つい先ほど
欧州統計局が2011年11月分・ユーロ圏失業率、小売売り上げ高を発表しました。これらの数字はユーロ圏だけでなく、EU加盟27ヶ国全体の数字も同時に発表されています。
この発表と平行して、欧州委員会によるサーベイ結果も発表され、欧州の景況感の悪化

が確認された形になっています。
*ユーロ圏、平均失業率 10.3%
(クリックすると拡大します)
・ユーロ圏17ヶ国11月失業者数は1,640万人、平均失業率は10.3%となりました。
上のチャートを見ていただくとよく判りますが、南欧州に位置するスペイン(22.9%)とギリシャ(18.8%)の失業率が飛び抜けて高い

のに比べ、北欧州のオーストリアやルクセンブルグ、オランダが地味にしています。
・EU加盟27ヶ国11月(一部の国は9月の数字を使用)失業者数は2,370万人、平均失業率は9.8%となりました。
*小売売り上げ高11月・ユーロ圏17ヶ国の小売売上高 前月比-0.8%、前年比-2.5%、EU加盟27ヶ国全体は 前月比-0.6%、前年比-1.3%
事前に行われたロイター社のアンケート調査によると、ユーロ圏17ヶ国の前月比の予想は-0.2%となっており、実際の数字は予想よりずっと悪かった

ことが判ります。
*欧州委員会サーベイの景況感指数これもあまり良い数字じゃないんですよね....

ユーロ圏17ヶ国・景況感指数(12月分) 93.3 (前月 93.8)

2年来の低い数字
*これらの数字を見て....本日発表された全ての数字が昨年11月と12月、つまり第4四半期(Q4)の数字です。
これだけ悪い数字が並んでいる

以上、ユーロ圏のQ4GDPはマイナス成長となる可能性が高まるだけでなく、下手をすると(Q4に続き)2012年Q1もマイナス成長となってしまう危険性が高まった

と私は思っています。
インフレ率に眼を移すと、昨年11月に3.0%に達し、12月分は2.8%へ下がっています。Q4のGDPが本当にマイナス成長となった場合、11月の3.0%が高値となり既に下落基調に乗ったと考えても無理ではないのかもしれません。そして、万が一2012年Q1もマイナス成長となれば、ECBは更なる利下げに動くでしょう。
このままユーロ圏の景況感悪化が継続すれば、インフレ率は年末を待たずにもっと早い時期に2.0%またはそれを割り込むレベルまで下落することも考えられます。
一番大事な「次のECBの利下げ時期」ですが、個人的には来週1月12日には利下げはないと思っています。
その理由は、先月の理事会で利下げをしましたが、全会一致ではなくあくまでも多数決の結果だったため、今月も続けて利下げをするだけのコンセンサスが得られるようには思えません。
あと1時間30分で米雇用統計ですね。一緒に頑張りましょう~

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