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ECBに対する評価

翌日物預金残高の増減 や 3年物LTRO など、ユーロ圏債務問題解決に向けて次の一手が注目  される欧州中銀(ECB)

実際に欧州系の銀行は、今までにECBが行ってきた危機回避手段をどのように評価しているのでしょうか?
ある欧州大陸系大手銀行のエコノミストがQ&A形式でまとめました。それをご紹介します。
私自身、これを読みながら「ヘェ~ 」とか「なるほど~ 」とか 「マジ?」と声を出してました 
個人的には非常に役に立って嬉しかったです 



Q: ECBの無制限資金供給オペにより、市場の資金調達はスムーズになりましたか?

A: はい、ユーロ圏各国のインターバンク市場での資金繰りは楽になりました。’’劇的に改善した’’とは言い難いですが、ベンチマークであるライボー金利と翌日物金利のスプレッドが狭くなりました。最も改善した部分は、ドルの資金繰りです。今まで欧州系銀行がユーロをドルにする際の上乗せスプレッドが高すぎてドルの資金繰りが大変でしたが、このスプレッドが77bpsも下がり、昨年8月以来のレベルまで低下したからです。


Q: ECBが新たに導入した3年物無制限資金供給オペ(LTRO)には具体的にどのような銀行が参加したのでしょうか?

A: 3年物LTROから資金調達した銀行は、予想通りPIGS諸国の銀行が多かったのは事実です。第2回目の3年物LTROは2月29日に予定されていますが、その時の資金調達総額が1回目の4,892億ユーロを越える額になるとは思っていません。


Q: どうして欧州の銀行はほとんど金利がつかないECBの口座に資金をデポジットしておくのですか?

A: 「欧州の銀行は1%の金利を払って調達した資金を0.25%の金利しか払わないECBの口座に預けておくなんてバカげている」  という議論をよく耳にしますが、それは間違っています。
ECBから資金調達する銀行と、ECBに資金を預け入れている銀行は同一ではありません。

例を挙げますと、フィンランドの銀行は12月の3年物LTROで20億ユーロの資金を調達しました。ところがフィンランド系銀行達がECBに預け入れている金額は合計すると500億ユーロという額になっています。それに加えて、同国系銀行はECBの1週間固定金利デポには180億ユーロ預けています。


Q: 3年物LTROから調達した資金は、PIGSや他のユーロ加盟国の国債購入に充てられているのですか?

A: 一部の資金は仰るとおりユーロ加盟国の国債購入に充てられたのではないでしょうか?スペインやイタリアの国債入札が成功を収めた  ことからもそう判断出来るでしょう。しかしかなり多くの部分は銀行債の償還などに充てられたと見ています。

国債投資に対する我々の見方ですが、欧州系の金融機関がPIGS各国の国債に対しここから積極的に投資することには及び腰姿勢  であると見ています。最近特に成功したと言われているスペインやイタリアの短期債入札結果ですが、2月29日の第2回目の3年物LTRO以降も持続して好調な成績を収め続けられるのか?については懐疑的です。


Q: ECBの資金供給はインフレ懸念を引き起こさないのですか?


A: いいえ、ECBの資金供給はデフレにおちいらないための対策です。ECBが資金を供給してくれるお陰で市場での資金不足が解消されているのも事実です。多大な困難を抱えているユーロ圏で資金不足が顕著になってしまうと、即刻クレジットの収斂  を引き起こし、それはユーロ圏の先行き景気動向をますます悪化させるきっかけになります。

ECBが供給した資金が民間部門の融資や貸付に積極的に廻るようになった時にはじめて、インフレ懸念を心配しなければならなくなるでしょう。しかし近い将来それが現実のものになることは難しいと思います。


Q: ECBのユーロ加盟各国の国債買い支え(SMP)は有効な手段であると思われますか?

A: ECBが2010年5月にPIGS各国の国債買い支えプログラム(SMP)を開始してから現在までに2,200億ユーロの残高があると言われ、この額はユーロ圏(17ヶ国)全体のGDP規模の2.3%となります。

ECBがSMPを開始して以来、PIGS各国の国債イールドは下がるどころか上がっています 。つまりSMPは効果を発揮していないと言えるでしょう。たぶんこの意見に対しECBは 「SMPがなければ、PIGS各国の国債イールドはもっともっと高くなっていた筈だ!」 と反論するに違いありません。もっともな意見ではありますが、それだけでは満足出来ません。

ECBは 「市場介入する目的は金融政策の効果が加盟各国へ平等に波及することを維持するため」 と言っていました。しかし加盟各国に於ける貸し出し金利ひとつを取ってもとても平等であるとは言い難いことを考えた場合、SMPが成功した!とは言えないのではないでしょうか? 


Q: 2012年にECBが取る新しい手段/政策は?

A: 昨年起きた原油やエネルギー価格の高騰は、今年は今のところ鳴りを潜めており、インフレ懸念は一旦後退しました。
そのため、ECBには更なる政策金利下げ余地が出てきたと言えるでしょう。そのため、最低でも0.25%の追加利下げを実施すると考えています。

政策金利の利下げ以外では、ECBはPIGS各国の国債に対し、SMPをさらに強化し増額してくるでしょう。欧州の政治家達の危機収束手腕があまり当てにならないことや、最近の加盟国の格下げを考慮すると、ECBが危機収束に対し大きな役割をおわざるを得ないことは明白です。

万が一’’非常事態発生’’  となった場合は、ECBが加盟国の国債イールド上限金利を設定する可能性もあると見ています。



すみません、ここから私です。
この「国債金利上限設定」ってどのようなメカニズムで可能となるのでしょうか?

例えば、ユーロ加盟国の国債イールドの上限を6%と設定したと仮定した場合、6%を越えたら即時ECBがその国債を’’無制限で’’買い支えるという意味ですよね?


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[ 2012/01/20 20:54 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

英中銀MPC・ブロードベンド理事発言

15分くらい前に出たブロードベント理事の発言の影響かな?ポンドが一旦戻しかけました。

英中銀MPCは 昨年10月に予想外のQE増額を決定しました。 その時の増額分の国債購入に関しては 4ヶ月という期間を設定したので、4ヶ月目に当たる2月のMPCでは当然更なるQE増額があるに決まっている!というのが私も含めた市場参加者の共通した見方となっています。

*ブロードベント理事発言

しかしブロードベント氏は「英中銀は2月に必ずQE増額に踏み切るという事前合意などない。そして英中銀がQE増額分で購入する英国債(Gilts)の購入額には一定の決まりがある訳ではない。」( たぶん彼が言いたかったことは、毎月これだけの金額!と決めて購入し、4ヶ月で全部使い切る訳ではありませんよ! という意味だと思います)

つまり私達が勝手に思い込んでいる「2月QE増額」はまだ決定している訳じゃないからね....という事でしょう。

そして英中銀が実施している英国債買取はインフレ懸念を発生させないことが最優先となっており、国債発行残高が増えたからといって ’’救済的に’’購入額を増額する訳でもない!と語っていました。

英経済に関しては、現在のところ低迷を続けているという見解を示しているものの、年後半からそれなりに回復していく芽が出てくると予想しているようです。そして今年に入ってからの欧州当局によるユーロ圏債務危機に対する対応策により、英経済も好影響を受ける可能性はあるとも語っています。

*ギリシャ関連

昨日から継続しているギリシャ当局と民間代表者との債務交換交渉ですが、本日昼過ぎにでも「最終合意」が予想されています。
というか、昼過ぎくらいまでに合意出来ないと来週月曜日に予定されているユーロ圏財務相会合での話し合いの場で「最終合意結果」を協議出来ないという時間的なリミットがある模様

それとは別に、トロイカ調査団は本日午後4時GMTにギリシャの財務相と首相と次々話し合いを持つ事にもなっています。

本日午後遅くにギリシャ関連報道でにぎわう可能性が高まりました。ポジションをお持ちの方は注意して下さい。


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[ 2012/01/20 18:58 ] 英中央銀行 | TB(-) | CM(0)

ユーロ上昇の背景

私がジムに行ってる間にいくつかのニュースが欧州から出ました。特に’’ユーロ支援材料’’と言えるものではないものもありますが、逆に’’売り材料’’と決め付けられないものがほとんど。

*昨年12月実施の欧州中銀、3年物無制限資金供給オペ(LTRO)について

米投資銀行のモルガン・スタンレーのレポートの一部が本日の英FT紙に載っていました。
内容は  昨年12月にECBが新たに導入した3年物無制限資金供給オペ に参加した欧州の主要金融機関とそれぞれの資金調達額。
モルスタ ECB 3yrLTRO
(2回クリックするとグ~~ンと拡大します)

これがその一覧表  赤枠で囲んだ部分が各銀行別の「3年物LTRO」から得た資金調達額。
左側に銀行名があります。ひとつひとつカタカナに直そうと思いましたが、枠が狭いので諦めました 

これを見る限り、3年物LTROへの参加銀行が俄然多いのはイタリア  一番大きな金額を取得したのは伊ウニクレジット 125億ユーロ  次もイタリアの銀行ですね、Intesa Sanpaolo銀行 120億ユーロ  3番目もイタリア、 Monte dei Paschi di Siena銀行 100億ユーロ  その次にはスペインの銀行が並んでいます  英国で唯一参加したのはRBS銀行 (ここはオランダにある子会社経由で参加した模様です)

 ECBドラギ総裁記者会見の席でも">先日のECBドラギ総裁記者会見の席でも話題にのぼった3年物オペ。同総裁が語った「3年物LTROは、欧州系銀行の資金調達状況の改善に大きく貢献した。」 発言が今回のユーロ上昇理由のひとつにも挙げられているくらいです。 

*ギリシャ債務交換交渉合意ならず、明日に持ち越し

ギリシャの債務交換交渉の合意が明日以降に持ち越しとなりました。関係筋によると遅くても明日(金曜日)の夕方までには合意に達する見込みであると前向きに語っているようです。

現在行われている協議内容は この過去記事で詳しく書きましたが、本日の協議に参加したのはギリシャ当局と民間の債権者代表グループ。

しかし合意に至らなかったのは、協議に参加していないギリシャ国債保有者であるヘッジファンド達が理由だ!という話しが聞こえてきました。

現在協議の焦点となっている「民間関与(PSI)」そして「ヘアーカット率(債務減免)」、ヘッジファンド達はどちらにも参加しない姿勢を貫いているようです。

ヘッジファンド達は ’’ギリシャ政府と民間代表団との債務交換交渉が合意に至らなくても、ギリシャのデフォルトが他のユーロ圏加盟国に飛び火するのを防ぐ + ギリシャ発金融システム崩壊を防ぐことを最優先するであろうから、EU/IMF/ECBなどが支援策をまとめ3月20日に予定されている144億ユーロ規模の償還分は無事に滞りなく実施されギリシャはデフォルトから救われるであろう’’ というシナリオを立てているようです

昨年暮れから今年にかけて、3月20日償還分のギリシャ国債をヘッジファンド達はバンバン買っていると伝えられています。つまり欧州当局は絶対にギリシャをデフォルトにさせないので、買っておけ!という発想です。

更に驚いたことには、ヘッジファンド達は自分達がPSIや債務交換交渉に応じないことを非難されるのであれば、人権にかかわるので裁判に打って出るとも語っているといわれています。

なんか話しがどんどん面倒な方向へ行ってるんじゃない?と感じてるのは私だけかしら 
裁判してる場合じゃネェ~だろ



欧州財政協定原案が発表されました。でももう疲れたので本を読んで寝ます。
ごめんね 



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[ 2012/01/20 09:07 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

本日の注目 その2:欧州中銀

*欧州中銀(ECB)翌日物預金残高急減

ECB overnight deposit
(資料出所: ECBホームページからのリンク 、上の表はクリックすると拡大します)  



なんだよ、これ?  って思いました、数字見たとき..... (上のピンク丸のところ)
寝不足だから見間違えてるのかとも思った 

この記事の「欧州中銀からの貸し出しと預け入れ額」というところでご紹介しましたが、欧州の銀行からECBへの預け入れ額は連日増加の一途を辿っていたのですが、昨日(1月18日)の残高は前日(1月17日)残高 5,282億ユーロ  一気に 3,953億ユーロに激減 

*激減の理由

ECB reserve maintenance period
(資料出所: ECBホームページに載っているReserve maintenance periodのリンク、 上の表はクリックすると拡大します)

ブルーンバーグに載っていた記事なんですが、この’Reserve maintenance period’について少し説明がしてありました。


「ECBへの預け入れ残高には、ある一定のパターンが見られる。(Reserve maintenance periodは通常28日周期で訪れる) そのパターンとは、Reserve maintenance period開始日直前に残高が増加  Reserve maintenance period開始当日から残高は減少  2週間後~終了日にかけて、残高は一転して増加 というものである。」

ということは18日がこのピリオドの初日に当たっているので、残高減少はある意味’’想定内’’ということらしいです。私が知らなかっただけみたい 



道理で本日実施されたスペイン、フランス両国の国債入札があれだけ好調だったのも理解出来ます。


*カルフール、またまた業績下方修正

売上世界2位のフランス系大手スーパー:Carrefour(カルフール)が今朝、業績下方修正を発表しました。今回の発表は過去1年で6回目の下方修正となっており、フランスの個人消費警告に赤信号ピカピカ 


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[ 2012/01/19 20:42 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

本日の注目 その1:アイルランド

おはようございます 
昨日は12時間以上ぶっ通しでPCの前に張りついていたので、今朝は寝覚めが悪い  ユーロがどんな具合に1.2875/85から動くのかをず~~っと見てました。さすがに夜中2時すぎたら脳みそが動かなくなったので、1.28台高値売り  10~25ポイント下に利食い、ストップは全て1.2910に入れて寝ました。起きたら全部DONEされていたので、気分よし 

*トロイカ調査団の審査結果発表

このすぐ下の記事では’1月20日発表’と書いてしまったのですが、なんだか1日前倒しの本日19日に発表となるようです 

「トロイカ調査団」というのは今更説明するまでもなく、EU/IMF/ECBからなる経済・財政専門家の調査団で、ユーロ加盟国で金融支援を要請した国(現在はギリシャ、ポルトガル、アイルランドの3ヶ国)を四半期に一度づつ訪問し、その国の経済・財政状態を審査し、金融支援要請に対してEUやIMFが課した条件をちゃんと守っているのか?そして今後の金融支援継続の是非などを調べるものです。

トロイカ調査団は10日前からアイルランド入りし、その審査結果を本日午後遅く (時間不明) 発表するようです。それに先駆けて本日昼過ぎに、アイルランドの財務相から審査結果に関する財務省の見解を記者会見する予定にもなっています。

トロイカ調査団がアイルランドを訪問したのは今回で5度目。過去4回はそれなりに前向きな結果報告  となっていたので、今回も大丈夫だろう!という楽観論が多いのも確か。ただし、今回は昨年第4四半期のマイナス成長を記録した後、初の審査となるため、あまり楽観ばかりしてもいられないのかもしれません。

*注目すべき点

ギリシャのようにアイルランドへも第2次金融支援が必要となるか?その判断をトロイカ調査団がどう出すのか?の一点です

現在金融支援を受けている3ヶ国の中で唯一「かなり近い将来、自分達で国債発行を再開出来るのではないか?」という期待  が高いアイルランドです。なので、その’’金融支援要請国における優等生’’であるアイルランドがギリシャ同様第2次支援が必要となれば「ポルトガルなんてもっとヤバイでしょう?」 となってしまうだけでなく、EFSF格下げもあり「金融支援の融資金利はどうなるの?」と矢継ぎ早に疑問  が湧いてきます。

アイルランドって目立たない存在なんですが、本日の審査結果は結構注目  に値すると私は思っています。


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[ 2012/01/19 19:20 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

欧州、ここからの予定

1月

19日
・スペイン、フランス国債入札
・G20副財務相会合(メキシコ・シティー)

20日
・トロイカ調査団、ギリシャ入り
・トロイカ調査団によるアイルランドに関する四半期ごとの調査結果発表

22日
・フィンランド大統領選挙、第一回目投票日

23日
・ユーロ圏財務相会合
・イラン原油輸入禁止に関する決定発表予定

24日
・EU財務相会合
・スペイン短期債入札

25日
・スペイン政府による財政赤字額発表予定(数日のズレが生じる可能性あり)
・欧州中銀、3ヶ月物無制限資金供給レポ実施
・ドイツ国債入札
・ダボス世界経済フォーラム開始(1月29日まで)

26日
・イタリア国債入札

27日
・イタリア短期債入札

30日
・EUサミット
・イタリア国債入札

31日
・ギリシャへの第2次支援策条件のひとつである民間部門との債務交換交渉合意の最終日

2月

1日
・イタリア、258億ユーロ規模の国債償還日
・ポルトガル短期債入札
・ドイツ国債入札

2日
・フランス国債入札

6日
・イタリア議会が財政再建策を承認しなければならない最終日

8日
・ドイツ国債入札

9日
・欧州中銀金融政策理事会、ドラギ総裁記者会見

10日
・ギリシャ、10億ユーロ規模の国債償還日

13日
・イタリア短期債入札

14日
・イタリア、ギリシャ短期債入札

15日
・ポルトガル、短期債入札

16日
・フランス国債入札

17日
・ギリシャ、16億ユーロ規模の短期債償還日

20日
・ユーロ圏財務相会合

21日
・EU財務相会合
・ギリシャ、短期債入札

22日
・ドイツ国債入札

24日
・イタリア国債入札

25日
・G20財務相・中央銀行総裁会合

27日
・ベルギー国債入札
・イタリア短期債入札

28日
・欧州中銀、3ヶ月物と3年物の無制限資金供給レポ実施
・イタリア国債入札

29日
・イタリア、106億ユーロ規模の国債償還日
・ドイツ国債入札

3月

1日
・イタリア、149億ユーロ規模の固定利付き国債と、123億ユーロ規模の7年物変動利付き国債、それぞれの償還日
・EUサミット


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[ 2012/01/19 18:00 ] 政治 | TB(-) | CM(1)

IMF、融資原資1兆ドルへ増額か?

なんだか次々とユーロをサポートする内容の報道が出続けていますね。
今度はIMF融資原資増額の噂

ブルーンバーグに載っている記事ですが、IMFが融資原資を1兆ドル規模に増やすんじゃないか?というもの

現在IMFが債務危機解決に向けて使用可能な額は3,850億ドル規模  昨年12月、欧州はユーロ圏債務危機解決に向けIMFへ1,500億ユーロの資本増強で合意  もしこの「1,500億ユーロ」が融資原資1兆ドルの中に含まれるとした場合、今回増加分の手当ては約4,200億ドル規模となる模様です。

*2月のG20で話し合われる可能性

2月25・26日に予定されているメキシコG20の席で、この「1兆ドル規模への融資原資増額」案が話し合われるようです。

このリンクは IMFへのクォータ(出資割当)率一覧表 ですが、現在の時点でのIMFへの主な出資国は 米国(17.7%), 日本(6.5%), ドイツ(6.1%), 英国(4.5%) そしてフランス(4.5%) となっています。

しかしG20の席で話し合われるというからには、新興国である中国、インド、ロシア、ブラジル、湾岸産油国などにもそれ相応の出資を要請する可能性は高いですよね、やっぱ.....

*米露の反対

米国ではオバマ政権が既に「これ以上のIMFへの負担増は認められない」「欧州の問題は欧州自身の手で解決すべき」という姿勢を強くしているので、果たしてどのような態度に出るのか?が注目されます。

ロシアは3月に大統領選挙を控えているため、IMFへの出資に反対という態度ではなく「少なくとも大統領選挙が終了するまで、出資内容に関する決定は出来ない」と釘を打っています。

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[ 2012/01/18 21:19 ] 経済 | TB(-) | CM(0)

ギリシャ債務交換交渉の結果予想

ゲ~~~~~~~~~~~~ ネットの接続が切れて書いた記事がまた全部消えました 
でも、今回は「あ!切れた」と感じた瞬間、記事をワードにコピペしたので助かった 

*ギリシャの債務交換交渉を巡る議論

昨年メルケル首相が「民間関与」という一言を吐いたお陰で、一気に注目を浴びてきた ギリシャ国債の債務交換交渉。本日午後からギリシャ政府と民間代表による交渉が再開されます。

当初は民間負担となるヘアーカット率は21%でしたが、昨年冬には50%と拡大しました。そして本日はとうとう「ヘアーカット率(債務減免)68%」という数字が一人歩き  しています。

*ギリシャ債務交換交渉結果予想

交渉結果として考えられるものなんですが......

1)ギリシャ政府と民間部門が合意する   ヘアーカット率がどのくらいになるかに注目 
2)両者の間で合意がなされない   ギリシャ政府が一方的に債務交換条件を決定する (あとで説明します)
3)両者の間で合意がなされない   EU/IMFからの次期金融支援を受け取る資格がなくなる  ギリシャはデフォルトする 

*CDSに対する影響

国債額面の約7割もの損失が発生するこれだけ大規模な債務減免  は、理論的に考えれば’’デフォルト’’と呼ぶには十分過ぎるものである  「いざという時(=デフォルト)のリスクに対しての保険の役目をする」CDSから支払いを受けるに値する内容であると考えられます。

しかし昨年ギリシャのヘアーカット率適用の話しが出た時に、ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)のおっさんは「ギリシャに関する’’秩序あるデフォルト’’はISDAのルールではデフォルトと見なさない」と発言して、マジかよ  と市場関係者を驚かせました   どうしてギリシャの場合をデフォルトとみなさないのか?という理由についてですが、民間部門の関与が’’自発的’’である点をおっさんは挙げていました



私はISDAもCDSも全然詳しくない  のですが、調べてみたところ、ISDAが設定しているCDS契約のルールでは、

・債務再編が’’強制的’’に行われる
又は
・集団行動条項(CACs)が行使された場合    に限られているからだそうです。



ところが今朝、ギリシャのパパデモス首相は「民間部門の債券保有者が債務交換プログラムへ100%参加しなかった場合、参加を拒む民間債権保有者に’’強制的に’’損失を負担させる法律を成立させる可能性がある。」  と発言したみたいなんですね....... 



ただ.....例えそうなったとしてもCDS市場での混乱は最小限に食い止められるという楽観論があるのも事実。
それはどうしてか?と言うと、現在CDS市場でのギリシャ国債に対するCDS残高は40億ドル以下なので、ある意味「誤差」に過ぎない程度の小規模であるから....というのが理由みたいです。



しかしここで安心して「それじゃ大丈夫なんだ!」と言ってよいのでしょうか?
たとえギリシャ国債の残高が「誤差」の範囲以内だとしても、現在次のデフォルトのターゲット  となりつつあるポルトガルや、連想的に頭に浮かんでくるイタリア、スペイン、フランスなどのCDS残高を考えると (具体的にいくらだか知りませんが) スゲ~金額になるんじゃないのかな?

*欧州中銀(ECB)の立場

ECBはユーロ加盟国の国債買い支えプログラム(SMP)によりギリシャ国債を買い支えており、現在の時点で’’既存のギリシャ国債の18%を保有’’していると言われています。

ECBが保有しているギリシャ国債の取り扱い方はどうなるのかと言うと、この記事でも書いたのですが ECBは民間とは見なされないので債務を交換する義務はないというのが一般論です。

しかしどうしてECBがこれを避けて通れるのか?という本当の理由は、他にあるんじゃないの?という話しも聞こえてきます 



それは先ほど書いたユーロ加盟国の国債買い支えプログラム(SMP)にかかわることなのですが、もしECBが民間同様に債務交換に応じた場合、
債務交換により損失発生   SMPに廻す資金が減少   ユーロ加盟各国の国債買い支えの規模が縮小   イタリアなどの国債利回りが高騰   ユーロ存続に赤信号が灯る  



つまり債務交換に参加することがユーロ加盟国の国債利回り高騰につながるリスクを欧州関係者全員が気づいている  ので、誰もECBの背中を押さずに黙認しているということではないのでしょうか?

*ギリシャのアクロポリス、レンタル開始



ギリシャ政府の赤字削減策の一環として、アクロポリスやそれ以外の遺跡をレンタル出来るそうです。ちなみにお値段ですが、1日1,600ユーロと非常にお手頃な価格となっています!


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[ 2012/01/18 20:29 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(4)

今朝の報道

おはようございます  1時間以上かけて書いた記事がどうしてだか消えました  まだ書いた内容を覚えていると思うので、書き直します

*ポルトガルに歩み寄るデフォルト懸念 

本日の英FT紙に載っている記事ですが、先週金曜日の格付け会社:S&Pによる格下げを受け、ポルトガル国債の投げが加速している様子です。

ここでは例として米シティー銀行が提供している’’欧州国債インデックス’’からポルトガルが除外されるなどの動きが出ており、投資家は同国の国債売却に動かざるを得ない状態。

ポルトガル国債利回り 2012年1月
(クリックすると拡大します)

これは過去12ヶ月に渡るポルトガル国債10年物のイールド推移を示したチャーとです。青い丸で囲んだ部分が先週金曜日の格付け発表から今週月曜日にかけてのイールド変化です。これを見ると一目瞭然ですが、イールドが2%も上昇(=国債価格下落)しており、現在14%台で推移

そのポルトガルが本日短期債入札を実施します。
あと30分ほどで入札が始まりますが、入札予定額:20~25億ユーロ、期間は3、6、11ヶ月物の短期債が中心
昨日のユーロ圏各国の入札結果が良かったのを受けて、本日のポルトガル短期債入札も良好な結果で終わるであろうというのが一般的な見方

ポルトガルの2012年度国債発行予定額は175億ユーロ
最大の難関は6月に予定されている超大型償還:100億ユーロをどう乗り切るか?にかかっていると言っても過言ではないようです。

*世銀、世界のGDPを下方修正

世銀 GDP予想 
各国の数字で左側のものが今回の修正分、右側のカッコ内が前回の予想となっています。



ギリシャ関連記事がこの後に続きますよ~
取り急ぎ更新!


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[ 2012/01/18 19:18 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

原油価格上昇

*サウジアラビア・石油相発言

原油先物価格が上昇 しています。先週金曜日のNY原油先物価格終値より$2.31高の$101.01をつけ、現在若干下げています。

原油価格上昇の影には

・サウジ・原油相がCNNテレビのインタビューで「サウジアラビアは今年の原油価格が$100ドル近辺で安定させるよう努力する」と語った (もっと安いレベルで安定させてくれ~~~~~~~~~~~~ 
・今朝方発表された中国第4四半期GDP伸び率は2年半ぶりの低水準ではあったが、予想の8.7%を上回る8.9%(年率)を記録
・今年1~6月の間にEU議長国となるデンマークがつい先ほど 「EUはたぶんイラン原油輸入禁止措置を導入することになるであろう」 と語った  もちろんこれは最終決定ではありません。1月23日に最終合意なされる予定  詳しくは この記事を参考にして下さい。

*ドイツ、GDP下方修正か?

先ほどの素晴らしいZEWの景況感指数発表の直後に「GDP下方修正?」と驚いた  のですが、ドイツのタブロイド紙:Bildは「明日の朝刊でドイツ政府はGDP下方修正をするという記事を載せることになるだろう」という記事を今朝の朝刊に載せたようです。

具体的な内容としては、ドイツ政府は2012年GDP予想を当初の+1.0%  +0.7%へ、2013年GDP予想を当初の+1.8%  +1.6%へ下方修正すると発表するであろう というもの。

*偽物Twitter

欧州中銀ドラギ総裁の「偽Twitter」が登場 

私はメルケル首相 の偽Twitterは知っていましたが、 ドラギ総裁 のものははじめて!

こちらは 本物の オバマ大統領のTwitter

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[ 2012/01/17 23:04 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

ユーロ上昇

*ドイツ・2012年1月の景況感指数

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した1月の景況感指数は予想-50に対し、-21.6と大幅改善が確認されました。ちなみに12月の数字は-53.8
これを受けてユーロは1.28に乗る勢い

ZEWによると今回の改善率は数字発表開始以来の飛躍的な改善となり、ある意味歴史的な出来事だそうです。

この数字発表後、市場では’’楽観論’’が出てきており、その内容は

・米国の景気回復が期待出来る
・ドイツの企業や国民はユーロ圏債務危機問題を克服できると自信を持っている
・もしかしたら「ユーロ圏債務危機問題」は峠を越したのかもしれない
・欧州中銀による2回に渡る利下げ、そして最近導入された3年物資金供給レポが欧州圏内の安定に役立っている

*スペイン国債入札結果

スペイン財務省は50億ユーロ規模の入札を実施しました。

・12ヶ月物
入札総額: 30億ユーロ
入札利回り: 2.049% (前回 4.05%)
応答倍率: 3.5倍

・18ヶ月物
入札総額: 18億7,000万ユーロ
入札利回り: 2.399% (前回 4.22%)
応答倍率: 3.2倍

*ギリシャ国債入札結果

・3ヶ月物
入札総額: 16億2,500万ユーロ
入札利回り: 4.645% (前回 4.68%)
応答倍率: 2.9倍 (前回 2.91倍)

*ベルギー国債入札結果

・3ヶ月物
入札総額: 17億6,000万ユーロ
入札利回り: 0.429% (前回 0.264%)
応答倍率: 2.24倍 (前回 2.13倍)

・12ヶ月物
入札総額: 12億ユーロ
入札利回り: 1.162% (前回 2.67%)
応答倍率: 2.06倍 (前回 2.21倍)

*某米投資銀行、ユーロ相場観

ここ数日の間、ユーロは一旦調整の上げをするだろうという内容ですが、中期的なユーロ売りスタンスは変化なし。
ただし「今回の上げが1.2895レベルを簡単に上に抜けてしまうようであると、中期的ユーロ売りスタンスの変更の必要性が出てくるかもしれない」としています。

ちなみにここの中期的ユーロ/ドルの下落ターゲットは 1.2390

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[ 2012/01/17 19:43 ] マーケット | TB(-) | CM(2)

今朝の報道

おはようございます  寒い、寒い、とにかくとことん寒いです。

*ユーロ各国、国債入札

スペイン、ベルギー、マルタ、ギリシャが入札を実施。ユーロ圏外では、ハンガリーがまた入札ッス 

これらの入札結果いかんによってはユーロが動き出す可能性があるので注意 

入札結果時間は、スペイン 09:40AM,ギリシャ 10:15AM、ベルギー 10:40AM、EFSF 11:10AM いずれもGMTです

*EFSF格下げ 

ユーロ加盟国中9ヶ国の格下げが実施された先週金曜日に続き、昨日S&PはEFSF格下げ (トリプルAAA+)に踏み切りました。まぁ、フランスとオーストリアがそれぞれトリプルAを失った以上、これは想定内の出来事とも言えます。

そのEFSFが本日入札予定  6ヶ月物 15億ユーロ相当 


欧州金融安定ファシリティー(EFSF)のレグリング最高経営責任者(CEO)は本日シンガポールを訪問中 。 昨年までのEFSF債入札時にはアジア地域(日本も含む)の中央銀行や投資家は、入札総額の40%を買って下さったお得意様 。 しかし前回のEFSF債入札時でのアジア地域の入札総額は25%まで一気に下がっています 。 本日レグリングさんはシンガポールの大手ファンドや投資家を廻ってEFSF債の魅力を語るようです 。ご苦労様です 

*欧州中銀(ECB)による国債買い支えプログラム

毎日実施されていると言われるECBのユーロ加盟国の国債買い支えプログラム。昨日、先週分の買取額が発表されました。その数字は37億7,000万ユーロ  2011年11月以来の高い数字   その前週の買取額は11億ユーロ

大丈夫かね.... 

*ポルトガル長期国債利回り急騰 

この記事でも書きましたが先週金曜日ギリシャ債務交換交渉が行き詰まり3月にデフォルトの危険性が高まった  のですが、昨日月曜日には既に’’次のデフォルト先’’探し  とでも言うのでしょうか?飛び火第一号  がポルトガルとなった様子です。同国10年物国債利回りは先週末の12%台から一気に2%以上上昇(価格は下落)して14.72%を記録 

ギリシャ債務交換交渉は「中止」ではなく「一時的な中断」であり、本日トロイカ調査団があらためてギリシャ入りする予定になっています。しかし債務削減策に反対している組合などがトロイカ調査団到着と同時に抗議デモに入る予定にもなっており、全く予断を許しません。

昨日月曜日にはギリシャ政府高官がIMFと部分的交渉をするために米ワシントンに飛びました 。ギリシャも相当焦っている  のがわかります。

*フィンランドの抵抗

今月末のEUサミットの場で内容が合意される筈となっている「新財政協定」
その内容の一部に関して、フィンランド政府は ’’合意できない /場合によっては拒否する可能性もあり’’ と昨日発言しています。

*英キング中銀総裁

キング総裁は本日、英議会・財務委員会公聴会で証言します。まぁ、これは定期的に行われるものですが、同総裁の発言で結構相場が動いちゃったりする  こともあるので一応頭の片隅にとめておいて下さい。公聴会はロンドン時間午前10時より数時間に及んで行われます。

*英12月分インフレ率発表 (あと7分)

11月CPI 4.8%  本日発表12月分予想 4.2~4.3% 
11月RPI 5.2%  本日発表12月分予想 4.7%

一気に0.5%くらいインフレ率が下がる予定です。来月発表される2012年1月分のインフレ率も更に0.5%+下がると予想されるので、英国のインフレ率は今後1~2ヶ月中に3%台に下がるでしょう。


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[ 2012/01/17 18:23 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

ここからのギリシャ

先週までギリシャ政府とEU/IMF/ECBからなるトロイカ調査団との間で協議されていたギリシャ債務交換交渉が行き詰まっています。明日火曜日から協議再開予定となっていますが、今後数日以内に話し合いがまとまらないと、3月20日に予定されている144億ユーロの償還資金手当てが不可能となり、ギリシャは「強制的なデフォルト」を避けることは難しいというのが一般的な見方。

*英タイムス紙日曜版のビジネス欄一面報道

ビジネス欄の一面最初のタイトルは
「Greece heads for March Default ギリシャ、3月のデフォルトに向け舵を取るのか?」

サブタイトルとして 「Athens may quit euro and revive drachma after talks on debt deal fail
債務交換交渉決裂の場合、アテネはユーロから離脱しドラクマへ戻るかもしれない」

この記事を読む限り、債務交換交渉の’50%のヘアーカット率’  15%はキャッシュ、残り35%は新発債と交換  新発債の表面利率に関してギリシャ政府とIMFとの意見が食い違っているのが問題のようです。


ユーロ加盟国だけでなくEU加盟国、そしてECBやIMFは皆が皆ギリシャをどうにか救ってユーロ存続に希望を賭けているのですが、どんどん選択肢が限られてきているのも事実 



もしギリシャがデフォルトとなった場合、次のデフォルト国はたぶんポルトガル   その後アイルランド、イタリアなど他の加盟国へ飛び火  することは確実

*英オズボーン財務相の今朝のインタビュー

現在日本と中国へ行っている同財務相が、今朝BBCラジオのインタビューで語った内容ですが

"I would say almost more so than the downgrading, the ongoing uncertainty about how they are going to write off some of the private sector debt in Greece is an almost greater source of instability at the moment in the euro zone,"

(ユーロ加盟国9ヶ国の格下げ報道は重要であるが)それ以上に心配なのがギリシャの債務交換交渉の行き詰まりである。ギリシャが既存国債残高をどのように半分に減らせるのかは、ここからのユーロ圏の安定を左右するより重大な要因であろう。

*独仏伊 3ヶ国サミット延期 

 マジかい? 

今週金曜日:1月20日に予定されていた3ヶ国サミットが2月末へ延期された模様

延期理由はサルコジ大統領の政治日程調整がつかなくなった為 

当初この3ヶ国サミットの席で「ユーロ圏財政協定」の内容を煮詰め、月末に開催されるEUサミットに繋げていくことになっていたと私は理解しています。

しかしこれが2月末まで延期となると、「財政協定」も宙ぶらりんとなり、ますますユーロ圏の今後が危なっかしくなる   と心配するのは私だけかな?

オ! 
ファンロンパイEU大統領がついさっき「1月末のEUサミットの席で財政協定内容合意  3月調印を確実なものとする。」と語りましたね。  ドラギ総裁はこの前のECB理事会後の記者会見の席で 3月なんて暢気なこと言ってちゃダメ  という内容の発言をしていましたが、こりゃまだまだユーロを取り巻く環境は不透明感が高まるね 

Draghi Santa
すみません、遊んでる場合じゃないっつ~の 

*ムーディーズからの発表 

話がフランスに戻りますが、つい先ほど格付け大手:ムーディーズが「フランスの格付けに関する我社の見解を3月末までに発表する」と発表  現在の同社のフランス格付けは AAA(見通し:安定) となっています。


それではこれから算数教室のお手伝いへ行って来ます 
明日にでもえ?と驚くユーロに関する話しを書きたいと思います。

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[ 2012/01/16 22:15 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

フランスの悲劇

*ここからのフランス

金曜日の格下げ報道以降、はじめての取引日となった本日。市場参加者の間では、フランスの格下げは「もし?」ではなく「いつ?」という認識であったため、既に市場には織り込み済みでした。そして本日は米国が休日であることも手伝ってか、市場は結構地味 

フランス大統領選挙投票日まで100日を残す今、格下げとなったフランス 

個人的には今回の格下げは同国にとって、経済・財政的ショックよりも政治的なショック  の方が大きいように感じています。昨年フランスの格下げの可能性が示唆された時、サルコジ大統領は親しい人達に「フランスが格下げされたら、俺は終わりだ....」  と洩らしていたそうです。まぁ、あの方は逆境をどうにか次の飛躍の踏み台にすることのできる人なのかもしれませんが、格下げ発表のタイミングが微妙ですよね...
sarkozy 2

*懸念材料

この下の記事で書いたように、EFSF融資保証額が急激に減少  EFSF債のトリプルA格の格下げの可能性が高まる  という不安材料は今後常についてまわります。

ただ、フランスに焦点を当てた場合、私自身非常に気になる点があります。

・ユーロ圏債務危機問題解決に向け、過去ずっとドイツとフランスが主導権を握ってきたが、ここに来てフランスがトリプルAを失ったことを受けて、フランスの発言力低下の可能性

ドイツが強く反対しているユーロ共同債構想の後退
ドイツの発言力が高まる

・フランスはエリート・グループから外される可能性

私は今まで長い間、メルケル首相とサルコジ大統領がニコニコ顔で共同記者会見  をする姿を見て
「世界中で一番ユーロ存続を望んでいるのは他でもないフランスなんだろうなぁ~。ユーロという’’桧舞台’’があるからこそ、フランスの発言に世界がここまで注目  しているのだと思います。しかしもしここでユーロが崩壊し加盟国が昔の通貨を使用することにでもなれば、フランスの発言なんて世界の誰もが気にしません。それこそ現在の英国同様 ’’自称:トップ・エリート、世界からの認識:二流国’’へ成り下がってしまうことは容易に考えられます。エリート国から単なる欧州の一国という立場に甘んじることが、フランスに可能なのか?」という思いがいつも頭を過ぎっていました。(これはあくまでも私個人の見方であり一般論ではありません。)


私事で恐縮ですが、本日は算数教室のお手伝いの日です。
ギリシャ関連報道が週末たくさん新聞を賑わしていたので、その一部をご紹介したいのですが、もし時間が足りなければ一部は明日へ持ち越しとなる点、予めお詫びします 

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[ 2012/01/16 20:41 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ユーロ加盟国の格下げ

おはようございます  朝起きたら家の前の道路が一面凍結してました。もしかしたら夜中に雪が降ったのかな?とにかく真っ白けです。

格下げに関する記事がこんなに遅くなったことをお詫びしつつ、自分の記録の為にも記事を書きたいと思います。

*格付け会社:S&Pによるユーロ加盟国9ヶ国の格下げ

先週金曜日の午後、いつも通りジムに行って汗を流しながらBBCニュースを見ている時のことでした。丁度午後5時のニュースがスタートしたばかりだったのですが、トップニュースとして「トリプルAを失ったフランス。その他のユーロ加盟国も軒並み格下げが発表」 とニュースキャスターが読み上げたのですが、それまでの第一報は年初に起きた殺人事件数件の報道で埋め尽くされていたので、「あれ?いきなりかよ~」と驚いたのです。私がジムに行く前の時点で、既に市場では昨年から格付け最大手:S&Pがユーロ加盟国の格下げの可能性を示唆していただけでなく、金曜日の朝から「とうとう格下げか?」との噂が渦巻いていたので内容に関しては驚きませんでしたが、発表時間は早くても午後8時くらいと言われていたので、随分早い報道だな~と思ったのです。

*報道内容

報道の内容は「ユーロ加盟国格下げ  ざまぁ~みろ という内容では決してありません  英国の格下げも時間の問題か?という内容でもありません  ユーロ圏の格下げがどのように英国の経済運営をさらに困難にするか?という点がメインだったと記憶しています。

*格下げ後の各国の格付けとEFSF

EFSF増額後の割当て変化
(クリックすると拡大します)

これは EFSFが昨年11月に発表した回報 に載っていたユーロ加盟各国のEFSF融資額と割り当て比率を示した表に私が若干書き加えたものです。

・最初の「格付け変更」欄は先週金曜日にS&Pが行った格下げです。左側の格付けが格下げ前  右側の格付けが格下げ後のものとなっています。
・親友氏保証額は昨年夏にEFSFの再拡充(規模拡大)され、当初の4,400億ユーロ  7,800億ユーロへと増額されました。これにより融資可能額が4,400億ユーロとなった訳です。
・黄色い枠で囲んだ国は「ジャンク債扱い」となっています。
・藤色枠で囲んだ国はEU/IMFからの金融支援を受け取った国 = 融資資格がなくなったので、割り当てはゼロ%
・現在でもトリプルA格付けを維持している国の保証割り当てを黄緑枠で囲みました  4ヶ国合計保証割当ては100%中、37.38% 

まだまだ記事は続きますが、取り急ぎこれは更新します


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[ 2012/01/16 19:59 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

ギリシャを巡るPSIとCACsについて

読者の方からこのような質問をコメント欄を通して頂きました。
私自身、この報道は眼にしたのですがあまり意味がよく判らなくて  後回しにしていたものです 
これを機会に自分なりに調べてみたので、その結果を書いてみます。

ギリシャの民間債務の再編協議がうまくいくのか気になっているのですが、12日付でロイターが「ギリシャ政府は、民間債権者との債務交換協議の難航を受け、遡及的な集団行動条項(CACs)を適用する可能性がある」と報じています。ギリシャの既発債には集団行動条項は含まれていないのだと思っていましたが、遡及適用するなんてことは可能なんでしょうか?契約の常識からすると、どういうことなのか理解できないのですが・・・もし詳細がわかりましたらご教示ください!

*結論からはじめます

ギリシャの既発債に集団行動条項(CACs)を適用することは可能だそうです。
もっと細かいこと言ってしまうと、「民間部門が保有している既発債のうち93%がギリシャ国法により規定されているため、発行条件の変更や追加は議会での承認が得られれば可能である」と書かれていました。

(過去記事で 集団行動条項(CACs) について書いたものがありますので、是非参考にされてください)

*どうして今、CACsなのか?

先ほどの記事にも書きましたが、ギリシャの債務削減を目的とした同国の国債に対する民間部門関与(PSI)の協議が難航しています。

難航している理由のひとつには、ギリシャ国債最大の保有者である欧州中央銀行(ECB)の取り扱い方が不透明である点が挙げられています。ちなみにECBのギリシャ国債保有額は450億ユーロと推定されています。

ECB理事会後の記者会見の席で、ドラギ総裁だけでなくコンタシオ副総裁までもが「PSIが適用されるのは、あくまでも’’民間部門’’であり、ECBは適用外である。」と発言しています。それに加え、PSIはあくまでも’’自発的’’な参加となっているため、民間部門でないと自分達を位置づけるECBが自発的にPSIを受け入れる用意があるとも思えない点です。

最大の保有者であるECBが債務交換に応じないとなると、いくら残りの民間部門でヘアーカット率50%を適用したところで、既存のギリシャ国債の残高の減少率は予定よりずっと少ないままで終わってしまう   2020年に公的債務残高対GDP比120%達成は無理になってしまうかも 

ただし一部の投資家は、ECBも自分達投資家同様、全く同じように流通市場でギリシャ国債を購入したのだから、どちらも「民間部門」という立場となるのではないか?もしそれが正しいとすれば、ECBは損失計上を逃れ、自分達は損をかぶらなければいけないのは、非常に不公平であると怒って  います。

IMFは既にギリシャ既発債に対する遡及的なCACs適用案を認める方針であると伝えられています。

*PSIとCACSの違い

PSIは民間部門だけを対象としているのに対し、CACsを適用した場合、債券保有者のXX%の合意が得られれば、その条件は全ての債券保有者に適用が可能となる点です。つまりECBだろうが誰だろうが関係なく、その債券を保有している全員に同じ変更条件が適用される訳です。

今回の既存のギリシャ国債に対するCACsの合意条件として、債券保有者の3分の2が参加を表明すれば集団行動条項(CACs)の適用が可能になるのではないか?と書かれていました。

*CACsの飛び火 懸念

EUのリーダー達は何度も何度も「ギリシャを取り巻く環境は非常に特殊なものである。現在ギリシャ国債に対して協議されている民間部門関与(PSI)はギリシャにだけ起こることであり、他の加盟国には同じ事は起こらない。」と繰り返して  います。しかしその言葉をまるまる信じている市場参加者は稀でしょう。

そうなると、もしギリシャが既発債にCACsを適用すると決定した場合、他のユーロ加盟国も同様の措置を取るという発想が湧いてくることが考えられ、新たな負の連鎖が起こる危険性が浮上  イタリアも含むPIGS各国の国債利回りが再度急上昇することも考えられます  今度こそイタリアとスペインは本当の’’苦しみ’’と’’危機感’’を味あわされることになるのは間違いないと私は思っています  下手をするとフランスの国債利回りも上昇し、格下げなんてことにもなりかねません。


とりあえず今私が知っている事はこのくらいです。また何か調べて新しく判明しましたら、別途記事にしたいと思います 


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[ 2012/01/13 23:24 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(2)

ユーロ/カナダ

実はこの記事には もうひとつ推奨取引があったのですが、都合上載せられませんでした。ですので、ここで改めて紹介します!

万が一ホルムズ海峡を取り巻く状態が悪化したり、欧州が禁輸措置合意を発表し原油価格が上昇にはずみをつけた場合という前提つきですが、私が目をつけたのは資源通貨であるCADです。

下のチャートの最初のものは「EUR/CAD月足チャート」ですがいい感じでボリンジャーバンドが拡大し始め、MACDもクロスしそうに見えます。ここから売るとしたら、損切を1.3250-1.3300あたりに設定し、2011年1月の安値1.27台、そして2010年6月につけた最安値である1.24台をターゲットにしてもよいと思います。

セントラル 1月13日チャート
(クリックすると拡大します)


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[ 2012/01/13 21:38 ] 売買取引 | TB(-) | CM(0)

イタリア入札結果

入札結果が出たようです。

入札予定額:47億5000万ユーロ全額埋まりました!

・3年債(満期2014年11月)
入札額: 30億ユーロ
応答利回り: 4.83% (前回: 5.62%)
応答倍率: 1.218倍 (前回 1.364倍)

・表面利率4.25%2014年7月満期の3年債
入札額: 7億7900万ユーロ
応答利回り: 4.29%
応答倍率: 2.276倍

・6年債
入札額: 7億7900万ユーロ
応答利回り: 5.75%
応答倍率: 1.606倍

結果は良好だったと私は思っているのですが、この結果が出たと同時にユーロが1.28割れを目指して下げ始めました 


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[ 2012/01/13 19:39 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

今朝の報道

おはようございます  今朝は一面の霜におおわれ芝生が真っ白になっています。そのためか久し振りの晴天。寒くても太陽がみえるので気分は最高 

*イタリア入札

昨日に続き 本日も3年物国債30億ユーロを含む総額47億5,000万ユーロ規模の入札が実施されます。前回の3年物入札時の落札利回りは5.62%。果たして今回は大幅な利回り低下が見込めるのか?が注目  です。入札結果はロンドン時間10時ちょっとすぎ

*ギリシャ、PSI協議難航

ギリシャの債務削減を目的とし、同国国債の民間保有者との民間部門関与(PSI)の協議が継続されています。昨日も民間債務者の代表を務める国際金融協会(IIF)代表がベニゼロス財務相と2時間以上かけて協議継続。

現在のところ、ヘアーカット率50%という前提で話し合いが行われているようですが、IMFは「50%以上になる可能性が高い」 と既に更に厳しい条件を民間がのむ必要性を示唆しました。

ギリシャの財務省筋が語ったところによると、PSI協議は来週末までに合意に達するとしていますが、ギリシャを訪れているトロイカ調査団(EU/ECB/IMF)はあと48時間以内に回答を迫っている  とも伝えられています。

もしPSI協議が合意に達しないと、3月に控えるギリシャ大型償還に充てるお金がないため、ギリシャは本当にデフォルトする以外の選択肢がなくなります 

*オバマ大統領、債務上限引き上げ要請 

この記事を見たとき、あまりよい気分ではありませんでした 。昨年夏の米連邦債務上限引き上げ  米国トリプルA格下げのきっかけとなった......という一連の出来事を思い出してしまったからです。

昨日オバマ大統領は議会に対し正式に連邦債務上限を1兆2,000億ドル引き上げる計画を通知しました。
実は同大統領は昨年の年末に要請したかったそうですが、議会がクリスマス休会中  だったので通知を遅らせた模様。ということは、米国の財政は昨年の夏と同じく資金出尽くし状態で、緊急避難的に財務省の「為替安定基金」を一時的に使用して生き延びているってことかい 

それじゃまた昨年の夏みたいに米国で債務上限引き上げに関する熱い戦いが繰り広げられるのか?というと、そうではありません 

昨年の夏に決定合意された内容は「米連邦政府の債務上限は少なくとも2兆1,000億ドル引き上げる  債務上限は第1段階で9,000億ドル、第2段階で1兆2,000億ドルを大統領権限で引き上げられる」という内容だからです。

つまり昨日のオバマさんの要請は第2段階の部分  大統領権限とされていますので、議会は要請を受けて15日以内に3分の2以上の反対で否決しない限り、債務上限は自動的に引き上げられるという運び

ただし野党や市場関係者の中には遅々としてすすまない米財政赤字削減に対して苛立ちを隠せない  というのも事実です。

*仏ルペン大統領候補が吼える

まぁ、親譲りとでも言うのでしょうか、彼女はいつも吼えているというイメージを私は持っていますが.....
今年4月に実施される仏大統領選候補の中で支持率第3位  を維持している極右政党、国民戦線のマリーヌ・ルペン党首は昨日改めてフランスのユーロからの離脱を声高に吼えました。

一般的な見方ではサルコジ君と最大野党:社会党のオランド候補の一騎打ちになると予想される仏大統領選ですが、一番最近の世論調査に於ける支持率は、サルコジ君 24%、オランド候補 27.5%に対し、ルペン女史 20%とサルコジ/オランド両候補に迫る勢いを見せている  から恐い 

*金鉱関係者の金の相場観

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が行った調査によると、金鉱関係者の80%程度の人達は、2012年の金価格は上昇すると考えており、下落すると考える6%の人達を大幅に上回りました。

*英北海油田生産高回復期待

北海油田開発に従事しているエンジニアー達の話しとして新聞に載っていたのですが、生産量が激減していた北海油田に於けるガス生産高は2012年から上昇に転じる可能性  を指摘したそうです。原油に関しては横ばいとか?
とりあえず現在進行しているプロジェクトが完成するまでには今後3~6ヶ月の期間が必要とのことなので、早くても中盤以降という話しみたいですが....

*イタリア、タクシー業界のストライキ

昨夜ローマなどの大都市でタクシー運転手さん達が何の前触れもなく突然ストライキを実施したそうです 。その背景にはモンティ首相が提出した財政再建策の中に「タクシー運転手のライセンス交付を増やす」という項目があったから。

私はイタリアのタクシー業界については全くの無知  なので詳しい話しはわかりませんが、なんでもあの国のタクシーのライセンスは親から子へと受け継がれるのがほとんどらしく、ライセンスの数が大きく増加する事はないそうです。
以前10年前だか15年前だかに、同じようにイタリア政府がタクシーのライセンス増加を試みた時には、怒った  タクシーの運転手さんたちがミラノやローマの中心街を車で列を作ってブロックし、街全体が麻痺した事実があるとのこと。
昨夜のストが今後も継続するのかは判らないそうですが、モンティ首相の財政再建能力に早々と疑問符  がついたと見る人達もいるのは事実 

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[ 2012/01/13 18:50 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

ホルムズ海峡を巡る地政学的リスク

2010年からずっと隔週火曜日に担当させて頂いておりましたセントラル短資FX(株)さんのコラム すこしFX ☆ なが~くFX が、2011年4月より隔週金曜日に マーケット・ビューでも連載させて頂く事になりました 

皆さん、あけましておめでとうございます。
今年は「壬辰(みずのえたつ)」という60年に一度しか訪れない貴重な年 に当たります。今年も是非一緒に頑張りましょう! 

さて、今年最初のコラムでは年末にオバマ大統領が発表した「イランに対する追加制裁」 にからんだ記事を書いてみました。日本が輸入する原油の9割がイランとオマーンにはさまれたホルムズ海峡を通過するタンカーによって運ばれています。この問題が深刻化  した場合、日本を含めたアジア地域が一番の被害者となるようです。

為替動向も含め、自分なりの考えをまとめてみましたので、是非お読み下さい 

このブログの左上 すこしFX ☆ なが~くFX バナー をクリックして是非お読みください! 
よろしく~

最後になりますが、このリンク  をクリックして頂くと私が書いた全ての過去記事が読めますので、是非ご活用下さい 
[ 2012/01/13 12:15 ] 政治 | TB(-) | CM(0)

ドラギ総裁記者会見

気が付いたことを次々と追記しますので、時々覗いて見てください

・LTRO is supporting the banks, but remain temporary in nature
無制限資金供給レポは銀行に対する流動性供給に役立っているが、これはあくまでも「一時的措置」であることに変わりない

・Very substantial downside risks from sovereign debt crisis
ユーロ圏を脅かしているソブリン・リスクが同地域の景気下落基調に多大な影響を及ぼしている

・Financial market tensions dampening growth
金融市場の緊張感や不安が景気回復期待を押さえ込んでいる

・Expect very gradual recovery this year
今年は徐々に景気回復していくと予想

・ A decline in inflation to below 2pc - the ECB target - is expected. This will be driven by weaker growth and wage pressures.
インフレ率はECBインフレ・ターゲットの2%より下に下がると予想。インフレ率下落の背景には弱いGDPとそれに伴う賃金上昇率の鈍化が寄与

・the fiscal compact is an important contribution to ensuring long-term stability of the eurozone
財政協定はユーロ圏の安定を長期的に維持するために非常に大切なものだ

質疑応答に移りました

Q:本日の金利据え置き決定は多数決か?全会一致か?
A:全会一致である

・今 CNBCの記者が「LTROに関する」質問、そして毎日増加の一途を辿る(欧州圏銀行による)ECBへの預金残高に関する質問をしたのですが、ドラギ君は「今年前期だけを取っても2,000億ユーロ以上の国債償還をユーロ圏は控えている。欧州圏の銀行にとってもLTRO(無制限資金供給レポ)はその資金繰りを助ける筈だ」と言っています。
LTROによる資金供給はある意味、欧州圏銀行にとって「流動性不足に迫らないための保険」みたいなものだ


ドラギ君: by and large the banks that have taken three-year loans are not the same ones as those depositing at the ECB と言ってました。

つまり3年物無制限資金供給レポで資金を調達した銀行がそのままECBに預金している訳ではない

ということは、3年物資金供給で資金を調達した銀行は、とことん切羽詰ってるってことかしら 

この点に関してはあとあと議論を呼ぶ可能性がありますね

・イタリアの記者の質問ですが、モンティ首相発言についてどう思うか?という質問に対しては、ドラギ君は「他人の発言にするコメントはない」と一言

・財政再建を避けて通る限り、ユーロ加盟国には「自信」が戻ってこない
国家がなすべきことは「国家財政の再建」「構造改革」


オ~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ドラギ君爆弾発言
月末のEUサミットで肉付けする予定となっている「新財政協定」の内容に対する最終合意は3月と予定されているが、今月末のEUサミットで実施すべきだと思う

・Greece must bring fiscal action back on track, move forward with consolidation
ギリシャは財政再建に全力を投じて国の財政を正常化しなければならない

・ここからのECBの政策金利について「We never precommit on rates」 つまり現在の1%の金利が最低金利になるとは限らず、状況によってはまだ利下げの余地があるという意味だと私は思います。

・スイス中銀総裁辞任に関する質問
We all regret developments which led to Hildebrand resignation but ECB code prevents such happenings
我々は皆、今回起きた問題や同氏の辞任を残念に思っている。しかしECBの労働規定では同様の行為が起こらないように予防されている

・ECBの預金残高が記録的な規模になったことに関する質問
did the ECB consider cutting interest rates for deposits to stop banks parking money there?   ECBは預金金利を下げ、欧州の金融機関が今後預金をしないようにしようと考えたことはありますか?

ドラギ君の答えは「NO」でした。
私の記憶が正しければ、ECBの預金金利は0.25%だった筈。たぶん記者は預金金利をゼロ%にすれば、その資金をわざわざ預金するよりも顧客に貸付するとか市場にお金が廻るようにしたらいかがですか?という意味で行った質問だと思います。

・ECB’s goal to enhance bank lending; other countries are more focused on bond markets
ECBのゴールは銀行の貸し出しを活発にすることである。他の国は国債市場の安定にもっと注意を注いでいる

・Interbank market still not functioning
インターバンク市場はまだ十分に機能しているとは思えない

・ハンガリーについて
"On Hungary, I have to say we're really very concerned. political pressure on central banks is to be avoided
ハンガリーについては非常に心配している。中央銀行に対して政治的プレッシャーをかけることは避けなければならない


 大変申し訳ありませんが、月に一度 自宅に整体の先生が来て治療をしてもらっています。今日がその日にあたり、あと10分で来られます。ですのでこの更新は先生が来られたら30分中断しなければなりません。まぁその間にドラギ君の記者会見も終わっていることでしょうが.....

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[ 2012/01/12 22:36 ] ECB 欧州中銀 | TB(-) | CM(0)

ドル円下落予想

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[ 2012/01/12 22:26 ] 過去のパスワード必要記事 | TB(-) | CM(-)

英鉱工業生産指数

英中銀MPCの結果が出ました。
予想通り、政策金利(0.5%)とQE2総額(2,750億ポンド) 共に据え置きとなりました。あと90分でドラギ君の記者会見があるので、それまでお風呂にでも入ってリラックスします 

*11月の英鉱工業生産指数

予想よりずっと悪く 、実際の数字は前月比マイナス0.6%、前年同月比ではマイナス3.1% 

UK-industrial-production.jpg
(クリックすると拡大します)

これは鉱工業生産とGDPを一緒に載せたチャートです。
オレンジ色の棒グラフ GDP(年率)
青線  鉱工業生産指数(年率)

事実だけを語れば、鉱工業生産が英GDPに占める割合は15.4%  大したことない筈なのですが、どういう訳か  鉱工業生産とGDPの動きはほぼ完全といっていいほど相関性を保っているのが、このチャートを見ると判ります。

今月25日に英国の2011年第4四半期GDP速報値が発表されます。
ちなみにQ3の数字は前期比+0.5%、前年対比 +0.5%となっています。

既に新年の新聞では「2011年英GDPはたぶん年率+0.9%となるであろう」という報道がなされていることを考えると、25日に発表される数字はプラス成長であることが予想されます。

ただ、本日の鉱工業生産を見る限り、いつマイナス成長となっても不思議ではないのが非常に気になる私です 

*EUサミット、一日繰り上げ

先ほど発表がありましたが、当初1月30日に予定されていたEUサミットが一日繰り上げて1月29日に実施されるようです。変更の理由は、31日にベルギーで大型抗議デモが予定されているようなのでその余波を避けるのが目的のようです 


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[ 2012/01/12 21:23 ] 経済 | TB(-) | CM(2)

今朝の報道

おはようございます  急な頼まれごとをしていて更新が遅くなったことをお詫びします 

*スペイン入札結果

・3年債
入札総額:42億7,000万ユーロ
落札利回り: 3.384%
応答倍率: 1.8倍

・4年債
入札総額:25億ユーロ
落札利回り: 3.748% (前回2011年7月: 4.871%)
応答倍率: 2.21倍 (前回: 2.9倍)

・5年債
入札総額:32億1,000万ユーロ
落札利回り: 3.912% (前回: 4.848%)
応答倍率: 1.71倍 (前回: 1.62倍)

この結果を好感し、ユーロも欧州株価も全体的に上昇してます。
あと20分くらいで、今度はイタリアの入札結果が出ますので、要注意 



すみません、記事を書いているうちにもうイタリア入札終わってしまいました 

イタリア短期債入札結果

・4ヶ月物短期債
入札総額:35億ユーロ
落札利回り: 1.644%
応答倍率: 1.853倍

・12ヶ月物
入札総額:85億ユーロ
落札利回り: 2.735%  (前回: 5.952%)
応答倍率: 1.47倍 (前回: 1.92倍)

*スペイン、財政赤字対GDP比上方修正か?

昨夜原稿を書きながらニュースを調べていたら、スペインが「2011年度の財政赤字対GDP比は当初予想されていた6%から8%へ上方修正されるようだ」と欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)が発言しました。上方修正の理由は、スペインの自治体、特にカタロニアとバスク地域の財政負担を政府が背負った為らしいです。

月末のEUサミットでは、昨年12月のEUサミットの席で決定されたユーロ加盟17ヶ国の財政統合強化を目的とし財政規制相互監視ルールを含めた「新財政協定」の肉付けがされる予定です。

特に赤字比率が3%を超えた場合の罰金なども含めた罰則が話し合われることでしょう。最近イタリアの陰に隠れて目立たなかったスペインですが、欧州も頭が痛いですね 

*ギリシャ、薬不足に悩む

このブログでも過去記事で取り上げたギリシャの医者と薬剤師によるストライキ。
とうとう今度は病院や薬局で売っている薬不足が深刻化して、ギリシャ市民は新たな’頭痛の種’を抱えているというもの。

薬剤師協会によると、ギリシャで頻繁に使用されている薬の半分くらいの500種類のものが不足しているそうです。特に血液を薄める薬(動脈疾患や脳卒中などの患者に必要)の不足は深刻とか?

どうして薬不足が起きたかというと、薬品会社に対する支払いが滞っているので、薬剤会社が薬の供給を控えているからと書いてありました。マジかよ?

*ギリシャ、自殺率大幅上昇

なんか、朝から暗いニュースばっかですね

ギリシャの昨年の自殺率は23%上昇

*英オズボーン財務相の発言

昨日行われた英議会・財務委員会公聴会での出来事ですが、そこでユーロ圏債務危機問題にからむ数々の質問に対し証言を求められたオズボーン財務相は、「ユーロ圏救済に必要な資金をIMFから求められたら、英政府は支払う用意がある」と発言しました。

この過去記事でも紹介しましたが、キャメロン首相もIMFへの負担増に対して柔軟な姿勢に変化してきました。たぶん来月開催されるメキシコG20会合の席でIMFへの負担増に関した協議が行われるのは確実でしょう。

ここで問題になるのは、英国のIMFへの出資金増加に関しては議会での承認が必要であることです。キャメロン・オズボーン両氏が属する保守党には「反欧州議員」がたくさんおり、その人達が「反対票」を投じれば承認がされない可能性が出てくるからです。これに関してはまたいつか詳しく書かせて下さい。

*ドラギ君

ドラギ君

今朝のドラギ総裁の写真です。あと3時間ほどでECB理事会後の記者会見が行われます。
今月はノン・イベントとなり地味な記者会見になるであろうという見方が優勢ですが、個人的にはしっかり聞こうと思っています。何か おや? という発言が出ましたら、ブログですぐにお知らせします 

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[ 2012/01/12 19:41 ] マーケット | TB(-) | CM(1)

今朝の報道、続編

全然違うことをしていたら、グングンとユーロやポンド、株価が下落していきました。ちゃんとニュースを追っていなかったので「ヤバ~~イ!」と思い、早速調べてみたのですが全然見つからない 
米系がポンド売りを仕掛けたというのは見つけたのですが、それだけでこの大きな動きに繋がるとは思えない。 一体なんだったんだろう? 為替だけじゃなくて、株価がド~~ンと来ましたからね....

ところでメルケル首相とモンティ首相の共同記者会見はじまってないのかな?何も出てきませんね。 (追記:ロンドン時間午後12時46分現在、まだ始まっていないそうです)
発言内容によってはユーロが乱高下しますので、お気をつけ下さい。

*ドイツ、1年債イールド ゼロ% 

German bond yield

赤線を引いた部分が1年債イールドなのですが、現在0%となっているのが判ります。その隣の欄は昨日からの変動幅を示しているのですが、赤で書かれているマイナスは「昨日と比較して、これだけイールドが低下(国債価格上昇)してますよ」という意味。反対に緑で書かれているプラスは「昨日と比較して、これだけイールドが上昇(国債価格低下)してますよ」という意味。

ってことは、昨日の1年債はマイナス金利だった訳かい? 

まぁ冷静になって考えれば、今週に入ってから落札利回りがマイナスとなっている例が2つありました。
最初は月曜日に実施されたドイツの6ヶ月物短期債入札
そして2度目が昨日実施された英国の35年物インフレ連動債入札です。

*レーン委員発言

今朝から欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)がたくさん発言していますが、なんだかかなり際どいこと  言ってます.... 

「ギリシャは2001年にユーロ圏に加盟した。その時に同国は正確ではない統計の数字を提示し、加盟が承認された経緯がある。しかしそれはもう過去の出来事であると割り切るべきだ。ギリシャは自国の経済・財政状況を正直に公表しなかったが、事実としてギリシャはユーロに加盟した正式なメンバーであるし、今後もメンバーであり続けるであろう。」

なんか、私にはレーンさんの言いたい事があまりよく判らないのですが..... この発言に続けて同氏は

「今、ユーロ圏は賢明であり尚且つ思い切った決断が必要とされている。私は今年の年末の時点でユーロ加盟国は現在と同じ17ヶ国であると予想する。」

*ギリシャ開発相の発言

Chrysohoidis開発相が今朝語ったところによると、2011年ギリシャの財政赤字対GDP比は当初予定されていた7.5%を大幅に上回り、結果として9.6%になるようです 

*欧州統計局、GDP下方修正

つい今しがた、欧州統計局は「2011年第3四半期のユーロ圏GDP予想」を+0.2%から+0.1%へ下方修正しました。

*スペイン財務省からの発表

スペインの国債入札総額が出たようです。
それによると2012年の入札総額は860億ユーロ  昨年の総額956億ユーロを約100億ユーロ下回る数字となっています。

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[ 2012/01/11 21:34 ] マーケット | TB(-) | CM(2)

今朝の報道

おはようございます  昨年の寒波とは打って変わり、今年のロンドンはとても穏やかな冬となっています。ただ今週後半から’’例年より寒い’’毎日が続くと天気予報のオジサンが昨日言っていました 

*本日の入札予定

ユーロ圏加盟国が連日入札を実施していますが、本日はドイツ(5年債)です。明日(木曜日)は市場が注目  しているスペインとイタリアの入札(合計170億ユーロ)が実施されます。為替も神経質な展開になると予想されますので、お気をつけ下さい。

*独メルケル首相、伊モンティ首相会談

昨夜IMFのラガルド女史と会談を持ったメルケル首相。本日は伊モンティ首相との会談が待っています。共同記者会見は本日昼過ぎに予定。ラガルド女史はパリに渡り、サルコジ大統領と会談することになっています。

メルケル/モンティ会談に先駆けて発表されたイタリア財政状態の数字ですが、改善がみられました 

・財政赤字対GDP比 (2011年1~9月の9ヶ月間)  4.3% (前年同期比 4.6%)

改善理由として、1.6%の税収増が挙げられています。

2011年Q3に限って言えば、財政赤字対GDP比は2.7%となり、前年同期の3.5%より大幅に改善

2011年度財政赤字対GDP比目標: 3.8% (2010年度実績:4.6%)達成となるのか?

*ドイツ、2011年GDP発表

ドイツ統計局が今朝発表した数字によると、ドイツの2011年GDPは+3.0%となり、2006年以来の強い数字が確認されました。本当に羨ましい数字です 

輸出の伸びは+8.2%となっており、前年記録した +13.7%よりもかなり落ち込みが見られています。
しかし個人消費は+1.5%となり、前年の+0.6%より改善。

ひとつだけちょっと心配なことは、2011年Q4のドイツGDPはマイナス成長となっている点 (マイナス0.25%)
これは一期だけの落ち込みなのか、継続してしまうのか、今後注意が必要

*ギリシゃで今、一番売れてる物

何だと思いますか 
それは  家庭用金庫と一般家庭向け警備サービスだそうです 

ギリシャの企業や一般市民は、ギリシャがデフォルトするリスク  それに伴う金融システム崩壊  預金引き出しの停止を想定し、昨年もずっと預金引き出しが続いていました。

ギリシャ預金残高
このチャートはギリシャ中銀が発表したギリシャ国内の企業と一般市民による銀行口座残高推移(2010年1月~2011年11月)を示したものです。赤い線グラフが企業による残高、水色の棒線グラフが一般市民によるものです。

企業の残高は毎月ドンドン減少していますし、一般個人のものもほぼ毎月引き出しが確認されています。残高額は1年前と比較するとマイナス17%

つまり一般個人は銀行がいつ潰れてもパニクラナイよう、出来る時に預金引き出しをして自宅に置いておく  だから頑丈な金庫としっかりした警備体制が必要という訳です。警備会社の人の話しでは、お客様によっては泥棒に絶対に見つからない場所(台所の流しの裏にある排水パイプの裏など)に金庫を固定しそこに防犯カメラの設置を依頼したりするそうです 

*ドラギECB総裁、パパラッチ被害 

Draghi driving
いまや自動車運転中の携帯電話の使用禁止は世界各国共通の罰則。
昨日発売されたイタリアのゴシップ雑誌「Oggi」にはドラギ総裁がローマで車の運転中に携帯電話を使用していたという記事が載っており、話題を集めています。

ちなみにイタリアでは自動車運転中の携帯電話の使用に対し、罰金612ユーロに加え10点の減点という非常に厳しい罰則が課せられるということ。有名人も楽じゃないですね 

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[ 2012/01/11 19:04 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

ユーロ圏加盟国の格付けに関して

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[ 2012/01/10 21:12 ] 過去のパスワード必要記事 | TB(-) | CM(-)

格付け会社:フィッチのセミナー

本日ロンドンでフィッチ社がセミナーを開催したようです。その内容が漏れ聞こえてきましたので、一部紹介します。

*欧州各国の格付け見通し

・ドイツ、フランス、オーストリアに対しては、早急な格下げリスクはない模様
・イタリアは数ノッチの格下げは避けられない見通し
・それ以外のユーロ圏加盟国に対しても1~2ノッチの格下げはあり得る
・現在格付けの見直しをしており、最終結果は1月末までに出る予定  イタリアの格付けには特に注意 



これらのコメントと格付け大手:S&Pやムーディーズのユーロ加盟国の格付けに対するコメントを比較すると、フィッチの判断は若干甘め 
特にS&Pは昨年末にフランス、スペイン、イタリア、アイルランド、ポルトガルに対し1~2ノッチの格下げの可能性  を示唆しています。

*欧州トリプルA格付け国の比較

フィッチ トリプルA比較
これは本日のセミナーで使われたパワポ資料の1枚です。

・左のグラフはトリプルA格付け国の「財政赤字対GDP比」の比較。上から(赤字幅が大きい順)
米、英、フランス、オランダ、オーストリア、ドイツ、フィンランドの順
そのうち、米とフランスの見通しが’ネガティブ’となっています。

・右のグラフは、独英仏による2012年度借り入れ総額を示したグラフです。
短期債
灰色予算、中長期国債
青(英国のみ)英中銀買取分

このグラフには表れていませんが、本日の会場セミナーで「これらの中で(除:米国)財政赤字対GDP比が一番高い英国が未だに見通しがネガティブになっていないのはなぜか 」という点に関して説明があったようですが、その答えは私がこのブログで何度か書いたように「英国の国債残存年数は14年であるのに対し、米欧各国の平均残存年数はその半分以下である。それゆえ、英国の国債入札実施回数は他の国と比較して断然少ない。」からだそうです。

*フィッチ社が考える「緊急」度合い
フィッチ Urgency
これも本日のセミナーで使われたパワポ資料の1枚です。

まず下の軸(X軸)  緊急度を示しており、緊急度合いは左(赤) > 右 (青)
縦軸(Y軸)  世界経済に与えるインパクトの度合い 下に行けば行くほど高い 下(赤) > 上 (青)



つまり一番左下の角に近ければ近いほどヤバイ  ということです。

それでは一体どんなことが「ヤバイ」  事なのかと言うと、
・左角の赤丸  ユーロ圏債務危機問題
・その右上の水色丸  先進国経済の弱体化
・水色丸の右下の紫色の丸  米失業率と個人消費支出の弱さ
・紫色の丸の上にある小さい黄色丸  商品価格インフレ
・黄色丸の横にあるオレンジ丸  高い原油価格
・オレンジ丸の下にある緑色丸  新興市場各国の景気減速

などが挙げられています。

*フィッチ社の会場セミナー参加者の「2012年ユーロ圏債務危機問題」に対する見方

本日ロンドンで開催されたフィッチーのセミナーに参加したファンド・マネージャー達200名を対象にして行われたアンケート結果です。

54%  かなり来るところまで来た感はあるが、今年も昨年同様のペースで危機は継続する 
35%  今まで以上に相当悪化する 
9%   ユーロ圏を取り巻く環境は改善する 
3%   ユーロ圏債務危機問題は解決する 

若干追加の記事があるのですが、それは有料記事とさせて頂きます。

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[ 2012/01/10 20:38 ] ユーロ危機 | TB(-) | CM(0)

バンカメ・メリルの米欧対比

今度は同じく米国のバンカメ・メリルの米欧比較です。

*2012年米欧GDP予想

バンカメメリル 米欧GDP比較
このチャートは英ガーディアン紙に載っていたバンカメ・メリル調査部が作成したチャートです。
紺色グラフ  欧州のGDP予想
黄土色グラフ  米国のGDP予想
緑グラフ  バンカメ・メリルの米国GDP予想
(いずれの数字も、各四半期ごと、数字は前年対比)

 緑グラフはバンカメ・メリルが出した米国GDP予想ですが、黄土色グラフの米国GDP予想は一体誰が出したものなのか、不明。たぶん一般的な予想数字ということなのかもしれません。

欧州を襲っているユーロ圏債務危機問題の悪化にもかかわらず、米国の景気は最悪期を脱出し徐々に改善に向かっていると盛んに伝えられている。同社(バンカメ・メリル)が考えるには、欧州からの景気悪化が米国経済に与える悪影響は、市場で言われているほど軽く済むとは思っていない。

一般的に考えられている予想としては、欧州は2012年Q1に一旦マイナス成長を記録してから、その後は限りなくゼロに近いプラス成長を成し遂げる。それに対し、米国はガンガン強い経済成長を達成出来ると予想されている。

同社はこの一般的予想とは全く違い、2012年後半くらいから(欧州からの悪影響を受け)米国の景気減速が顕著になると予想する。

*米欧GDP比較

バンカメメリル 米欧比較

このチャートは1971年~の米欧GDP(年率)比較です。
青線  米国
赤線  欧州

歴史的にみて、欧州の経済動向は米国より2~3四半期遅れを取るようだ。このチャートには表れていないが、特に欧州の労働市場は柔軟性に欠けている。例えばオイル・ショックが世界を襲った場合などは、米国の企業は原油需要の変化や収益減少に備え、早急に労働者を解雇するなどの対応策を練るが、欧州ではそうも行かないようだ。

2012年に米国を襲うであろう’’恐怖’’は欧州発である。その場合は米経済が受けるであろうダメージの度合いや速度も違ってくる。

さきほど「欧州の経済動向は米国より2~3四半期遅れを取るようだ」と説明したが、今回の’’欧州発債務危機’’が米国をヒットするという逆現象となるので、米国の経済動向が欧州のものより数四半期遅れると考える。

たぶん春以降、欧州の悪化した景況感が米国にも上陸し、米株の下落と米国債の買いに繋がることが考えられる。


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[ 2012/01/10 19:32 ] マーケット | TB(-) | CM(0)

ゴールドマンの予想

おはようございます。英ガーディアン紙に載っていた米ゴールドマン・サックスの予想です。

*原油、金、地金

ゴールドマン・サックス(以下、GS)は昨日、商品市場の2012年トップ3として「原油、金、地金」を挙げているそうです。

ブレント原油  年末のターゲット: $127.5 (現在$113くらい)  2012年は平均$120くらいで推移すると予想

金  年末のターゲット:$1,940 (現在$1,620くらい)

銅  年末のターゲット:$9,500/トン (現在$7,500/トンくらい)

私が住むロンドンでも、ホルムズ海峡が閉鎖されそれが長期化した場合の問題点などを時々報道しています。
うちの近所のガソリン・スタンドのガソリン代はここのところずっとリッターあたり£1.349でしたが、欧州のイラン産原油輸入停止の話し(決定は1月23日予定)やホルムズ海峡の海上封鎖の可能性が浮上してきてからは £1.369くらいまで値上げをしているスタンドもあります。

*GSのユーロ圏債務危機問題の見方

GS欧州エコノミスト部門がまとめた内容によりますと、2012年に於けるユーロ圏債務危機問題の解決はドイツ次第という感じみたいです。

・ドイツの財政負担の拡大
ユーロ加盟国それぞれの国債イールドをみると、イタリアは10年債を発行するのに7%以上の金利を払わなければならないが、ドイツは2%以下で資金が手に入る。こんな状態が長く続く訳がない。

GSは、ドイツがユーロ圏の弱小国に対し今まで以上の多額の金融支援を継続する  ドイツ自身の財政負担が膨らむ  ドイツのトリプルA格を失う危険が出てくる  と指摘。

しかしそれでもドイツが財政負担を拡大することは、取るに値するリスクである  としているようです。

単一通貨:ユーロは欧州の象徴であり、ユーロ誕生後ドイツは多大な恩恵を受けてきたことをドイツ国民や政府関係者は忘れていない。ドイツ人は将来もユーロが継続するためなら格下げや財政負担の拡大を最終的に受け入れる準備が出来ているであろう  ということらしいです。



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[ 2012/01/10 18:43 ] マーケット | TB(-) | CM(9)
プロフィール

N20   (松崎美子)

Author:N20   (松崎美子)
東京でスイス系銀行Dealing Roomで見習いトレイダーとしてスタート。18ヶ月後に渡英決定。1989年よりロンドン・シティーにあるバークレイズ銀行本店Dealing Roomに就職。1991年に出産。1997年 シティーにある米系投資銀行に転職。肉体的・精神的に限界を感じ、2000年に退職。その後、憧れの専業主婦をしたが時間をもてあまし気味。たまたま英系銀行の元同僚と飲みに行き、証拠金取引の話しを聞き、早速証拠金取引開始。

口座残高ゼロ経験あり

セントラル短資FX (株)さんで 連載スタート
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FXダイレクトプラス
2012年11月16日より毎週金曜日に連載を担当することになりました。 皆さん是非ご覧下さい !
~丸わかり! ロンドン発
★欧州経済事情~
欧州の注目テーマを一刀両断!

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私も新イーグル・フライで
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