昨日のフランス大統領選決選投票とギリシャ総選挙の結果を受け、アジア市場では株式指数が軒並み下落

を記録しました。本日の欧州は私が住む英国は国民祝日の為、休場。フランスCACは1.57%下落でオープン、ギリシャ株式指数は7.7%下落となっています。一番目を引くのはギリシャ金融セクター指数で、現在マイナス19%
*ギリシャ総選挙: 97%開票結果この記事の続編となりますが、97%の開票を終えた結果は
ギリシャの2大政党中道左派: 全ギリシャ社会運動 (PASOK) 13.18% (マイナス 30.7%)

中道右派:新民主主義党 (ND) 18.86% (マイナス 14.6%)
それ以外の主な政党左翼: ギリシャ共産党 (KKE) 8.48% (プラス 0.9%)
左派: 急進左翼連合 (SYRIZA) 16.78% (プラス 12.2%)
極右: 黄金の夜明け (Golden Dawn) 6.97% (プラス 6.7%)
右派: Independent Greeks 10.60%

2大政党のひとつである新民主主義党(ND)の議員が『反緊縮財政策』を掲げて今年2月に立ち上げたばかりの新政党
*サマラス・ND党首、大統領と会談新民主主義党(ND)のサマラス党首は本日12:00GMTに大統領と会談を行うと発表がありました。
一体どんな連立政権が誕生するのか判りませんが、いくつもの難題を抱えてのスタート

となることは間違いありません。リンクの記事でも書きましたが、2番目の得票率を獲得したSYRIZAはギリシャ支援金の条件内容緩和を訴えており、これが同国のユーロ離脱に繋がる危険性

が出てきました。
今回の開票結果を見る限り、今まで独メルケル首相が断固として固執していた’’財政再建のための追加緊縮財政策’’をこれ以上受け入れる用意がないことを、ギリシャの有権者は伝えました。

昨日の投票結果を受け、同国内では’’投票のやり直し’’を求める声

が出始めてきたとも報道されていますが、それに掛かる費用は2,500万ユーロとなるため、現在の同国政府はそんな無駄使いをする余裕はありません。
*ここからの注意点なんと言っても、どんな形の連立政権誕生となるのか?の一言なのではないでしょうか?今回の投票結果は、ギリシャの政治構造を根本からくつがえす結果となったことは間違いなし。
大統領と会談する新民主主義党(ND)は約19%の有権者の票を獲得しましたが、同党が予想した30%にははるかに及びませんでした。とりあえずND党の党首であるサマラス氏が首相となることは間違いなく、早ければ今夜、遅くても明日の午前中には連立内閣のメンバー発表となる模様です。
*欧州政府高官の反発 
皆さんもご存知のように、ユーロ圏債務危機問題の深刻化に伴い、ギリシャとイタリアは「テクノクラット」と呼ばれる国民が選挙で選んだ人ではない官僚が政局を運営していました。
ギリシャの有権者はテクノクラットの登場を嫌がり総選挙実施となりましたが、イタリアは現在でもモンティ首相率いるテクノクラット内閣が同国を運営しています。
総選挙が終わってから反発しても遅すぎる

のですが、欧州政府高官達の共通した意見は、’’どうしてギリシャもイタリア同様、テクノクラットの政府が財政問題を解決するまで国を運営することが出来なかったのか?’’という点に対し不満が隠せない様子。
*IMFの反応ギリシャ総選挙の投票結果を受けて、IMFはかなり強い警告を発しています。
その内容は
「もしギリシャの新内閣が支援金受け取り条件を順守しない場合、IMFからの支援金支払は早ければ6月にでも停止される可能性がある。」というものでした。
新内閣はEU/IMF/ECBからなるトロイカ調査団に対し、115億ユーロの歳出削減策の具体的内容を6月に提示する約束となっており、この警告で設定された『6月』はここから来ているものと考えられます。それに加えIMFは 「ギリシャの新内閣が正式にスタートし、ちゃんと機能すると確認されるまで、トロイカ調査団はギリシャを訪問しない。」 とも語りました。
IMFに続き欧州委員会も 「支援金受け取りの際に決定した条件の順守を義務付けること」に何ら変化なし としています。
ギリシャの連立内閣が発表されれば、それが更なる政局の不安定を誘発する可能性は高いと見ています。当然ここからのマーケットはボラティリテーが高くなると予想されますので、ポジション管理には今まで以上に気を使いましょう!
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