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ソロス発言

ダボスからソロスさんの発言がいくつか聞こえてきました

・ユーロ圏債務危機は、ユーロ加盟国の弱小国をまるで'発展途上国’のような立場に落としこめた。ドイツがまるで独裁者であるかのように発言力を高めているが、いかなる’危機’に於いても資金の出し手が運転席に座り舵取りをすることは当然である。

・ギリシャはデフォルトにおちいる一歩手前まで来ており、その結果としてユーロ圏から締め出されるかもしれない。問題は(ユーロから脱落すること自体ではなく)その後どのような方向へギリシャという国が進んでいくかである。

・ECBが取った行動は銀行間の資金供給に大変役に立ったが、債務で苦しむ国に対する解決策にはなっていない。ユーロは存続する使命にある。理由は、万が一ユーロが崩壊したら欧州はメルトダウンし、世界経済はそれを支えることが出来ないからだ。

・英国は先ほど2011年Q4にマイナス成長となったと発表した。ここから景気回復を望む声が強いが、それを望むのは現実的でない。たしかに英国はユーロに加盟していないので、その点はラッキーだ。

・ここからのユーロの行方は非常に暗い。そこに住む有権者が現状に対しここまで不満を抱き始末に負えないと考えているという点を考えると、欧州連合というものは非民主的であるという極限に達したのかもしれない。自分達が引き起こした問題に対して自分達で解決策が見出せないということも民主的でない。


また追加があれば書きます 

追加:

・構造改革だけでユーロ圏債務危機が解決出来ないのであれば、ユーロ共同債構想は危機解決に不可欠なものである。

・2007年から始まった世界金融危機に対し、欧州当局はことごとく間違った対応策を選択した。いかに金融市場が機能するかを全く無視したやり方であったと言えよう。

・ドイツが推し進めようとしている財政規制は欧州各国をデフレ・スパイラルに陥らせるであろう。もし欧州圏経済が(ユーロ崩壊などにより)太刀打ち出来なくなったら、各国は政治統合とは全く逆の方向へ進まざるを得なくなる

・パドアスキオッパ氏(イタリア前経済・財務相、欧州中央銀行元理事)が生前提唱していた案に大賛成である  その案の内容ですが、債務危機で苦しんでいるユーロ加盟国の短期債をEFSFが買い取るというもの。

ECBが行った3年物を含む無制限資金供給オペは、イタリアやスペインの国債利回りを下げる効果を生み出した。しかしパドアスキオッパ氏の提案は財政再建の即効薬となる



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[ 2012/01/25 22:56 ] 経済 | TB(-) | CM(0)

メルケル独首相へのインタビュー

英ガーディアン紙と欧州の主要紙5紙が行ったインタビューが先ほど発表されました。その中で同首相はギリシャへの金融支援に対して初めて「機能していない」   と語っていることが判りました。

*主な発言内容

・ギリシャ
ギリシャへの過去2年に渡る金融支援は機能していないと認めるしかない。ギリシャ政府や世界的な機関が一生懸命努力しているにもかかわらず、同国を取り巻く環境は安定していない

・金融支援への出資に対して
今回の危機が起きた根本的な問題点を解決せずに、何十億ユーロという金額をポンポン支援金として手渡すことは無意味である。ドイツが永遠に救済資金を出し続けるとでも思っているのであれば、それは間違いだ。そしてドイツが無理をしてまで救済資金を出し続けるという行為はEU自体にとっても有益ではない。

・欧州司法裁判所 (European Court of Justice ECJ)
将来的にはECJがユーロ加盟17ヶ国の予算や財政状態を監視する権力を持つ事となるであろう

・欧州政治統合
将来的には欧州がひとつの政治的共同体となり、中央政府が欧州全体の決定を下す形へと変化し、加盟各国の国家権力は制限されることとなるであろう

・ドイツ式の財政政策
昨年12月のEUサミットで提案された「新財政協定」の内容は、ドイツ式の厳しい財政規制に添った内容となる可能性を示唆。

ドイツ式の財政規律を適用することだけでなく、「新財政協定」を巡る話し合いに関しては、ユーロ加盟国内からも不満の声  が出ています。
ユーロ圏だけでなく欧州全体が必死で危機解決に向かって努力しているのに、ドイツの政治家はこれはダメ!あれもダメ!と不満ばかり述べ、’自分達のやり方’をある意味強制的に押し付けてくる。こんなドイツの政治劇につきあう時間はない という内容みたいです。

他の意見としては「新財政協定」は即効性に欠ける点を危惧する声も聞かれています。これはあくまでも中期的な対策であり、明日どうなるか判らないギリシャ救済には即効性なし!

・負債
欧州各国が抱えている負債を欧州全体で共有するということは、欧州統合が完全に機能してからでないと実現しない。それには先ほども言ったように欧州司法裁判所 (European Court of Justice ECJ)が加盟国の予算や財政状態を監視する権力を持ち、欧州がひとつの財政政策を持った時、初めて可能になるであろう

・英国について
私は英国は今後もEUに残りたいのであると信じている。27という全ての国がひとつになることは難しいことであるが、努力して英国も含めた27ヶ国全体のバランスを取りたいと考えている。

イギリスに住んでいる私が見る限り、英国はメルケル首相が語った「欧州中央政府」が英国の財政などを決定することを望んでいるとは思えません....

*メルケル首相の写真

メルケル首相 手

本日のインタビューとは全く関係ないのですが、こんな写真を発見しました。
メルケル首相の手の形に注目 
この手の形にどういう意味があるのか知りませんが、これって癖なんでしょうね....

私がそれ以上に驚いたのは、同じ形の上着を一体いくつお持ちなのか?


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[ 2012/01/25 21:26 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ソロスさんの昼食会スタート

10分くらい前から、ソロスさん主催のダボス恒例昼食会がスタートしたようです。

ソロス 昼食会

要人発言が飛び出すかもしれませんので、気をつけましょう 
[ 2012/01/25 20:43 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)

英Q4GDP速報値を見て

*英国の2011年GDP

先ほど2011年Q4GDP速報値が発表されました。予想の-0.1%を若干下回る-0.2%(前期比)
そして2011年英国のGDPは+0.9%という結果となり、2010年の+2.1%から大きく落ち込んだことが確認されました。

*各セクター別の動き

英統計局の発表内容の資料によりますと

・建築業
Q4は-0.5%(前期比)、+1.3%(前年比)  ちなみにQ3は+0.3%(前期比)

前年比で大きくプラスになっているのは、2010年12月は大雪だったため、建築業界は最大の打撃を受けたからだと思います。

・ホテル、レストラン
季節調整済みの数字ですが、Q4は-0.5%(前期比)+0.7%(前年比)  ちなみにQ3は+0.2%(前期比)

・運輸関連
季節調整済みの数字ですが、Q4は-0.1%(前期比)  ちなみにQ3は+0.3%(前期比)

・ビジネス・サービスとファイナンス
季節調整済みの数字ですが、Q4は±0%(前期比)、+2.1%(前年比)  ちなみにQ3は+1.2%(前期比)

・その他のサービス
季節調整済みの数字ですが、Q4は+0.4%(前期比)  ちなみにQ3は+0.6%(前期比)

・製造業
Q4は-0.9%(前期比)

・鉱工業生産
Q4は-1.2%(前期比)  ちなみにQ3は+0.2%(前期比)

・電気・ガス販売
Q4は-4.1%(前期比)

*エコノミスト達の反応

Q4マイナス成長発表を受けて、シティーの金融機関やシンクタンクのエコノミストの感想はと言うと、意外に強気 
2011年Q4のマイナス成長は一回限りのものになるとみる人や、最悪の場合はQ4~2012年Q2まではマイナス成長になったとしても、それ以降はなだからかな回復が見込めるのではないか?という意見がほとんど

*どうしてそんなに強気になれるのか

IMF world GDP

昨日IMFが発表した世界経済見通しの内容が、これらエコノミスト達の’’自信’’の表れなのではないか?と私は勝手に勘ぐっています。

上の図は昨日発表されたGDP予想ですが、欧州各国の2012年GDP予想を見ると、イタリア -2.2%、スペイン -1.7%、ユーロ圏17ヶ国全体 -0.5%、そしてプラス成長国として、フランス +0.2%、ドイツ +0.3%と並び、一番強いGDP予想は他でもないこの英国 +0.6%となっています。

私個人の意見としては、こんなどんぐりの背比べで一番になったとしても、実際の数字は+0.6%と非常に低い数字であることには全く変わりはありません。ただイギリス人にしてみると、「ドイツより強い英国     」 にエライ気分良くしているのかもしれません。

目を欧州の外に向けてみれば、米国 +1.8%、日本 +1.7%、世界平均 +3.2%となっており、英国の+0.6%なんて吹けば飛ぶような数字であることには何も変化なし

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[ 2012/01/25 20:22 ] 経済 | TB(-) | CM(0)

ダボス会議

*世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)

本日午後というか夕方にダボス会議のオープニング・セレモニー  が行われます。
そこで最初のオープニング・スピーチ  をするのは、他でもない独メルケル首相。

思い起こせば、2007年夏に起きた米サブプライム問題から5回目のダボス会議となります。
2008年は「サブプライムの影響を銀行業界は乗り越えられるのか?」という心配顔 
2009年になると「リーマンが倒れた。一体世界はどうなっちゃうのか?」というパニック状態 
2010年は「峠は越したと思うので、ここからは徐々に回復するのかな?」という疑心難儀顔 
そして昨年2011年は「よし!ヨーロッパさえ頑張れば、大丈夫だ!」という自信 

しかし今年のダボスは欧州発債務危機問題で埋め尽くされると思っています。

*ソロスさんの昼食会 

ダボス会議では恒例のソロスさん主催の昼食会が本日開かれます。
そこでの話題はやはりユーロ圏債務問題だと私は思っています。

ソロスさんが昨日行ったコメントは非常に悲壮感漂うものでした。そこでは経済や財政的なダメージだけでなく、この地域に住む国民によるデモや暴動などの社会不安も含まれていたのが印象的。

思い起こせば昨年ギリシャでは連日ストや抗議デモが繰り返されていました。英国はユーロ圏ではありませんが、昨年夏に起きた暴動を忘れている者はおりません。そして今、イタリアで大きなストライキが起きており、ますます拡大する気配すら感じられます。

こういう行為は単に社会不安を招くだけでなく、それによる経済的損失は計り知れないでしょう。財政再建のために是が非でも経済成長率を向上させたい欧州各国なのに、結果としては逆の現象が起きていることになります。


英GDP速報値に関しては次の記事で書きます!

ごめん、書き忘れてた 

ダボス会議に参加している人達は各TV局やメディアからのインタビューを受けます。そのため、彼らの発言により市場が予期せぬ動きをすることが考えられますので、十分にご注意  下さい。

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[ 2012/01/25 18:49 ] 経済 | TB(-) | CM(0)

注目の英Q4GDP

おはようございます

あと15分で 2011年第4四半期英GDP速報値発表です。
これと同時に今月の英中銀金融政策理事会(MPC)の議事録も公開されます。

*GDP

予想は-0.1%(前期比)
この「マイナス予想」は先ほどからの急落で既に織り込み済みと思っています。

*議事録

市場では来月のMPCでQE2増額(500億ポンド)予想をしています。
ただ昨日キング総裁が行ったスピーチでは、もしかしたらもっと多額の増額になるのかしら?と思わせる発言をしているので、本日の議事録内容は要注意


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[ 2012/01/25 18:17 ] 経済 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
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