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ここからのギリシャ

先週までギリシャ政府とEU/IMF/ECBからなるトロイカ調査団との間で協議されていたギリシャ債務交換交渉が行き詰まっています。明日火曜日から協議再開予定となっていますが、今後数日以内に話し合いがまとまらないと、3月20日に予定されている144億ユーロの償還資金手当てが不可能となり、ギリシャは「強制的なデフォルト」を避けることは難しいというのが一般的な見方。

*英タイムス紙日曜版のビジネス欄一面報道

ビジネス欄の一面最初のタイトルは
「Greece heads for March Default ギリシャ、3月のデフォルトに向け舵を取るのか?」

サブタイトルとして 「Athens may quit euro and revive drachma after talks on debt deal fail
債務交換交渉決裂の場合、アテネはユーロから離脱しドラクマへ戻るかもしれない」

この記事を読む限り、債務交換交渉の’50%のヘアーカット率’  15%はキャッシュ、残り35%は新発債と交換  新発債の表面利率に関してギリシャ政府とIMFとの意見が食い違っているのが問題のようです。


ユーロ加盟国だけでなくEU加盟国、そしてECBやIMFは皆が皆ギリシャをどうにか救ってユーロ存続に希望を賭けているのですが、どんどん選択肢が限られてきているのも事実 



もしギリシャがデフォルトとなった場合、次のデフォルト国はたぶんポルトガル   その後アイルランド、イタリアなど他の加盟国へ飛び火  することは確実

*英オズボーン財務相の今朝のインタビュー

現在日本と中国へ行っている同財務相が、今朝BBCラジオのインタビューで語った内容ですが

"I would say almost more so than the downgrading, the ongoing uncertainty about how they are going to write off some of the private sector debt in Greece is an almost greater source of instability at the moment in the euro zone,"

(ユーロ加盟国9ヶ国の格下げ報道は重要であるが)それ以上に心配なのがギリシャの債務交換交渉の行き詰まりである。ギリシャが既存国債残高をどのように半分に減らせるのかは、ここからのユーロ圏の安定を左右するより重大な要因であろう。

*独仏伊 3ヶ国サミット延期 

 マジかい? 

今週金曜日:1月20日に予定されていた3ヶ国サミットが2月末へ延期された模様

延期理由はサルコジ大統領の政治日程調整がつかなくなった為 

当初この3ヶ国サミットの席で「ユーロ圏財政協定」の内容を煮詰め、月末に開催されるEUサミットに繋げていくことになっていたと私は理解しています。

しかしこれが2月末まで延期となると、「財政協定」も宙ぶらりんとなり、ますますユーロ圏の今後が危なっかしくなる   と心配するのは私だけかな?

オ! 
ファンロンパイEU大統領がついさっき「1月末のEUサミットの席で財政協定内容合意  3月調印を確実なものとする。」と語りましたね。  ドラギ総裁はこの前のECB理事会後の記者会見の席で 3月なんて暢気なこと言ってちゃダメ  という内容の発言をしていましたが、こりゃまだまだユーロを取り巻く環境は不透明感が高まるね 

Draghi Santa
すみません、遊んでる場合じゃないっつ~の 

*ムーディーズからの発表 

話がフランスに戻りますが、つい先ほど格付け大手:ムーディーズが「フランスの格付けに関する我社の見解を3月末までに発表する」と発表  現在の同社のフランス格付けは AAA(見通し:安定) となっています。


それではこれから算数教室のお手伝いへ行って来ます 
明日にでもえ?と驚くユーロに関する話しを書きたいと思います。

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[ 2012/01/16 22:15 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

フランスの悲劇

*ここからのフランス

金曜日の格下げ報道以降、はじめての取引日となった本日。市場参加者の間では、フランスの格下げは「もし?」ではなく「いつ?」という認識であったため、既に市場には織り込み済みでした。そして本日は米国が休日であることも手伝ってか、市場は結構地味 

フランス大統領選挙投票日まで100日を残す今、格下げとなったフランス 

個人的には今回の格下げは同国にとって、経済・財政的ショックよりも政治的なショック  の方が大きいように感じています。昨年フランスの格下げの可能性が示唆された時、サルコジ大統領は親しい人達に「フランスが格下げされたら、俺は終わりだ....」  と洩らしていたそうです。まぁ、あの方は逆境をどうにか次の飛躍の踏み台にすることのできる人なのかもしれませんが、格下げ発表のタイミングが微妙ですよね...
sarkozy 2

*懸念材料

この下の記事で書いたように、EFSF融資保証額が急激に減少  EFSF債のトリプルA格の格下げの可能性が高まる  という不安材料は今後常についてまわります。

ただ、フランスに焦点を当てた場合、私自身非常に気になる点があります。

・ユーロ圏債務危機問題解決に向け、過去ずっとドイツとフランスが主導権を握ってきたが、ここに来てフランスがトリプルAを失ったことを受けて、フランスの発言力低下の可能性

ドイツが強く反対しているユーロ共同債構想の後退
ドイツの発言力が高まる

・フランスはエリート・グループから外される可能性

私は今まで長い間、メルケル首相とサルコジ大統領がニコニコ顔で共同記者会見  をする姿を見て
「世界中で一番ユーロ存続を望んでいるのは他でもないフランスなんだろうなぁ~。ユーロという’’桧舞台’’があるからこそ、フランスの発言に世界がここまで注目  しているのだと思います。しかしもしここでユーロが崩壊し加盟国が昔の通貨を使用することにでもなれば、フランスの発言なんて世界の誰もが気にしません。それこそ現在の英国同様 ’’自称:トップ・エリート、世界からの認識:二流国’’へ成り下がってしまうことは容易に考えられます。エリート国から単なる欧州の一国という立場に甘んじることが、フランスに可能なのか?」という思いがいつも頭を過ぎっていました。(これはあくまでも私個人の見方であり一般論ではありません。)


私事で恐縮ですが、本日は算数教室のお手伝いの日です。
ギリシャ関連報道が週末たくさん新聞を賑わしていたので、その一部をご紹介したいのですが、もし時間が足りなければ一部は明日へ持ち越しとなる点、予めお詫びします 

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[ 2012/01/16 20:41 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ユーロ加盟国の格下げ

おはようございます  朝起きたら家の前の道路が一面凍結してました。もしかしたら夜中に雪が降ったのかな?とにかく真っ白けです。

格下げに関する記事がこんなに遅くなったことをお詫びしつつ、自分の記録の為にも記事を書きたいと思います。

*格付け会社:S&Pによるユーロ加盟国9ヶ国の格下げ

先週金曜日の午後、いつも通りジムに行って汗を流しながらBBCニュースを見ている時のことでした。丁度午後5時のニュースがスタートしたばかりだったのですが、トップニュースとして「トリプルAを失ったフランス。その他のユーロ加盟国も軒並み格下げが発表」 とニュースキャスターが読み上げたのですが、それまでの第一報は年初に起きた殺人事件数件の報道で埋め尽くされていたので、「あれ?いきなりかよ~」と驚いたのです。私がジムに行く前の時点で、既に市場では昨年から格付け最大手:S&Pがユーロ加盟国の格下げの可能性を示唆していただけでなく、金曜日の朝から「とうとう格下げか?」との噂が渦巻いていたので内容に関しては驚きませんでしたが、発表時間は早くても午後8時くらいと言われていたので、随分早い報道だな~と思ったのです。

*報道内容

報道の内容は「ユーロ加盟国格下げ  ざまぁ~みろ という内容では決してありません  英国の格下げも時間の問題か?という内容でもありません  ユーロ圏の格下げがどのように英国の経済運営をさらに困難にするか?という点がメインだったと記憶しています。

*格下げ後の各国の格付けとEFSF

EFSF増額後の割当て変化
(クリックすると拡大します)

これは EFSFが昨年11月に発表した回報 に載っていたユーロ加盟各国のEFSF融資額と割り当て比率を示した表に私が若干書き加えたものです。

・最初の「格付け変更」欄は先週金曜日にS&Pが行った格下げです。左側の格付けが格下げ前  右側の格付けが格下げ後のものとなっています。
・親友氏保証額は昨年夏にEFSFの再拡充(規模拡大)され、当初の4,400億ユーロ  7,800億ユーロへと増額されました。これにより融資可能額が4,400億ユーロとなった訳です。
・黄色い枠で囲んだ国は「ジャンク債扱い」となっています。
・藤色枠で囲んだ国はEU/IMFからの金融支援を受け取った国 = 融資資格がなくなったので、割り当てはゼロ%
・現在でもトリプルA格付けを維持している国の保証割り当てを黄緑枠で囲みました  4ヶ国合計保証割当ては100%中、37.38% 

まだまだ記事は続きますが、取り急ぎこれは更新します


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[ 2012/01/16 19:59 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
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