ブログ読者の皆さん
新年あけましておめでとうございます 
今年もロンドンからいろいろな情報を発信して参りますので
応援よろしくお願い申し上げます。 
さて今年最初の記事になりますが、米WSJ紙を読んでいたら興味あるチャートを発見したので、ここでご紹介します!
これはユーロ加盟各国の1999年から2011年(予想)までの毎年の財政赤字対GDP比を示したものです。

(クリックすると拡大します)
1999年に誕生した単一通貨:ユーロですが、最初は11ヶ国でスタート

その後6ヶ国が追加加盟しました。
チャート上の色分けですが
・グレー

ユーロ加盟前の財政赤字/黒字対GDP比
・緑色

ユーロ加盟後の財政黒字対GDP比
・薄緑

ユーロ加盟後の財政赤字対GDP比が3%かそれ以下
・ピンク

ユーロ加盟後の財政赤字対GDP比が3.1~6.0%
・赤色

ユーロ加盟後の財政赤字対GDP比が6.1%以上
皆さんもご存知のように、ユーロ圏には「安定成長協定」というものがあり、加盟国に対し「毎年の財政赤字対GDP比の上限を3.0%」と設定しています。ですのでチャート上の緑と赤の違いは安定成長協定の範囲内か否かを示しています。
*チャートを見ての感想・2008年最大の厄年2008年秋に起きたリーマン・ショックが世界規模の金融危機を引き起こすきっかけとなりました。しかしここまで一気にユーロ加盟各国の赤字幅を拡大させたと知って今更ながらショックを受けました。いかにそのマグニチュードが高かったかが判ります。
・錯覚していた
財政政策の優等国今頃になってこんなことを言うのは非常に恥ずかしい

のですが、私はユーロ加盟各国の中で「財政政策の優等生」として真っ先にドイツの名前を挙げていました。
しかしこの表をみる限り、2008年まではフィンランド・アイルランド・ルクセンブルグ・オランダ・スペインが黒字計上していたのに対し、ドイツは赤字である期間の方が長かったんですね!これは完全に盲点でした。
・2009年以降の評価ここではじめてドイツの実力が発揮された

と言ってもよいのでしょうか?
もちろんドイツよりも財政的に安定している国は他にありますが、特に2010年以降ユーロ加盟国への財政支援による支出が増えているにもかかわらず、安定的に赤字幅が削減している点は評価してよいと思います。
2012年以降ユーロがどういう形で継続するのか?金融支援への支出がどの程度増えるのか?注目すべき点は山積みでしょうが....
・イタリアとベルギーユーロ圏債務危機が激化してきた2010年以来、財政赤字対GDP比の減少に改善が見られないのが、イタリアとベルギー。特にイタリアは債務残高No.1であり、その額はドイツのGDPとほぼ同じサイズ

なので恐ろしい

ですよね....
以前何かの記事で「イタリアは家計貯蓄率が非常に高いので、政府の債務残高が高くても問題ない」という文章を読んだ記憶があるのですが、そんなに高いのかな?

(クリックすると拡大します)
これはOECDが発表した各国の家系貯蓄高の推移を示したチャートです。イタリアは黄緑線。これを見る限り、2002年以降ジリジリ減少しているのがわかります。
それに対して2008年のリーマン・ショック以降、米日韓そしてスウェーデンでの貯蓄率は上昇。
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