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ドラギECB総裁記者会見ライブ中継

今月もドラギ総裁記者会見のライブ中継をします。
追加でどんどん書き加えて行きますので、時々のぞいてみてください 

・インフレは年末まで2%程度で推移、中期的には2%以下/その近辺で推移
・GDPは弱含み Downside risk to economic outlook

・Will continue to refinancing procedures with full allotment (unlimited) until at least end of 2012
無制限の資金供給は今年の年末までは確実に継続  2013年中盤まで継続

・3 month operations will be offered at fixed rates at full allotment
3ヶ月もの固定金利での供給を実施

・これらの非標準的措置はあくまでも一時的な措置

***私の意見
景気下落リスクがある と言いながら、本日利下げに動かなかった部分に対し、後で記者からの質問が出ると思います。
今回の据え置き決定は全会一致だったのか?多数決でギリギリだったのか、興味深いです

・Economy flat in Q1, slower in Q2
Economy will gradually recover
2012 GDP seen at-0.5/+0.3%, unchanged
Outlook subject to downside risks on debt troubles, potential spillover

2012Q1の景気は横ばい、Q2は緩む。その後徐々に回復
2012年度GDPは-0.5/+0.3%を予想
景気の先行き見通しは債務危機の拡大リスクやユーロ加盟国への飛び火懸念もあり、下向き

・Indirect taxes and rising energy prices will keep eurozone inflation above 2pc for the rest of the year
間接税やエネルギー価格上昇はユーロ圏のインフレ率は年末まで2%を上回る水準で推移することとなる

・2013, it predicts growth between zero and 2.0%
2013年GDP予想は0%~2.0% ⇒ 3ヶ月前の予想では0~2.2%としてました

・The governing council condisers economic and monetary union is a "highly important step
ECB理事会はユーロ圏の経済・金融統合は非常に大事なステップであると認識している。


今、声明文を読み終わりました。これから質疑応答に入りますが、ドラギさんは今日は特別に学生や教授がこの席に参加していると説明してます。

Q:既に私の考えていた質問がでました。
CNBCのドイツ特派員:景気低迷の懸念があるのに、どうして利下げしなかったのか?

A; We still have very low nominal rates and negative real rates. We also have dysfunctional markets - the inter-bank market is really very dysfunctional, it's not working
現在ECBの政策金利は非常に低いレベルにいるだけでなく、マイナス金利となっている。マーケットもきちんとファンクションしていない。

Q: ブルーンバーグが「据え置きは全会一致か?」と聞きました

A: 据え置き決定は、コンセンサス (前回一致とは言ってません~~~~~~~~)
Monitoring all developments
Notes data slowdown in PMIS
Vote today was not unanimous but by consensus
PMIなどの経済指標が弱くなっている、市場動向を注視している

ECB "stands ready" to take any actions that are needed, but argues that there are "conflicting signals" between hard and soft data
ECBは必要とあればいつでも対応出来る用意がある。しかし出てくる経済指標は良いもの/悪いものとが入り混じって混乱している。 だから利下げを急ぐ必要ない という意味でしょう 

Q; スペインが銀行救済用資金を要請に関して

A: 2点 1)IMFからのスペインの銀行に関する報告書 2)スペイン政府からの銀行に関する報告書 この2つを待っている。スペインがEUからの支援なしに銀行救済が可能なのか、その返事を待っている。

I don't view it as the ECB's task to push governments into doing something. It's their own decision whether they want to access the EFSF or not.
ただし私自身の考え方を述べるのであれば、ECBはスペイン政府に対し支援要請をするよう背中を押す役割機関ではない。それはあくまでもスペイン政府が決定するべきことだ。

・Some euro area problems have nothing to do with monetary policy; can’t offset lack of action by policy makers
ユーロ加盟国の問題は金融政策とは全く関係ない問題である。政策決定機関(=ECB)の決定がなかったからということで、どうなるものでもない


すみません。これはこの長い返事の一部です。

The issue now is whether these LTROs would be effective..... there is plenty of liquidity in some ares, and a lack in others. We need to ask why?
Some of these shortages have nothing to do with monetary policy.
果たしてLTRO (この場合、3年物LTROのことを指していると思います) は効果があるのか?一部の加盟国にとっては、十分過ぎる流動性があり、他の加盟国にとっては足りていない。そうなるとECBは「どうしてそういう事が起こるのか?」と質問しなければならない。流動性が足りないことと金融政策(=政策金利) の決定は何の関係もない問題である。

ということは、3年物LTROがすぐに実施されることは、ない という意味にとれるので、失望のユーロ売りとなっていると私は思っています

・ここであらためて繰り返すが、ECBの優先事項は『物価の安定』である。

・EU大統領、EU委員長、ユーログループ議長、ECB総裁の4名で進めていると言われている『欧州統合の深化』についての質問に対し、ドラギさんは「欧州の将来の姿を描くためにも大事な一歩である」と語りました

これに対し、記者が「中央銀行が政治に関与することは中銀の独立性にかかわることではないか?」という質問に対し

Having said that, the work is in progress. It is potentially a very important work. We will certainly contribute with all our skills and expertise to this work.
It will give substance to the European vision in the medium and long term.
欧州統合の深化に関する準備は進んでいる。これは大事な仕事となるであろう。ECBもこの仕事に関わっている。これは中長期に渡り欧州のビジョンの枠作りにかかせない

Q: 今回の政策金利決定はコンセンサスと言われましたが、利下げに票を入れたひとも結構いたのですか?

A: A few members would have preferred a rate cut today; not many
何カ国かの加盟国は利下げを希望した。ただし、たくさんいた訳ではない と答えよう。

・Markets underestimate political committment to the euro
マーケットは単一通貨:ユーロに対する政治的コミットメントを過小評価している

・LTRO, SMP are both there, they are temporary, they are not infinite
Not all opportunities from second LTRO have been fully exploited yet; effects still being assessed
LTROやSMPは未だに継続した措置である。ただしこれは永久的に継続するものではない。
2回目のLTROの効果は、まだ全て出し切られていないので、経過を見守りたい。

Q; 総裁ご自身の口から「ユーロ圏債務危機は最悪期を脱した」と仰ったが、現在も同様の意見ですか?

A: 私が前回言った「「ユーロ圏債務危機は最悪期を脱した」という発言は、その後に「しかし景気低迷のリスクはつきまとっている」と続けたつもりで、’’脱した’’という部分だけが飛び出してしまったと思う。
それに加え、ユーロ圏の景気低迷の理由のひとつには、クレジット不足があると思っている。

Q: 長引くユーロ危機が世界の他の国の景気低迷や年金支給年齢の遅延など、悪い影響を及ぼしていることについて、どうお考えですか?

A: The capacity of the European crisis to affect the rest of the world, one one hand I think it has to be right. We are the second richest economy in the world, so if this weakens we're certainly going to have some impact on the rest of the world.
ユーロ危機が他の世界各国に影響を及ぼしているということはある意味、事実であろう。我々(ユーロ圏)は世界No.2の規模をもつ経済圏であることを考えれば、そこが弱くなれば、その影響が他にも及ぶことは確実であろう。

Europe may have some responsibility but these countries also have their own responsibilities. It's not balanced to say that only Europe has a responsibility. And this is maybe going to be the main message of the G20 summit, that all countries have to work together. First and foremost they have to address their own problems, and then they should worry about the spillover of their own policies - or lack of policies - on the rest of the world.
その意味では、世界全体の景気低迷の責任がユーロ圏にあると言うことは事実かもしれない。しかしそれぞれの国には、その国なりの問題が既に存在していたことも事実であろう。つまり世界景気の低迷は欧州だけが責任があるということは事実ではない。例えば米国の債務/赤字が増加していることを欧州の責任とは言えない。これがG20会合で話し合うべき最大のテーマとなるであろう。つまり世界のどこかで景気低迷が起きた場合、その拡大をどうように防ぐのか?その方法を協議すべきであろう。

今回のユーロ危機はリーマン・ショックとは違う。我々は問題をきちんと理解しているからだ。

終わりました~ お疲れ様でした! 

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[ 2012/06/06 22:11 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(3)

ラホイ首相の発言

昨日書きかけのまま寝てしまった  記事がありますので、ここで紹介します。

*スペイン・ラホイ首相の議会での発言

銀行の不良債権処理の為、公的資金注入を余儀なくされたスペイン 。 しかし今後更なる追加資金注入の必要性もあり、とうとう昨日の議会でラホイ首相ご自身の口から

「EUや欧州各国からの支援を受ける必要があるかもしれない。」 

という発言が飛び出しました 

*ドイツの立場

この記事 でもご紹介しましたが、ドイツはスペインに対し2年も前から 「EU/IMFに対し (ギリシャやポルトガル、アイルランド同様に) 金融支援を公式に要請すべき」 という姿勢を貫いています



この意見も一理あるのですが、スペインは 世界での10本の指に入るくらいの経済規模 があるだけでなく、ここが公式に金融支援を要請したら、マーケットは次のターゲットとして 「イタリア」 を狙う  危険性が出てきます



そうなると、EUとIMFがどんなに頑張っても  両国の金融支援が出来るほどの財源を持ち合わせていない......という結果が目に見えています。

*スペインの立場

190億ユーロの資金支援を要請したバンキア銀行 に対し、スペイン政府はまだ実際の資金注入をしていません 

スペインとしては、ドイツが要求するような 「正式な金融支援」 をEUに要請した場合、交換条件として追加緊縮策を要求される  これだけは絶対に避けたい という少し虫のいい姿勢を貫いています。



出来れば早急に 『ユーロ圏銀行連合』 のようなものが正式に発足し、スペインの銀行だろうがドイツの銀行だろうが、ユーロ圏全体の銀行をまとめて監督指導する機関を設け、そこが金融機関の処理を一任するという形にして貰いたいという気持ちで一杯  でしょう



しかしこの構想や話しは出てますが、具体的な実現となると全く白紙状態となってます。



そしてここからが大事な点ですが、スペインは国家主権を失う用意が出来ていますが、加盟17ヶ国全てが今すぐそれを放棄する用意があるとは限りません。



もちろん最終的には金融だけでなく、政治・経済・財政全ての面での統合  国家主権の譲渡が必要となることは加盟各国は十分に理解していますが、その過程やタイミングなどはそれぞれ違って当然かもしれません。



17日にはギリシャの2回目選挙が控えており、銀行連合構想が一気に加速度をつけてまとまるとも考えづらいです 



そうなると、月末に開催されるEUサミットの席まで決定持ち越しとなる可能性が高まります。
果たしてスペインがそれまで持ち堪えられるのか? 厳しい状況であることには何も変わりありません。


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[ 2012/06/06 19:17 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ドル円

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[ 2012/06/06 18:09 ] 過去のパスワード必要記事 | TB(-) | CM(-)

本日の注目点

おはようございます 
エリザベス女王即位60周年記念式典も無事に終了し、いきなり現実に戻されたイギリスです。
私は月・火曜日と通常通り仕事をしてましたので、あまりショックはありませんが、会社勤めの方は「今日からまた元通りに戻った~」とため息をついていることでしょう。

本日の注目点は2つ

1)欧州中銀(ECB)金融政策理事会

昨日までECBが果たしてどのような結果を出すのか  これと言った確固たるコンセンサスがありませんでした。
しかし今朝になり、徐々に「政策金利は据え置き」というのが、コンセンサスになってきたようです。

英テレグラフ紙が60名のエコノミストを対象に行ったアンケートでは
・据え置き  48名
・0.25%利下げ  11名
・0.50%利下げ  1名  これはあり得ないと個人的に思っています 

ロンドン時間午後13時30分(日本時間午後21時30分)より、ドラギ総裁の定例記者会見があります。
記者団からの質疑応答で、同総裁のどんな本音が飛び出すか?楽しみですね。

本日も時間が許せばドラギ総裁記者会見のライブ中継をする予定でおります。お楽しみに 

2)ユーロ圏2012年第1四半期GDP改訂値発表 
約50分後のロンドン時間午前10時(日本時間午後6時)に、ユーロ圏Q1GDP改訂値が発表されます。
速報値は0%でした。これが下方修正されマイナス成長となった場合、ユーロが売られる可能性があると思っています。
ご注意下さい 

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[ 2012/06/06 17:10 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

ECB金融政策会合、結果予想

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[ 2012/06/06 08:06 ] 過去のパスワード必要記事 | TB(-) | CM(-)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
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