済状態という仮定でテストをしても、同様の結果となった。

・スペインの銀行業界資産総額の62%を占める7つの銀行グループは、追加資本の必要がない。

・残りの金融グループに対しては、総額593億ユーロの資本が必要となる。今後、合併などを経て業界再編がすすめば、必要な資本額は537億5000万ユーロ(表の赤丸の部分)となるであろう。
スペイン ストレステスト結果


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[ 2012/09/29 01:18 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

キャメロン英首相発言

国連総会出席も兼ねて、アメリカ・ブラジルを訪問しているキャメロン英首相。
本日はブラジル滞在最終日となっており、そのインタビューの時に英国のEU離脱に関する国民投票実施の可能性について言及した模様です。

キャメロン ブラジル

具体的な発言内容は

"I don't think it is in Britain's interests to leave the EU, but I do think what it is increasingly becoming the time for is a new settlement between Britain and Europe, and I think that new settlement will require fresh consent. In the next parliament, I think there will be opportunities for a fresh settlement and for new consent to that settlement.

英国がEUから離脱するという選択は、我々の求めているものではないと思っている。しかし英国と欧州との関係を改めて見直す時期に来ているということも事実である。もしその関係を見直すのであれば、新たな合意が必要となるかもしれない。次の政権(2015年春以降)では、もしかしたら英国と欧州との関係を見直し新たな合意に達するという機会に恵まれるかもしれない。

"The fact is Europe is changing – and changing rapidly. The eurozone of 17 countries with one currency, I believe that one day they are going to move towards one economic policy. We are not going to be part of that and I think that will provide over time opportunities for a new settlement between Britain and Europe."

欧州が劇的なスピードで変化し続けていることは事実である。EUの17ヶ国はひとつの共通した通貨を使用している。これらの(17ヶ国による)地域はいつの日か、一つの経済政策を共有することにもなるであろう。我々英国は、そのひとつの経済政策を共有する共同体のメンバーにはならないであろう。そうなると将来、英国と欧州との関係を見直す機会は当然やってくる。



更に同首相は、「今後数年後には、国民投票を実施しEUに留まるか否かについて国民の意見を聞く機会があるかもしれない。」としています。

これを受けて、ポンド下落 



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[ 2012/09/28 23:14 ] 政治 | TB(-) | CM(0)

ギリシャ編

先週金曜日に一旦ギリシャを発ち、自国へ戻って行ったトロイカ調査団の人達。彼らがこの週末にあらためてギリシャ入りするようです。ストゥルナラス財務相は、トロイカ調査団と政府の交渉は来週月曜日から正式にスタートすると語っています。

この過去記事 でもご紹介しましたが、最近のメディア報道を見ると、もともとの『115億の歳出削減策』に加え、脱税による20億ユーロの不足分も加わり、緊縮パッケージは ’’合計135億ユーロ規模’’ となってきました  この135億ユーロという数字はギリシャGDPの5%以上に匹敵  するため、合意はなかなか得られず数ヶ月が過ぎました。

しかしサマラス首相としては、10月18日に迫ったEUサミットまでに135億ユーロの緊縮パッケージを議会で承認させ、次期金融支援の受け取りを確実  にしたいところ。

*問題点

ここで問題となるのは、135億ユーロ規模の緊縮パッケージの達成年の2年延長を、いつEUに承認してもらうか?なのです。

私が考えていたシナリオは
議会で承認  EUサミットでも承認  EUが正式に削減期間の2年間延長を認める という形になるだろうと思っていた  のですが、ギリシャ・連立3党のひとつであるPASOKのベニゼロス党首は、
EUが正式に削減期間の2年間延長を認める  議会で承認  EUサミットでも承認 というシナリオを譲らない姿勢を示しています。

同党首の主張は、「期限が2年延長されれば、当然緊縮パッケージの削減時期の遅延などの変更が生じるため、何がなんでも2年延長を先に承認してもらわなければ、議会にかけられない。」としています。


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[ 2012/09/28 18:47 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

フランス予算案待ち

昨日のスペインに続き、本日はフランスの2013年度予算案が発表されます。今年5月に大統領となったオランド氏の初の試練  が待ち受けています。

*現在までにもれ聞こえてきている内容

・2013年の財政赤字削減額は300億ユーロに達する見込み
・2013年財政赤字対GDP比3%達成目標
・2013年GDPは+0.8%で設定
・緊縮策内容は
1)増税(主に富裕層をターゲット):100億ユーロ 
2)法人税上げ:100億ユーロ 
3)歳出削減:100億ユーロ
・所得税最高税率を75%へ上げる  75%へ上げると富裕層がフランスを出て他の国に移住する人達が増えます  彼らの移住対象国として人気があるのが、他でもないロンドン  既にオランド大統領が当選した5月から、ロンドンのいい物件はフランス人の買いが入っています  75%になったら、ますますその傾向が強まり、ロンドン不動産市場にとっては朗報  となる予定


予算案発表に先駆け、今朝のラジオ・インタビューでモスコビシ財務相は「国民の9割は増税の影響を受けない。」と発言。

財政赤字対GDP比3%を来年度に達成出来てはじめて、ドイツと並ぶ大国の資格が得られるため、この数字の達成は譲らないと思います。逆にこの数字が3%より高い数字(赤字削減スピードの鈍化)となる場合、投資家はフランス国債を手放すためフランスの借り入れ金利(国債利回り)は急上昇し、ユーロ下落に直結します。

最後になりますが、今週発表されたフランスの雇用関連指標によると同国の失業者数は13年ぶりに300万人を突破しました。雇用関連対策として、どのような対策が打ち出されるのか?もあわせてチェックしたいと思います。




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[ 2012/09/28 18:11 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

スペインのOMT要請に向けた催促相場

2010年からずっと隔週火曜日に担当させて頂いておりましたセントラル短資FX(株)さんのコラム すこしFX ☆ なが~くFX が、2011年4月より隔週金曜日に マーケット・ビューでも連載させて頂く事になりました 

ドラギ総裁のバズーカ砲級のOMT発表 から2週間が過ぎました。発表当時は順調に値を上げていたユーロ  も、ここ数日調整局面を強いられています 

今週に入ってから スペインの長期金利は徐々に上昇に向かい 今後のスペインのOMT要請に対する対応に市場は注目  しています。

さらに、来月はスペインにとって大事なイベントが重なる時期ともなります。そこで、本日のコラムでは、一足お先に『10月にスペインが乗り越えなければならないイベント』をいくつかご紹介しましょう。

このブログの左上 すこしFX ☆ なが~くFX バナー をクリックして是非お読みください!  
よろしく~

最後になりますが、このリンク  をクリックして頂くと私が書いた全ての過去記事が読めますので、是非ご活用下さい 
[ 2012/09/28 16:41 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ESMの役割を巡る見解の相違

今週火曜日、ヘルシンキでユーロ圏加盟国のトリプルA格付け国:ドイツ・オランダ・フィンランドの財務相が集まり、ESM(欧州安定メカニズム)による銀行への直接資本注入をめぐり協議しました。その後に発表された声明では、6月のEUサミットでの合意事項と矛盾するような見解が示され、それが水曜日以降のスペインやアイルランドの国債利回り上昇の原因と指摘されています。

ヘルシンキでの会合

*見解の相違

火曜日の会談後に発表された声明によると、過去に起きたユーロ圏加盟国の問題には新規に発足するESMによる救済は適用すべきではないという見解  それに対して、6月下旬のサミットでは、今年6月に銀行部門への支援を申請済みのスペインなども銀行監督一元化が施行されれば、ESMによる直接資本注入に切り替えられると理解されていました。

1)ヘルシンキ会合の具体的な発表内容

・ESMが新たな監督機関として発足してから発生する加盟国の銀行問題が対象となる
・過去に既に発生している(スペイン・ギリシャ・アイルランド・ポルトガル)銀行の問題とは、完全に区別される

上記4ヶ国の銀行問題については、各国政府が責任を負うこととなる

2)6月のEUサミット

「ESMが正式発足後は、アイルランドやスペインの銀行に直接資本を注入することが可能となり、政府の負担が軽減される」と解釈されており、私もずっとそう信じていました 


火曜日のこの発表を受け、昨日はアイルランドなどの国債利回りが上昇しましたが、欧州委員会は「ESMの役割に関しての最終合意は、なされていない」と火消し役  に廻っています。

*アイルランドからの発言

アイルランドのケニー首相は、火曜日の発表を受け
「6月のEUサミットでの決定事には2つの目的がある。ひとつはソブリン危機と銀行の不良債権問題を明確に分離すること。もうひとつは(ユーロ圏各国が直面している危機に対し)加盟国全てに対し平等な措置を講じるというものである。」と発言。

*ここからの懸念材料

6月サミットでの決定とヘルシンキ会合での見解の相違により、いくつかの心配事  が出てきたと私は思っています。いくつか挙げてみますと

・ユーロ圏内部での見解の相違/分裂の表面化 

・ユンケル議長率いるユーロ・グループ、そしてユーロ加盟各国政府に対する問題解決に向けたプレッシャー 

・火曜日の発表を受け、S&P以外ではトリプルA格付けを維持しているオーストリアのフェクター財務相も「過去に起きたユーロ圏加盟国の問題には、新規に発足するESMによる救済は適用すべきではない。過去の問題は当該国政府の責任とすべきである。」という見解に同意  北欧州 対 南欧州 との対立?

・火曜日の発表が今後『公式見解』となった場合、既に金融支援要請に動いたギリシャ・アイルランド・ポルトガル、そして6月に銀行支援要請に動いたスペインが、過去の救済内容に関してESMの救済対象から外れる   政府の負担は雪だるま式に増え  財政均衡目標達成が相当遅れるリスクが出る。

・スペインがギリシャに続き債務再編の対象となるのか?

・ギリシャは 2回目の債務再編 を余儀なくされるのか?


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[ 2012/09/27 21:20 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(2)

期待高まるQ3GDP値

先ほど発表された英Q2のGDP確報値・経常収支についてお知らせします。

*Q2GDP確報値
・前期比
速報値 -0.7% 改訂値 -0.5%  本日発表された確報値 -0.4%

・前年比
確定値と同じー0.5%

*Q2経常収支
予想 124億ポンドの赤字  実際の数字は208億ポンドの赤字  となってしまいました。この数字は経常収支の発表開始以来の悪さ 

貿易赤字も悪化し、Q1の81億ポンドの赤字から、Q2は101億ポンドの赤字へ。

*期待高まる  Q3GDP値

未だにマイナス成長である点に変化はありませんが、Q2の数字が速報値から確報値に至るまでに、少しづつ上方修正  されていることを受け、ロンドン・オリンピックが開催されたQ3の数字はかなりの改善となるのではないか  という期待感が高まっています。

今朝、英中銀MPC理事の一人であるフィッシャー・英中銀公開市場操作責任者も
「10月に発表されるQ3GDP速報値は非常に強い数字になると予想している。」と発言しています。既に同理事が何らかの情報を得ているのかは不明  ですが、予想以上に強いオリンピック効果があったのかもしれません。

同理事の発言を受け、
・Q3の数字はQ2のマイナス分0.5%を完全に相殺する数字(+0.5%以上)となるという予想が徐々に出てきている  たぶん+0.6~0.7%という数字がコンセンサスとして出来上がりつつある。

・Q2はエリザベス女王即位60周年記念式典の為、今年に限り国民祝日が1日増えたことに加え、長引く悪天候のお陰で、通常のQ2と比較すると生産性の減少という特殊要因があった  Q3は通常通りに戻る  英中銀の試算によると、エリザベス女王即位60周年記念式典による国民祝日1日追加の経済効果は-0.5%となっています。

・オリンピックの切符販売分だけを取っても、GDPに対する寄与度は+0.2% 

どうしてもフィッシャー理事の発言が気になりますが、10月の英中銀MPCでは政策金利・資産買い入れ枠(QE2)ともに据え置きとなるでしょう。


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[ 2012/09/27 19:49 ] 経済 | TB(-) | CM(0)

スペイン予算案

報道各社により、ばらつきがあったスペイン2013年度予算案と銀行ストレス・テストの発表日。先週末の時点では、明日28日(金)に両方とも発表となっていました。

しかし今朝になり、英FT紙・ガーディアン・テレグラフ紙の3紙、そしてBBCテレビが、本日27日(木)にスペイン予算案が発表されると発表しています。

具体的な発表時間としては、
ロンドン時間午後1時(日本時間午後9時)よりモントロ予算相の演説が開始

予算案詳細発表はロンドン時間午後2時(同午後10時)からとなっています。

銀行ストレス・テストの発表日に関しては、本日という報道と明日金曜日という報道が未だに分かれている状態です 

*予算案の見所

ズバリ『財政赤字対GDP比』  予定としては、2012年度+6.3%、2013年度+4.5% という数字が市場のコンセンサスとなっています。

もし本日発表された2013年度予算案の財政赤字対GDP比が+4.5%以上であったり、2012年度の数字が+6.3%より悪かった(=高かった)場合はスペイン長期金利の上昇や株価下落、そしてユーロ下落を引き起こす可能性がありますので、要注意  です。


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[ 2012/09/27 18:05 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

欧州各国国債利回り

ギリシャやスペインでの大規模ストライキなどにより、緊縮財政政策の遂行に危険信号  が灯った欧州
ですが、本日は危なっかしい国(スペインやイタリア)と安全国(ドイツやイギリス)の長期金利動向が正反対の動きをしています。

長期金利上昇

これらのチャートは、上からスペイン  イタリア  ドイツ  英国の10年物国債利回りの今朝からの動きです。

前日終値が赤い横線で入っており、赤線より上 金利上昇(=国債価格下落)
赤線より下  金利下落(=国債価格上昇)
となっています。

これを見る限り、スペインが特に昨日よりグ~~ンと金利が上がっているのに対し、イタリアはスペインほどあからさまでは、ないようです。それに対しドイツ、英国ともに長期金利はオープンから大きく下落



スペインのイールドスプレッドは拡大 

これもユーロの頭を重くしている原因のひとつでしょう。

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[ 2012/09/26 21:23 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

カタルーニャ州、前倒し総選挙

先週行われた ラホイ首相との会談 で、税収配分拡大を拒否されたマス州首相。

とうとう前倒し総選挙実施に踏み切るようです。今回の選挙は『スペインからの独立』 


*前倒し総選挙

カタルーニャ州選挙が最後に実施されたのは2010年11月なので、かなり早い時期での前倒し総選挙となります。

投票日は11月25日

ラホイ首相のお膝元:ガリシア州での州選挙とバスク州選挙が10月21日に行われますが、特にガリシア州での選挙は「ラホイ首相と、ここ数年国民を苦しめている緊縮財政政策」に対する国民投票と言っても過言ではありません。

ラホイ首相にとっては、これだけでも相当な負担になるはずですが、今度はカタルーニャ州でも選挙が待っている。

大丈夫かな?  今年の秋は、スペインの政局不安が一気に増す危険性が出てきますね 


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[ 2012/09/26 19:41 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ギリシャで大規模ストライキ

5.6月と2ヶ月に渡る選挙で勝利  を収めたサマラス首相。
しかし本日、連立政権誕生以来、初の大規模ストライキ実施となりました 

リセッションが5年目に突入する中、ギリシャ国民の我慢は限界に近づいており 国民の緊縮策に対する強い反対がこの形となりました。

本日ストに参加する組合は、民間部門での労働者による最大規模のGSEE組合、そして公務員が属するADEDY組合、共産党の息が掛かった軍事関係者による組合の名が挙がっています。

本日のストはギリシャ65の都市/街で繰り広げられるので学校・病院・公共施設・湾岸施設・交通・鉄道など全ての機関において閉鎖や大きな混乱が生じる模様。アテネ国際空港も現地時間午後1時までは発着をコントロールする航空管制官のストのため、ほぼ閉鎖状態。

アテネ駅
無人のアテネ駅

アテネ空港
おじさんが一人だけのアテネ国際空港

今回の大型ストがサマラス首相率いる連立政権の崩壊  に繋がる説もあるようです。

*メルケル・ラガルド会談

本日メルケル首相とラガルドIMF専務理事が会談を持ちますが、そこでギリシャ緊縮財政策の内容や期限延長について、話し合う模様。何か出ましたら、またあらためて記事にします 

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[ 2012/09/26 18:24 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ギリシャ、新たな債務再編の危機?

2年間に渡る115億ユーロ規模の歳出削減内容に対し、ギリシャとトロイカ調査団との話し合いになかなか決着がつかないまま、協議は先週金曜日で一旦停止 されています。

トロイカ調査団不在のギリシャで、今週に入ってから財政事情に関する発言が続いています。発言内容を見ればみるほど ’’もしかしたら今年春に続き、新たな債務再編の必要性が表面化するのかしら  と気になってきました 

*ギリシャ、債務再編第一弾

今年3月に 民間部門との債務再編合意 により、約1000億ユーロの債務が圧縮されました。

この再編合意により、同国は公的債務残高対GDP比率を2020年までに120%に引き下げることを目標としています。

しかし5年目に入るリセッションによる景気低迷などが障害となり、3月の債務再編実施にもかかわらず、このままで行けば2020年の目標達成は不可能となるだけでなく、財政の切り盛り事態にも赤信号が灯る  のではないか?と心配されています。

*今週に入ってからの要人発言 

1) ラガルドIMF専務理事

昨日、ラガルド専務理事は「ギリシャは景気低迷や民営化の遅れで財政状況が悪化  しているため、検討中の財政措置では解決できない資金調達ギャップに直面している。」と指摘。関係者の間では、この発言は新たな債務再編の必要性を同専務理事が暗に指摘しているのではないか?とされています。

2)ドイツからの報道

この記事 でもお知らせしましたが、独シュピーゲル誌はギリシャの国家予算の不足額は200億ユーロになる予定であり、当初見込みのほぼ2倍に達していると報道しています。

他のドイツ紙では不足額を300億ユーロと載せているものもあるようですが、いずれにしても現在ギリシャ政府とトロイカが協議中の115億ユーロの歳出削減では不十分であり、赤字ギャップの拡大  が懸念されます。

3)ギリシャ・スタイクラス副財務相発言

今朝、スタイクラス副財務相は「財政赤字縮小と国有資産売却の目標を達成できなければ、資金調達ギャップは拡大する。」とわざわざ発言  この発言内容は昨日のラガルドIMF専務理事発言とほぼ同じ内容。

この発言に加え、ECBや加盟各国の中央銀行が保有している約300億ユーロ規模のギリシャ国債については「ロールオーバー(借り換え)を求めなくてはならない可能性がある。」  とも述べています。

3月の債務再編の時にECBや中央銀行は優先債権者待遇が適用されていたため、損失を被ったのは民間投資家のみとなり、ECB/中央銀行の保有分はそのままとなっています。

  

私がここに書くまでもなく、トロイカ調査団は欧州委員会、欧州中銀そしてIMFからなっています。月曜日のラガルド専務理事の発言は、先週金曜日に調査を一旦中止したトロイカ調査団からの中間報告を元に行われたのではないか?と私は思っています。

*ドイツやイタリアの動きは?

イタリアは来年春、ドイツは来年秋にそれぞれ総選挙を控えています。
ギリシャに対する新たな金融支援や債務再編などの動きが出てきた場合、特にドイツでは新たに議会の承認が必要となります 

総選挙まで1年を切った今、ギリシャ支援を議会で議論し有権者の反感をかいたくない...... とメルケル首相は思っていることでしょう。

しかし、議会や有権者への配慮を優先してしまうと、Grexitが現実のものとなってしまい  あらたな頭痛の種ともなりかねません 

万が一、Grexitが米大統領選挙前に起こるようなことにでもなれば、オバマ大統領も黙っていないでしょう 

しかし逆の見方をすれば、大統領選挙が終われば、米国からの圧力がなくなるだけに、Grexitが現実に起きるリスクが高まるのかもしれません   そうなるとメルケル首相は自分が首相時代にユーロ崩壊のきっかけともなりうるGrexitを引き起こした汚れ役には、なりたくないと思うのではないでしょうか?

同首相に近い人物の話しでは、総選挙が終わるまでユーロ加盟国の離脱はどうしても避けたいとメルケル首相は語っているそうです。

3期目を狙う同首相ですが、もし
・「来年の総選挙で負け、3期目続投が不可能になる」
・「ギリシャが総選挙までにユーロ圏から離脱する」

このどちらを選ぶか?という問いかけに、メルケル首相は「選挙で負ける」を選んだと言われています 
そこまで通貨統合を経た欧州政治・経済・財政・金融統合に欧州は賭けているのかもしれません。



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[ 2012/09/26 00:15 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ビルト紙の報道

ヨーロッパで一番売れているドイツのタブロイド紙:ビルトが 興味ある記事を載せています。

*欧州司法裁判所の登場となるのか?

つい先日、ESMの合憲性について、ドイツ憲法裁の判決を待っていた私達ですが、今度は欧州連合の「最高裁判所」に値する欧州司法裁判所の審判を仰ぐことになる可能性が出てきました。

ビルト紙の内容は、

ドイツの中央銀行であるドイツ連銀と欧州中銀(ECB)は9月6日のECB理事会で決定された 加盟国の国債購入計画第二弾となるOMTの合法性について、欧州連合の「最高裁判所」に値する欧州司法裁判所の審判を仰ぐ可能性が出てきたようだ

としています。

新聞によると、両者(連銀とECB)はそれぞれ専門の弁護士を立てECBが決定したOMTが、ECBの『責務の範囲内』とみなされるかどうかについて争うことになるかもしれない とされているようです。

ドイツ連銀は、OMTはリスボン条約第123条に反していないか?に特に注意を払っているともされています。

*リスボン条約第123条とは?

少し難しい話し  になりますが、リスボン条約第123条とは、『政府債務の直接的な取得の禁止』となっており、ECBや加盟国の中央銀行が加盟国の財政赤字の補填のために信用供与したり国債を直接購入する事を禁止しているという内容です。

私は「国債の直接購入」の意味しているところは『発行市場での買い取り』をさしているものであり、ECBがOMTを通じてやろうとしている『流通市場での買い取り』は違法性はない と勝手に解釈しておりました 

しかし連銀がここまで思い切った決断を下したのであれば、123条を巡る解釈はもっと奥深いものがあるのかもしれません 

これは今日明日にどうなる問題でもないようで、現在の報道を読む限り、欧州司法裁判所で争う形になるかに関しては、グレーであり「絶対確実なイベント」として市場をかく乱するか、まだ不透明な部分が多いようです。ただし、頭の片隅にとどめておいてもよいでしょう。


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[ 2012/09/25 19:11 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

FX戦略会議

7月より 西原宏一さんと一緒に為替相場を語る FX戦略会議 を読売オンラインさんで始めました 

早いもので、今週の月末・期末を終えると、来週からQ4となります。
期末に向けての注意点、相場の動く材料などを、今回は話し合ってみました。

このリンク または ブログ左側にあるバナーをクリックして是非ご覧下さい 
[ 2012/09/25 17:56 ] 読売オンライン・FX戦略会議 | TB(-) | CM(0)

スペイン編

今週の欧州市場の注目国は、スペイン。そこで繰り広げられるであろう2つの大きなイベントについてご紹介します。

*スペインの銀行に関するストレステスト(健全性審査)の結果

今年6月に スペイン政府は最大1,000億ユーロ規模の『銀行の資本増強を目的とした支援要請』に動きました。

今週発表されるストレス・テストの結果は、同国の銀行全体で500~800億ユーロの資本増強が必要になる見通しとなり、支援要請額よりは少なくなる見通しとなっています。

*ムーディーズによる格付け

この記事 からの抜粋となりますが

もし同社がスペインの格付けを1ノッチ下げると、「投資適格」から「投資不適格(ジャンク債扱い)」に落ちてしまいます。ギリシャの例を見るまでもなく、ジャンク債扱いになると、投資家が運用の際に使用する国債インデックスからスペイン国債が除外される可能性が高まり、同国債の投げ売りに繋がる可能性も出てくるでしょう。これがきっかけとなり新たなユーロ圏債務危機不安が台頭した場合、間違いなくイタリアへも飛び火するでしょう。
ギリシャやポルトガルの時とは比較にならないほど、スペインやイタリアの長期金利(10年物国債イールド)の上昇をECBや政治家が必死で押さえ込もうとする理由は、7%台で推移すると 『持続的な財政運営が不可能』 となるという単純な理由だけでなく、押させ込みが失敗した場合 『ユーロ存続が危ぶまれる』 『通貨統合の崩壊』に繋がる恐れがあるからです


ストレス・テストの結果を受け、同国国債の格付け見通しがジャンク債扱いとなった場合、抜粋部分で書いた内容に加え、今後スペインがESM/ECBに対しOMTの要請に動いたとしても、借り入れ金利低下に対する効果が半減してしまう危険性  が高まると思っています。

同時に、ジャンク債  まで引き下げられた場合、欧州の債務問題が再び意識され、投資家のリスクオフの動きからドル・円が下落する可能性も高まることでしょう。

この格付け見直しがジャンク債扱いにならない可能性として
・格付け大手:S&P社は先週「スペインがジャンク債扱いになることは、近い将来ないであろう。」と発言している
・今週発表される2013年度予算案で当初の予定通り、来年度の財政赤字対GDP比が4.5%で維持された場合、市場はその約束を好感する可能性がある

などが考えられます。

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[ 2012/09/24 19:45 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ポルトガル編

ギリシャに続き、今度はポルトガルです。

*社会保険料引き上げ発表

2週間前、コエリョ首相はテレビ演説で「財政赤字の縮小と増加する失業者への対応の一環として、現在11%と定められている社会保険料を18%へ引き上げる」 と発表。

これを受け、2週間連続で国民による大規模な抗議デモ  がポルトガル各地で起こっていました。

*早くも断念か?

先週金曜日に大統領官邸内で8時間に渡り、大統領と政府要人が追加緊縮策について協議しましたが、その間も大統領官邸は抗議デモに取り囲まれ、いかに今回の保険料引き上げが国民に不人気であるか  を思い知らされました。

週があけた本日になると、同国政府は保険料引き上げに関する考えを改める可能性が浮上した  と報道されています。

*Uターン現象 

もし緊縮政策の内容変更や一部中止が決定された場合、780億ユーロの金融支援策受け取りの条件内容達成順守に赤信号  が灯ります。

それに加え、アイルランドに続き、ポルトガルも来年から国債市場で入札による資金調達を目指している計画が頓挫  するリスクも出てきます。

今回の政府による緊縮策順守姿勢のUターン現象は、他の救済要請国であるギリシゃやアイルランドの姿勢にどのような影響を及ぼすかに関しては、まだ確かではありません。

私も今回はじめて知ったのですが、ポルトガルという国は政府のいかなる決定は国務院との協議を経て「絶対多数決」という形よりも「コンセンサス」を経て決定に動くという伝統的なしきたりがあるそうです。ですので、万が一政府決定がUターン現象を起こしたという事は、コエリョ首相の独断ではなく、政府内のコンセンサスが実施より断念に移ってきたと考えざるを得ないのかもしれません。

*昨年から今年にかけての政治動向
話しは2011年に遡りますが、昨年3月ギリシャに続き 今度はポルトガルもEUに対し正式に金融施支援要請に動くのではないか? という噂が濃厚になってきました。

その直後、同国政府が策定した緊縮財政策が議会で否決  されたことを受けて当時のソクラテス首相は辞任を表明し、6月に総選挙実施という段取りとなりました。

それまでの暫定政権はソクラテス首相がそのまま首相の座を保ち継続していましたが、4月に入るや否や、同国は正式に金融支援要請に動いたのです。

6月の総選挙  では、ソクラテス首相率いる社会党が負け、社会民主党(PSD)の党首であったコエリョー党首が首相に就任。

総選挙が実施された時から既にPSD党は膨大な財政赤字や債務を縮小するため、増税や大規模な支出削減を含む緊縮策や改革にただちに着手する必要があると述べており、有権者もそれを知った上でPSD党に票をいれた筈でした。

しかし1970年代以来最悪の長引く不況の煽りも手伝い、有権者の我慢もそろそろ限界に達したとも言えます。


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[ 2012/09/24 18:31 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ギリシャ編

今週は月末・期末が重なり、相当神経質な相場展開になると予想していますが、欧州ユーロ圏各国では財政問題  を巡り、各国政府の動きに注目  が集まります。

最初はギリシャから参りましょう。

*トロイカ調査団の動き

2年に渡る115億ユーロ規模の歳出削減案の内容交渉でギリシャに滞在していたトロイカ調査団が、先週金曜日に一旦ギリシャを離れました。予定としては今週火曜日に再度ギリシャ入り  し、最終調整をするようです。

*歳出削減額

最近のメディア報道を見ると、もともとの『115億の歳出削減策』に加え、脱税による20億ユーロの不足分も加わり、緊縮パッケージは ’’合計135億ユーロ規模’’ となってきたようです。

既に、同国が海外に所有する大使公邸を含む不動産の売却は実現に動き出しており、ロンドンでも旧領事官邸として所有していた建物の売却に取り掛かっている模様。

ギリシャ Holland park

この写真はギリシャの旧領事官邸があるロンドン高級住宅街の写真です。この地域は、ヴァージン・アトランティック航空に代表されるヴァージン・グループ創設者・会長のブランソン氏も住んでいる地域です。

*フランスからの擁護(?)発言

先週末に、独シュピーゲル誌は「財政危機に陥っているギリシャの国家予算の不足額は200億ユーロになる予定であり、当初見込みのほぼ2倍に達している。」と報じました。一応否定されたものの、市場関係者はギリシャの数字の信憑性に疑問を抱き続けているだけに、反応は「またか......」と言ったものとなっています。

本日になり、フランスのエロー首相は「ギリシャの歳出削減期間の2年間の延長を認めるべきである。ドイツをはじめとする加盟各国政府の煮え切らない態度は、逆効果を招くだけ。」と発言。

しかしこれに追随する擁護発言は、今のところどの国からも新たに出てきていません。

最終的には10月8日に開催されるユーロ圏財務相会合の席で、トロイカ調査団によるギリシャ財政に関する最終報告書が間に合うようなスケジュールであることには変化がないようです。


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[ 2012/09/24 17:43 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

スペインからの独立運動

スペイン・第2の都市:バルセロナがあるカタルーニャ州
スペイン カタルーニャ
(地図上の赤くハイライトが入った州)

この州がスペインからの独立を声だかに叫び始めました 
州民の半分以上がスペインからの独立を希望していると言われるカタルーニャ州では、自治州にとって一番重要な日である『9月11日・カタルーニャの日』(1714年9月11日に同州がそれまで保持していた地域特権を失った日を記念したもの) に独立運動に関するデモを実施、  150万人もの人を集めた大規模なものとなりました。

OMTによる支援要請に動くかどうか注目 を浴びているスペインですが、国内では自治州の独立運動が活発になっており、ラホイ首相にとっては新たな頭痛の種 となりそうです。

*カタルーニャ州の要求

同州はお隣ポルトガルとほぼ同じ経済規模を持ち、スペイン全体のGDPの20%をはじき出す、最大の経済規模を持つ州

毎年、州内総生産に対し約9%の金額を毎年中央政府に払い込む義務があるようですが、数年に渡るリセッションと高失業率による税収不足も手伝い、同州は8月に中央政府に対し50億ユーロの金融支援要請に動く  という皮肉な結果となりました。

自分達が中央政府に税収の一部を払い込みながら、今度はその中央政府に対して支援要請に動くという矛盾した行為を是正するため、同州のマス州首相は昨日ラホイ首相と会談をし、カタルーニャ州から中央政府に払い込む税収の一部を同州に再配分・課税権の拡大を含む新法案を提出する運びとなりました。

*ラホイ首相の反応

マス州首相からの『財政の自治権』に関する提案に対し、ラホイ首相は「提出された法案は憲法に反しており、憲法の枠組みを問う提案はスペインの全国民を代表する議会のみが決定出来る。そのため、同法案を受け入れることは出来ない」と一蹴 

*マス州首相からの発言

ラホイ首相からの否定的な発言を受け、マス州首相は
「我々からの提案は退けられたことは残念である。我々は早期の州選挙を実施し、有権者の意見を問うことになるであろう。それと並行し、独立に関する国民投票の実施も考えることになるであろう。」と語りました 

*私が感じたこと

この話しを聞いて、真っ先に頭に浮かんだのはスコットランドによる英国からの独立に関する議論です。私の記憶が間違っていなければ、スコットランドは2014年までに「独立に関する国民投票」の実施に踏み切る予定となっている筈。

このカタルーニャ州は、カタラン語で教育を受け、スペイン語は第2外国語の位置を占めているくらいですから、独立意識はスコットランドの比ではない  と想像されます。

この記事 でもお知らせしましたが、同じくスペインからの独立を求めている’’バスク州’’では、10月21日に自治州選挙が実施されます。今回のカタルーニャ州の動きを見たバスクの有権者は、一体どんな思いで投票所に向かうのでしょうか?




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[ 2012/09/21 20:05 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(2)

債務ミニ・サミット

このイベント・カレンダーにも書きましたが、本日イタリア・ローマではモンティ首相主催の『債務ミニ・サミット』が開催されています。

招待を受けているのは、既に金融支援要請に動いたギリシャとアイルランド、これから受けることになるであろうスペインそれぞれの首相です。やはり金融支援を受けたポルトガルが招待されていないのが、気になります 

まず最初に会談を終えたのが、ギリシャのサマラス首相です。

ミニ・サミット サマラス

現在モンティ首相と会談中なのが、アイルランドのケニー首相。
まだお2人の写真は公開されていませんが、これはケニー首相が会談場所に到着した車です。

ミニ・サミット アイルランド

さきほどから上昇しているユーロですが、特にこの会談内容のヘッドラインでは、ありません。


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[ 2012/09/21 18:39 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

スペイン国債

9月6日、ドラギ総裁のバズーカ砲以来、グングン下落したスペインやイタリアの国債利回り

しかしグングン下落が一旦落ち着いてきた先週後半くらいから、両国の利回り動向に差が出てきました。

*最初のチャートと2番目のチャート

イタリアとスペイン、それぞれの10年債利回りですが、両方のチャートに黄緑の縦線が入っています。それが9月6日のECB理事会の日でドラギ総裁がOMTの発表をした時です。

スペインとイタリアとの比較

その後、両国の利回りはグングン低下しているのが判ります。

しかし先週に入ってからは、イタリアは下げ続けているのに対し、スペインの利回りは上昇に転じかけ、また下落を示しました。

*3番目のチャート

これは本日の欧州オープンから1時間ほど前までのスペイン10年債の利回り推移を表したものですが、3年・10年債の入札後ジワジワと利回りが上昇(=国債価格下落)し、昼過ぎくらいから更に上昇しています。

本日の入札結果ですが

・10年物
入札額: 8億5900万ユーロ
応答利回り:5.666% (前回: 6.647%)
応答倍率: 2.85倍 (前回: 2.24倍)

こうなっており、8月に実施された前回の入札時と比較して、応答利回りは下落・倍率は上昇という最高の結果  となりました。

しかし結果発表直後から債券は売られるわ(=利回り上昇)、為替相場ではユーロが売られるわ  という反応となり、入札結果とは裏腹の展開となってしまいました 

*裏腹な展開の理由

いろいろな理由付けがあるようですが、一番納得が行くものとしては

入札結果がよい  スペイン政府にとっては資金調達金利が低いままとなりラッキー   これが続けば、スペイン政府はわざわざOMTを通しての支援要請する必要がなくなる  市場参加者は、スペインの支援要請は ’’もし’’ ではなくて、’’いつ’’ と見ているので、梯子を外された格好となってしまう   OMT要請が遠のき、ユーロ圏債務問題解決までの時間がかかると見た投資家がユーロ売りを出す

こんな感じのようです。

明日(金曜日)には、スペインを取り巻く環境について詳しい記事を書きますので、お楽しみにお待ち下さい 



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[ 2012/09/20 21:47 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

10月末までの主なイベント

世界を戦々恐々  とさせていたユーロ圏債務危機問題が一旦落ち着いてきそうな気配となり、ここからの市場の関心は米・大統領選挙  と財政の崖 、中国の景気動向  に視点が移ってきました。そうは言っても私はユーロ債務問題が完全に終焉したとは夢にも思っておりません。とりあえずここから10月末くらいまでの欧州イベントをご紹介しましょう。

9月21日(金)
ユーロ圏債務問題ミニ・サミット

伊モンティ首相がギリシャ・サマラス首相、アイルランド・ケニー首相、スペイン・ラホイ首相をローマに招待し個別・全体会議を開催

9月23日(日)
ギリシャ政府とトロイカ調査団との間で、国際支援の条件として求められている117億ユーロの追加緊縮策内容について合意される見通し

9月24日(月)
オランダ:Q2GDP改訂値発表

9月25日(火)
イタリア国債入札
スペイン短期債入札

9月26日(水)
イタリア短期債入札
ドイツ国債入札

9月27日(木)
イタリア国債入札
スペイン政府による追加緊縮策内容発表(予定)

9月28日(金)
フランスQ2GDP最終値
フランス2013年度予算案提出

 私自身のカレンダーには、この日にスペイン銀行ストレステスト内容発表に加え、同じくスペインの2013年度予算案提出 というのが書き込まれているのですが、このロイターのカレンダーには入っていません 

9月30日(日)
アイルランド政府とユーロ・グループによる銀行救済用支援金内容についての協議終了(予定)

10月4日(木)
ECB金融政策理事会
フランス国債入札
スペイン国債入札

10月8日(月)
ユーロ圏財務相会合

10月9日(火)
EU財務相会合
IMF年次会合(~14日まで)東京
ギリシャ短期債入札(予定)

10月10日(水)
イタリア短期債入札

10月11日(木)
イタリア国債入札

10月16日(火)
スペイン短期債入札
ギリシャ短期債入札(予定)

10月18日(木)
EUサミット(~19日)
フランス国債入札
スペイン国債入札

10月21日(日)
スペイン・ガリシア州とバスク州で、それぞれ自治州(地方)選挙実施

10月23日(火)
スペイン短期債入札

10月26日(金)
イタリア国債入札
スペイン・Q3失業率発表

10月29日(月)
イタリア短期債入札

10月30日(火)
イタリア国債入札
スペイン・Q3GDP速報値発表

10月31日(水)
フランス国債入札


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[ 2012/09/20 19:30 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

英中銀MPC議事録公開

おはようございます 
昨夜は気温が一桁台まで下がり、今朝起きた時思わず暖房を入れようか?悩みました。
日照時間も極端に短くなってきたので、一日も早く冬時間になってくれないかなぁ~ と思っています 

さて、今月の英中銀MPC議事録が公開されました。

政策金利・資産買取プログラム(QE2)規模  9名の理事全員が「据え置き」に票を入れた  ことが判明。これ自体には、特に驚きはありません。

内容を読んで2点、気が付いたことがあります。

*追加緩和策の導入の是非

9名の理事のうち、1名が「QE2増額の必要性を示唆」したようです。その理由付けとして

it was not clear that the uncertainties about the medium-term outlook would be resolved to any great extent in the coming months and, given the weakness in demand, a good case could be made at this meeting for announcing more asset purchases.

英国経済を取り巻く環境を考えた場合、中期的な視点からみた今後の先行き不透明感が数ヶ月のうちに払拭されるとは思いがたい。その観点から考えると、今月のMPCで追加緩和策(QE2枠増額)に踏み切ることにも整合性が見出される。

*将来のインフレ率について

Nonetheless, the rise in oil prices and the probable increase in utility and some food prices meant that the near-term outlook was for a less rapid fall in inflation than the Committee had thought at the time of its August Inflation Report projections.

8月に中銀四半期インフレーション・レポートを作成した当時は、インフレ率はもっと早いスピードで低下するものと理事会では予想していたが、高騰する原油価格や、それに付随するガス・電気料金、そして食料品価格の上昇などが、直近のインフレ率低下を遅らせている。

としています。


とりあえず議事録公開を受けポンドは下落していますが、利下げにせよQE2増額にせよ、今後の景気動向次第では「次の一手」を出す可能性が依然として残っているため、ある意味当然の動きとも言えるでしょう。


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[ 2012/09/19 18:20 ] 英中央銀行 | TB(-) | CM(0)

スペイン・不良債権比率

本日はスペイン関連ニュースが次々と出てきますが、今度は「不良債権比率」の発表でした。

*最悪の不良債権比率を記録 

スペイン中央銀行が発表した7月分不良債権比率は9.86%となり、数字公開が始まった1962年以来、最悪の数字  となってしまいました 

スペイン銀行不良債権比率

このチャートはロイターに載っていたものですが、

・上のチャート 「不良債権比率とGDPとの関係」
1990年代につけた9.2%という比率を上回ってから数ヶ月が経ちます。
このグラフを見る限り、GDP上昇  不良債権比率下落の関係が見れます。
リーマン・ショックがあった2008年頃から、不良債権比率はグングン上昇し、特に昨年後半から現在にいたるまでの上昇率には目を見張るものがあります。

・下のチャート  「不良債権比率 (左軸) と 失業率 (右軸) との関係」
当たり前と言えば当たり前なのでしょうが、やはり失業率が増加すれば不良債権比率も上昇しているので、判ります。

このグラフで一番私の目を引いた  のは、2004年くらいから2008年くらいまでのスペインに於ける不良債権比率は、わずか1%台であった事実  です。

その当時の失業率を見ると、10%台に乗っていた時期があるだけに、やはり驚きました。

ギリシャ債務危機発覚後のユーロ圏を取り巻く環境が、スペイン経済・金融事情に与えた悪影響のほどが、このグラフを見るとよく判ります。

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[ 2012/09/18 19:32 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

スペイン長期金利動向

9月6日に開催されたECB金融政策理事会で、ドラギ総裁が  『OMT』 というバズーカ砲  を発表してから、スペインやイタリアの長期金利は軒並み急低下(=国債価格上昇)していました。

スペイン10年物国債利回りを例にとると、7月24日につけた7.57%   先週は5.5%台まで急落 

先週金曜日に開催されたユーロ圏財務相会合の席で、果たしてスペインがOMTを通じて救済支援を要請するか?に、市場の関心は集中していました。
しかし結果としては、どの国も要請せず、そのままたち切れとなった訳です。

*スペイン長期金利・CDS

先週金曜日のスペイン10年物国債利回り終値は5.83%でしたが、週明けの昨日になると、ジワジワ上昇(=国債価格下落)し、5.97%まで上昇  特に危険水域に達した訳ではありませんが、スペインの今後の対応を巡り、少しづつ市場が心配をし始めてきたサインとも見受けられました。

そして今朝になると、一気に6%台でオープンし、先ほど実施された 短期債の入札結果を好感 し、6%台を下回って推移している状態です。

昨日は長期金利の上昇と足並み  を揃え、CDS(Credit default swap クレジット・デフォルト・スワップ)も上昇が確認されています。

*週末の抗議デモ

この週末には、スペイン・ポルトガル・ギリシャの各地でそうとう大規模な抗議デモが繰り広げられました。

マドリッドの抗議デモ

ギリシャは、またあらためて記事にすることにしますが、スペインのデモは2重の苦しみに喘ぐ市民の叫びが聞こえてきました。

このブログでも紹介しましたが、地方自治体 も赤字削減に取り組まざるを得えない状態です、

つまりスペイン国民は、国家の財政赤字削減を目的とした緊縮財政策  自分達が住む地域が課した緊縮策、それぞれ両方の影響を受けていることになります。

そこに、欧州最悪の雇用状況とくれば、彼らが受ける痛みは相当のものでしょう。


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[ 2012/09/18 18:11 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

スペイン短期債入札結果

スペイン短期債入札結果が発表されました。


入札予定総額: 35〜45億ユーロ

・12ヶ月物
入札額:35億6000万ユーロ
応答利回り:2.835% (前回: 3.070%)
応答倍率:2倍 (前回: 1.9倍)

・18ヶ月物
入札額:10億2000万ユーロ
応答利回り:3.072% (前回: 3.335%)
応答倍率:3.6倍 (前回: 4倍)

予定額を上回る額の入札が確認されただけでなく、応答利回りも前回入札時より低下しました。

この結果を受け、ユーロが若干戻しています。

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[ 2012/09/18 17:50 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

FX戦略会議

7月より 西原宏一さんと一緒に為替相場を語る FX戦略会議 を読売オンラインさんで始めました 

ECBのOMTというバズーカ砲  に続き、米FRBは「永遠のQE3」発表となりました。
世界主要国が究極の金融緩和政策を維持していますが、果たしてそれが相場に与える影響は?
今回は、そこに焦点をあてて話し合ってみました 

このリンク または ブログ左側にあるバナーをクリックして是非ご覧下さい 
[ 2012/09/18 16:38 ] 読売オンライン・FX戦略会議 | TB(-) | CM(0)

バイトマン総裁を巡る攻防

さきほどから、メルケル独首相は年に一度開催される「首相に対する記者会見」を行っています。
現在、質疑応答をこなしていらっしゃいますが、さきほどバイトマン連銀総裁について言及しました。

*ショイブレ財務相発言

この週末、ドイツのショイブレ財務相がバイトマン独連銀総裁について異例の発言  をしました。

「ECBが決定した債券買い入れ計画(OMT)に対し、反対意見を述べるのは結構だが,それを公の場で繰り返すのは、どういうものかと思う。ドイツ国民は(今後のユーロの展開について)非常に不安定に感じている。ドイツ連銀(総裁の度重なる反対意見を聞くたびに国民は不安を感じているが、本来連銀というもの)は国民に安心感を与える立場にあるということを忘れないで欲しい。」

ドイツに於ける連銀(中央銀行)、そして連銀の独立性は最も尊重されており連銀に対しこのような挑発的とも取れる発言をする政治家は、見かけません。それくらい、連銀は国内で絶対的な位置を占めており、挑戦するような行為は厳禁とも言われてきたようです。

バイトマン連銀総裁にしてみれば、同じドイツ人でありながら、ショイブレ財務相・アスムセンECB専務理事が共にOMTに賛成しているので、自分の立場はますます苦しくなっているのでしょう \"\"

それが理由かは、わかりませんが、本日の記者会見の席で、メルケル首相はバイトマン総裁擁護とも取れる発言をしています。

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[ 2012/09/17 19:40 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

バカラ村さんの大阪セミナー

お友達のバカラ村さんがOANDA社主催の『大阪セミナー』をいたします。

バカラ君


下のリンクをクリックして申し込み御願いします
申し込みリンク

申し込み開始からわずか24時間以内で、ほぼ満席に近い状態 。ただし、まだ若干お席が残っているようなので、皆さんお早めに申し込み御願いします 

このセミナーは、

第一部:テクニカル偏 
第二部:特別公開編 

と2部構成になっており、バカラ村さんが長年経験してきたトレーディングの真髄を特別公開するそうです。
やはり私のお友達ブロガーである 奈那子さん が進行役として、参加するのでもっと楽しみですね 

ロンドンにいる私も是非みたい~~~~~~~と思っているのですが、地理的に不可能 
でも、このセミナーの模様はパンローリングさんが録画して販売することになったそうです 
[ 2012/09/17 18:47 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)

Adele

オリンピックとパラリンピックが終了し、私が住むロンドンにも静けさが戻ってきました。

今回のオリンピックに対するロンドンに住む私達にとっての不満は、イギリスの音楽とエンターテイメントをテーマにした閉会式で名だたるアーティストが多数出演し名曲を披露したのは良いのですが、その中にロンドンが誇る世界のアーティスト・Adele(アデル)が入っていなかったことです 

彼女は現在妊娠中なので、それを理由に断ったのかもしれませんが、久々にロンドン・地元からの世界的シンガー誕生を祝いたかった人は本当に多いのです。

日本でAdeleは知られていますか?彼女は2012年の第54回グラミー賞で、主要3部門を含む6部門でノミネート  ノミネートされたすべての賞を獲得した女性です。

私が大好きな2曲のYouTubeリンクをつけておきます!





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[ 2012/09/15 10:31 ] イギリスでの生活・食事等 | TB(-) | CM(0)

ユーロ圏財務相会合・スペインについて

QE3関連記事にばかり時間を取られ  本日キプロスで開催されているユーロ圏財務相会合での出来事をお伝えするのが遅れましたこと、お詫び致します 
本日の会合ではスペイン・ギリシャ・ポルトガルについて話し合いが進行しているようです。

まず、スペインについて現在まで判っていることを書いてみますね

*オランダの経済紙に載った観測記事

オランダの経済紙:Het Financieele Dagblad(フィナンシエール・ダフブラット)は、ECBのドラギ総裁とアスムセンECB専務理事、そしてIMFのラガルド専務理事とリプトン筆頭副専務理事の間で、3,000億ユーロ規模のスペイン救済計画について協議が開始されたと報道 しました。その後、ECBはその報道を否定しています。

ドラギ、ショイブレ、アスムセン

本日のユーロ圏財務相会合開催前のインタビューでも、アイルランド・ヌーナン財務相は「スペインはECBが設定したOMTによる救済を受けるかどうかの態度をはっきりすべき。」と発言したのに続き、オランダのデヤーヘル財務相も「スペインは必要であれば(現在要請している銀行資本注入の援助だけでなく)それ以上の支援要請も考慮するであろう。」と発言しています。

*スペイン、構造改革計画発表予定

本日のユーロ圏財務相会合に於ける一番重要なニュースは、スペイン関連かと思います。

ユンケル議長とレーン欧州 委員(経済・通貨担当)が昼食時に行った記者会見 の席で、「スペイン政府は9月末までに構造改革計画を発表する」と発言。

同会合に出席しているデギンドス経済相によると、この計画は欧州委員会(EU)の助言を元にスペインの財政政策と構造改革の両面から構成される予定となっており、同国の経済運営向上には欠かせない内容となるようです。

同氏はそれに加え、スペインは赤字削減などの財政目標達成に向けた行動に出る  とも語っており、計画の中には赤字削減に向けた詳細な行程表も含まれるようです。

*構造改革計画発表と、支援要請との兼ね合い

この記事 でも触れましたが、スペインは自国の財政政策の決定をトロイカ調査団に預ける事から生じる国家尊厳の喪失に対し、強い拒否反応  を示しています。もし定期的にトロイカ調査団の監査があり、彼らに自国の財政政策に対しいろいろ指示されるようであれば、OMT要請を思い留まる可能性もあり、今後の対応が注目  されています。

ここであらためて繰り返すまでもなく、9月6日の記者会見でドラギECB総裁は「ECBが国債買い入れの対象とする国の条件設定や監視に、IMFが関与することが望ましい 」と語っており、OMTによる購入要請と交換条件として課せられるマクロ経済調整プログラムの条件設定や監視をIMFが受け持つことが想定されます。

しかし肝心のスペイン・イタリア・フランス中央銀行はIMFの関与には大反対 

そうなると、もしスペインがOMT要請に動く場合、どのタイミングで出るのか?果たしてドラギ総裁が語ったようにIMFが関与するのか?トロイカ調査団の調査は?など、疑問は次々に沸いてきます。

*苦しい立場のスペイン 

長引くリセッション 、欧州最悪の失業率 、不動産市場の崩壊  とそれから生じる銀行の不良債権処理、地方自治体の赤字  など、スペインを取り巻く環境は悪化の一途を辿っています。

それにもかかわらずスペインは支援要請に動かず今まで頑張ってきました。しかしここに来て、そんなスペインに対し「金融支援又はOMT要請に動け!」という圧力が他のユーロ加盟国から起こってきたのです。

・フランス
スペインをはじめとする南欧州各国の銀行セクターに多額のエクスポージャーがある  フランスは、スペイン政府に対し救済を受けるよう、相当圧力をかけているようです。

・イタリア
他人の心配してる暇があるのか、よく判りませんが  イタリアもスペインに対し救済措置を受け市場の安定を促すよう圧力をかけていると言われています。


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[ 2012/09/14 22:12 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)
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N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

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