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昔の有料記事の公開

先週コメント欄で「古い有料ブログ記事を読みたい」というご希望が2度続けてありましたので、早速古い有料記事をサンプルとして載せます。

この記事は昨年8月に書いた有料記事ですが、記事の内容によっては記事の長さが短いものもありますので、その点はご了承下さい 
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昨年8月上旬に書いた有料記事本文



毎日これだけ上下に激しく動く相場は久し振りですね。私も老体にムチ打ってどうにかついて行ってる状態です 

ドル円とスイスで2点お伝えしたいことがあります。

*ドル円

既に日本では語りつくされていると思いますが、念の為に書き残します。

毎年8月15日は伝統的に 「四半期で一番大きな米国の国債に関する償還、クーポン支払い日」となっています。今年ももちろん例外ではなく、8月15日には大型償還が待っています。
とりあえず現在分かっている額として

・クーポン支払い  244億3,000万ドル
・償還額  476億ドル

今年の8月15日は来週月曜日ですのでスポット応答日は昨日でした。しかしまだ本日金曜日、そして当日の来週月曜日はこの話題に影響でドル円の頭がやけに重くなる可能性は残っているので、くれぐれもお気をつけ下さい。

私は確認出来ませんが、本日のアジア時間では日本の証拠金取引の人達が相当ドル円の買いを入れたと報告されています。たぶん日銀の介入期待やレベル感(76.25で止められている)による安心感も手伝っての動きかと思われますが、スイスの例を見ても判るように、介入で相場は是正されません。

*スイス

昨日 ブログのこの記事 でお伝えしましたが、スイス中銀は一時的なスイス・フランとユーロとのペグ制を考えているようです。

今朝知り合いのスイス人トレイダーに聞いてみたところ、「スイス中銀がすすめようとしているスイスの一時的なユーロに対するペグ制に関して、スイス政府も合意  しているようだ。だから、ここからは下がったところはユーロ/スイスの買いだな!」と言ってました。

ペグ制導入に対してはもちろん批判が高いのも頷けます。ペグ制で有名な中国は世界から非難を浴びているのは皆さんもご存知ですよね。

ペグ制が長期化すると、ある通貨を無意味なほど低いレベルに押さえこみますので、その国は他の世界に対して不均衡を生みます。そしてスイスの場合は避難通貨の代表ですので、「安全通貨」としての地位を低下させてしまう弊害は考えられます。ですので、スイス中銀は’’短期的なペグ制’’という言葉で市場にシグナルを送っていると私は考えています。

現在のところ、市場を駆け巡っている憶測では、ユーロに対するペグ制の中心レートは、ユーロ/スイス 1.1500台あたりになるのではないか?というもの。もしこの憶測が正しいとすれば、スイスはここから更に4.5%、ユーロ/スイスでは500ポイント近くのスイス安になるという計算になります。

そしてペグ制により一時的にせよ避難通貨としてのスイスの立場が弱くなりますので、代わりの避難通貨として’日本円’が浮上する(=円高の)可能性には十分にお気をつけて下さい。
[ 2012/02/06 23:00 ] 未分類 | TB(-) | CM(2)

ガス価格急騰



私が住むロンドンでも週末から20センチの積雪  となり、ロンドン周辺の3つの飛行場が閉鎖又はキャンセル便の続出となっています。

*ロシア、ガス供給を削減

この寒波をうけ、ロシア天然ガス独占企業:ガスプロムは自国へのガス供給を増やすため、欧州各国へのガス輸出を10%削減すると先週木曜日に発表しました。

現在わかっている事実は

・ガスプロムの供給減を受け、供給が削減されたと発表した国は、ポーランド、スロベニア、オーストリア、ドイツ、ハンガリー、ブルガリア、ルーマニア、ギリシャ、イタリア

・イタリア・大手エネルギー会社:ENIは一部の企業へのガス供給を一時的に停止する可能性を示唆

・フランスはガス供給不足を補うために、英国よりガス輸入すると発表

・欧州委員会は、ガス供給が停止された場合、EUが貯蔵しているガスで30日間はガス供給が可能と発表

*英国でのガス価格急騰

ガス価格

このチャートは、過去1年間の当日/翌日引渡しガス価格を表したものです。今朝価格が急騰  しているのがわかりますが、これは2006年冬にロシアがウクライナにガス供給を停止した時以来の高値。そして先週からの欧州を襲う寒波  が始まって以来、既に50%の価格上昇  となっています。

上でも書いたように、英国は一部のガスをフランスに輸出しているため、英国内でのガス不足が発生しており、貯蔵されたガスを少しづつ放出し不足分を補っている状態。 (自分の国で不足しているのに、どうして輸出する訳? 

ここからのガス価格ですが、ロシアは10%輸出を削減していますが、ノルウェーは現在もガス供給量を一定に保っています。万が一何かのきっかけでノルウェーからの供給に変化が出ると、英国だけでなくフランスや他の欧州諸国でも深刻なガス不足となる可能性があると言われています。

私は今朝から雪かきをし、やっと車が出せる状態になりました。スノータイヤではないので、運転するのが恐い  ですが、これから算数教室のお手伝いへ行って来ます 。 


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[ 2012/02/06 21:26 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

注目される英中銀金融政策理事会

このすぐ下の記事でも書きましたが、今週木曜日に英中銀金融政策理事会(MPC)が政策金利と量的緩和枠に関して発表をします。

「政策金利 0.5%据え置き」は全員一致した見解ですが、量的緩和策(QE2)の増額に関して少し議論を呼びそうです。

すぐ下の記事で紹介した3種類のPMIの数字が出るまでは、2011年Q4マイナス成長に続き、下手すると2012年Q1もマイナスとなり  英国はリセッション入りする危険性 が増してきた  英中銀は2月のMPCでQE2増額をせざるを得ない という見方を疑う者はいませんでした。増額幅に関しては、昨年10月に驚きのQE2増額を決定した時と同じ750億ポンドの増額というのが一般的な見方だったと思います



しかしサービス/製造業両方のPMIが強かったことを受け、一部のエコノミストは「MPCでのQE2増額なし」と言いはじめているようです。とりあえず現時点での一般的なコンセンサスとしては「QE2 500億ポンド増額」となり750億から500億ポンドへ増額幅が縮小してきました。

*QE2増額予想に変化がない理由

PMIの数字が良かったのに、それでもまだQE2増額が必要なの  据え置きでもいいんじゃないの 
当然こういう疑問が湧いてきます。しかし少なくとも英国内のエコノミストの間では’’QE2増額は当然の動き’’と見る人達が多いのですが、それはなぜでしょう?

それは 私が書いた過去記事の中にヒントがあります。そこから一部抜粋します

現在5%台に乗っているインフレ率は来年末までに一気に2%を下抜けるという大胆な予想となりました
(中略)
2009年12月から2年以上に渡りインフレ・ターゲット:2%をずっと上回り推移したインフレ率は、2012年中盤を境に今度は2%を下回って推移し続けると英中銀は予想しているのです。どうして英中銀にとって、このような急激なインフレ率下落予想が可能となったのでしょうか?中国の景気減速予想が声高に叫ばれている今、商品市場の価格調整(=下落)はある程度予想されますが、それだけではここまでドラスティックなインフレ率下落を英中銀が事前予想出来るとは思えません。

英国では2011年1月よりVAT税率が17.5%から20%へ上がりました。それによるCPI押し上げ要因が2012年1月からゼロとなるので、CPIが一気に下落することはエコノミストの間では共通した認識となっています。しかしそれにしても、今後12ヶ月以内に5%のCPIが2%割れまで下がるだけの影響力はないと思われます。

これはあくまでも私の考えですが、ここまで大胆なインフレ率下落を予想するからには、「英中銀は来年も相当大規模な量的緩和策を実施する用意がある」という宣戦布告とは取れないでしょうか?もしこの考え方が正しかった場合、QE2の買い入れ枠が増額を続ける限り、ポンドという通貨の上昇は押さえられます。この点は来年もしっかり頭の中に留めておくべきでしょう。


*待たれる英中銀四半期インフレーション・レポート

もし私が赤くハイライトを入れた予想が間違っているのであれば、2月15日に発表されるインフレーション・レポートで英中銀の考え方の変化が確認出来ます。

果たしてこれだけ強いPMIの数字を見ても、英中銀はQE2増額に踏み切るのでしょうか?

もし増額なし、現在の枠を据え置くという決定がなされた場合はポンドがいきなり上昇する可能性が高まりますので、ご注意  下さい。


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[ 2012/02/06 17:00 ] 英中央銀行 | TB(-) | CM(0)

英国の景気回復期待

先週3日間連続で発表された英国のPMI指数。
それぞれひとつづつ追ってみましょう。

*英製造業PMI

12月の数字 +49.7  2012年1月の数字は +52.1
8ヶ月ぶりの高い数字 となりました。

uk-manufacturing-pmi-Jan 2012

*英建築業PMI

12月の数字 +53.2  2012年1月の数字は +51.4
今ひとつパッとしない数字 となりました。

UK construction PMI

*英サービス業PMI

12月の数字 +54  2012年1月の数字は +56
10ヶ月ぶりの強い数字  となりました 

UK-PMI-GDP 相関性

このチャートは、サービス業PMI(オレンジ色の線)と英GDP(青線)の四半期ベースでの対比です。
これを見る限り、PMIが上昇  GDPも上昇するという相関性が見て取れます。

エコノミスト達の計算では、サービス業PMIと製造業PMI両方の伸びが3月まで継続するのであれば、2012年第1四半期GDPに対し、+0.7%の押し上げ要因となるそうです。サービス業PMIだけを取った場合は+0.5%の押し上げ要因と言われています。

*数字を見ての感想

8ヶ月ぶりとか10ヶ月ぶりの強さ  というのを耳にして非常に違和感  を感じた私でした。
というのは、今年に入ってからラジオのニュースを聞くたびに、小売チェーン店の倒産や工場の閉鎖など失業者がこれから結構増えてしまいそうなニュースが次々飛び込んでくるので「大丈夫なの?」と心配していた矢先に、「PMIはこんなにいい数字です!」って言われても困ってしまう  からです。

偶然というか、今週木曜日には英中銀金融政策理事会(MPC)があり、昨年10月に「4ヶ月の期限をつけて増額された」QE2枠の見直しをすべきMPCとなります。そして今月15日には四半期インフレーション・レポートも出ますので、ますます木曜日のMPCに対する注目度  が増すことは確実となるでしょう。

MPC予想に関しては、別記事で書きますね!

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[ 2012/02/06 07:05 ] 経済 | TB(-) | CM(2)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
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